表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/46

ヴァノリス

川で釣りを始めて数十分、何匹かの魚が釣れた。

「俺、釣りの才能あったかも」

うきうきしながら火元まで持っていき、木の棒に突き刺して焼く。見た目は川魚そのものだ。


数分後、焼き色がついてきたので一口かじった。


――全身に焼かれるような痛みが走った。

「かぁ…!」

身動きできず、痛みに耐えるしかない。


『阿呆が、それはヴェノリスだ』

「え?」

痛みに耐えながら声を絞り出す。


『耐性をつければ食えるが、毒は強力だ。処理を覚えろ』

「処理ってどうすれば?」

『ゲートの外でも河豚はいるだろ?あれも毒抜きしないと死ぬ。魚も同じだ』

「河豚か…なるほど」

『皮を剥ぐまでが命だ。食うのはその後だ』

「具体的には?」

『鱗と皮を剥ぎ、内臓は絶対に破るな。血抜きも忘れずに、身に残る毒を減らせ』


「光牙、詳しいな」

『サバイバル知識くらい身につけろ』

「了解」


俺は光牙の指示通りにヴェノリスを処理し、食べる。

最初は毒にやられそうになったが、段々と味を感じられるようになった。


「美味い!!光牙も食えよ」

『俺はお前のエネミーが尽きない限り存在できる。たとえ食えても、そんなゲテモノは食わん』

「そっか〜、結構いけるけどな。後は痺れがなくなればな」


『お前はもう大抵の毒なら耐えられる』

「ん?」

『ヴェノリスは攻撃性はないが、毒はモンスターの中でも最上級だ。その毒に耐性がついたなら、大抵の毒を持つモンスターでも大丈夫』

「俺って耐性ついたのか?」

『ああ。魚を食った経験もないのに数匹食って痺れしかないなら、耐性があると思っていい』

「なるほどな」


こうして、俺は虹色ゲートで生き抜く術を一つずつ身につけていった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ