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日ノ本元号男子  作者: 安達夷三郎
第二章、古代国家
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4話

「まず、この場所……悠久邸(ゆうきゅうてい)とでも呼びましょうか。この場所は普通の人には見えませんし、入ることも出来ない不思議な場所なんです」

他の元号の人達と別れて、案内された応接間には、長いテーブルを囲む椅子。壁一面には本がぎっしり詰まった本棚。

次に案内された部屋は談話室だった。

小さめのテーブルとソファが何個か置いてあり、奥には寝っ転がれるように小上がりもある。

改めて室内を見渡した。談話室と言うだけあって、チェスや人生ゲーム、将棋やトランプなどのボードゲームの揃えは良いらしい。

「あ、美空ちゃん」

「待っとったばい」

「縄文くん、弥生くん!」

談話室にいたのは、縄文くんと弥生くんだった。二人共ニコニコと手を振っている。

縄文くんにワシっと手を掴まれた途端、反対側の手も明治さんに掴まれた。

縄文くんの反対側の手は弥生くんが握っている。

四人仲良くお手々を繋いだ、ら。

視界がぐにゃりと歪んだ。


「着いたよ」

ハッと目を開けると、目の前には広がる木々で形成された森。

「ここは……どこ?」

「縄文時代だよ」

「ウソォ!?」

私はすんっと腰が抜けたようにその場にしゃがみ込んだ。

頭の中は、な、何で!?っていう疑問符でいっぱい。これって、タイムスリップってこと!?

「何でタイムスリップできているんだろう……?」

「たいむすりっぷ?あぁ、時間旅行!厳密には違うんですよ。分かりやすく説明するとですね、僕達の記憶を元に再構築しているんです。実際の歴史に影響は出ないので、安心して下さい」

う〜んと唸っていた私の心情を読み取ったのか、明治さんが説明してくれた。

「じゃー気を取り直して、近くにムラがあるからそこ行こう」

縄文くんを先頭にして、森を抜けると、集落のような場所についた。

(わら)で造られた大きな家。あれは確か……何だっけ?

「あの家は竪穴式(たてあなしき)住居(じゅうきょ)。地面を掘り下げて床を作り、その上に柱を立てて屋根を付けた簡易的な家。夏は涼しく、冬は暖かいよ」

縄文くんの案内で、近くのムラにお邪魔することになった。

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