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やくそく・・・  作者: hi-ra
プロローグ
1/14

始まりのトキ

外伝っぽいものです…

読みにくいかとも思いますが、最後までお付き合いいただけると光栄です<(_ _)>


 俺たちは昔、大きな大きな約束を、その小さな小さな体で誓い合った。その時の俺はまだ、たったの五歳で、その約束の大切さを深くは理解しきれていなかった。ただ、今目の前にいる子が大好きで、いつまでも一緒にいたいと思っているだけだった。

 秋の夕暮れ、りょくは同じ保育園の女の子と一緒に近くの公園で遊んでいた。公園の花壇にはコスモスが咲き誇り、そのいろいろな色をつけたコスモスたちは、風が易しくそよぐ度に心地よさそうに揺られている。黄色い帽子に黄色いカッポウ着。背丈も体つきも一緒で、違うと言ったら女の子の髪が長く、二人の穿いているものがズボンかスカートかというくらいだった。

二人は楽しそうに砂場に座りこんで泥だらけになって遊んでいた。



「私だけを好きでいてくれる?」

 ある日、目の前の女の子は目を輝かせて訪ねて来た。

「うん」

 緑は深く考えもせずに気前よく返事を返す。

「いつか私をお嫁さんにしてくれる?」

「うん」

「私の事を忘れないでね?」

「うん」

「じゃあ、約束」

 そう言って二人は元気良く指きりゲンマンをした。

「ゆーびきーりげーんまーん……」

 二人は小指を握り合わせたままほほ笑みあうと、手をつないで歩き始めた。

 二人の前には、つないだ手で繋がった影が長細く伸びていた。二人が歩けば、影も一緒についてくる。

 そんな二人を、秋の生暖かい風が包み込む。その約束がどれだけ危ういものなのかを、その時の二人は知らなかった。知る由もなかった。




 あの時と同じ、生暖かい風が緑の周りを漂う。

 あの時の自分が、とても懐かしかった。

 あの幸せな時間に戻れたらと、何度願っただろう……。

 そのために、大切な人を傷つけ、失った。

 どうにかして取り戻したいという衝動に何度も駆られたけれど、出来なかった。

 自分にはまだ何か足りないような気がしていたから。

 そしてそれを見つけるために、自はこんな所にいるのだから――。




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