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86伝説エーペックス  作者: SAI
第2シリーズ 86伝説再び!!!!相馬編
94/164

第88話  焦るレーサーたち 緊急避難勧告発動!!!

おおっと!?これは予想外な展開です!!!!

たった今、運営本部がレースの周回を5周からひとつ減っており、

ラップが3周に変更されています!!!!


…どうやら福島県全域に台風による緊急避難勧告が発令された模様です!!!!

気象庁からは波浪関係が発令されているため直ちに安全圏へ退避してくださいとの報告も出ています__!!


つきましては...この第4戦は5周から3周に変更させてもらい、、、、、、!!

すべての今回の距離が64キロに変更です____!!


その時、かなりの後方側で横道に逃げるもタイヤをパンクさせてしまう男が一人いた。


ホワイトパールのGR86使いの濱さん。

つい先程までは紅い戦闘機、腹切カナタとバトルしてたとは思えないような行動の連続が起こりうるばかりだ。


白煙に包まれながら、濱のホワイトパールのGR86がゆっくりと路肩に寄っていく。

タイヤは完全に裂け、ボディには無数の飛び石の跡。

しかし彼の目だけは……まだ“前”を見ていた。


紅い戦闘機に抜かれてからはタイヤの熱ダレで一気に順位を落としていた。


濱「......あ、迂回路通りたかった...。」

「……もう少し……出たかった……

“あいつ”と、もっとやり合いたかったんだよ……ッ!」


拳をハンドルに叩きつけるッ!!

バンッ!!!

その苦渋の痛みが頭の中の血と混ざっていくように感じてきている。


濱「くっそぉぉぉぉぉおおおお!!!!!!」


タイヤのバースト音にかき消されたその咆哮は、まるで誰にも届かぬ“戦士の絶叫”だった……。


濱さあああああああんッ!!!!!!

さっきまで紅い戦闘機とバチバチにぶつかっていた男が……!!

まさかの、リタイアーーーーッ!!!!


観客席のファンのひとりが、濱のナンバー入りタオルを強く握っています!!


ファン「濱さぁぁぁん……!!次は帰ってきてくれよおおお……!!」

ファン2「凄かったわよ!濱!!!」

ファン3「また走ってくれよォォ!!!!」


まさかの紅い戦闘機とやり合っていた男がここで完全にレースから

まさかの完全離脱ーーーッ!!!


ベルギー[解説員]

「この展開は予想外でしたねッ......。まるで風が物語を強引に後押ししているようですね......。」


どういうことですか、ベルギーさん!?

…と、言いますとーー?


このレース、タイヤに関するトラブルが多すぎる……。

紅い戦闘機に抜かれた直後に、濱さんがバーストッ。

さらに腹切カナタくんのすぐ手前を走るR35の相川さんもタイヤを余計にすり減らしているように思います。


強いて言うならライン取りが下手なんですよ彼。車体のデカイ35じゃ....86の足元にもどこか少し劣っているんでしょうね___。パワーは圧倒的に35です。


ーーしかし、快感やハンドリングにエントリー...それらは全て圧倒的に86の方が有利に私は感じるんです......。

まるで風の雀ちゃんみたいですねーッ。


これは、まるで“運命”が、前に進もうとする者にだけ味方しているかのようなんですよ。」 


な、なるほど……!!

言われてみれば確かにーーッ。

今この瞬間も、福島県には台風による

緊急避難勧告が発令されている模様!!!


ベルギー「“風”が変わったんですよ。

この松川浦に潜む巨大な怪物のラインの運命が、今、動き出したんです……!!」


震えていますッ……!!これが“神がかった物語”の進行ッ……!!

ベルギー「この風の中で、最後に立っているのは……一体幻か現実なのかーー?

果たしてどのマシンなのか……見届けましょう。」


ドォォォォン!!!!

ーーー相川の悲鳴とともに風鳴る橋上を紅い閃光弾が駆け抜けてきた___!!

大橋の上を二台が通り去っていくゥゥゥゥ!!!!!!


相川「速いな......!!!

…だが、それでは86なんざでこのRは、程遠いなーーッ」  


ヴォォォォォォンッ!!!

ギュイイイイイインッッ!!!


カナタ「今のうちにそうやって言っててください相川さん。

この86はただの抜け殻じゃないことを見せてあげますので.......ッ!!」


ここは、狭い公道エリアセクション!

ーー追い抜きのためのポイントが少ない状態で紅い戦闘機が真横から襲いかかってくる__!!


相川「苦しいぜ......!だってこんな200馬力のターボもないNAに振り回されるなんてな......。やっとこの落とし前が来たってかッ......?」


この大型クランクの前半区間ででドカンと立ち上がってラインを崩さずアウト側に切り返しすることができればこの勝負はこちらが勝つこともあり得る___!


いくぜ......紅い戦闘機ッ!

腹切カナタ____!

この俺のRのテールライトについていけるか!?

......それともお前が先に失速するか_____!???

この俺も腕試しさせてもらうぜ!!!


ゴォォォォーーーッ!!!!

ギュイイイィィィーーーンッ!!!!


ススススーーーーッ!!!!!

グィィィィィンッ!!!


二台がクランクの前半を曲がっていく!

両車引かないバトルが続いています!!

紅い戦闘機と白いR35!!!!

クランク前のフルブレーキングバトル!!!!


カナタ「前に出させてもらいますよッ!!」


......おおおおお!???

相川のR35が早めにブレーキング!!!!!!!!

その直後にフルスロットルで紅い戦闘機の前を再び死守するつもりかァァァァ!??


紅いマシンも黙っていないぞ!!

軽めのブレーキングでまさかのRのボディにテールトゥノーズで接近!!!!


相川のR35が前に出ようとした瞬間-ー。

紅い戦闘機がラインを崩して『コツンッ』と優しくぶつけてきた。

紅い戦闘機がまるで愛情表現を心からしているかのように相川はどこか感じるもすぐにそれは心の中へと消えて溶けていく。


相川「まじか......。お前のラインがすでにそこにあったのか__!??」

一体、どんなブレーキングとライン取りなんだよ、、、ッ!!

86ってのはそんなことが出来てしまう車なのかーーッ!!??


ベルギー「ブレーキとラインの取り具合の調整が活きてる.......!!!

ほとんどカウンター当てずにあの86は、35とやり合っているーーッ!!」


「トルクステアで変な場所に持ってかれることもない......。ピッチングも完璧に仕上がっていますよあの紅い戦闘機。」

「...正直、あの紅い戦闘機にも少しだけでも興味が湧いてきましたねーー。」


おおっと!!!!

ここで行ってしまうのかァァァ!!?


紅い戦闘機が35の後ろからスルりと抜けてインから『スパンッ!』と抜けようとする。しかし、両車で並んだままサイドバイサイドへと突入していく。

相川のタイヤが悲鳴を上げてきた。無理にタイヤを酷使しているのではないかーー。


カナタ(相川さん、無理にタイヤ酷使しているんじゃないかなーー?)

相川「...舐めるなよッ。

こっちはヤマト魂のRだーーッ!!!」


緊急避難勧告の出ている中ですが、

そうと思えないほどのデットヒートバトル!!!紅い戦闘機対R35GTR!!!

200馬力対620馬力の激戦が引き続き松川浦で爆発中だァァ!!!!

この勝負に目処が突くときは来るのかァァ!???


視聴者「マジかよ...86がRに張り付いてるーー!?」

視聴者2「柳津とバトルした前の頃より進化してないかコイツ......!」

視聴者3「まぁ、わたくしにはまだまだ敵いませんけどね〜☆?」ドヤッ!!

視聴者4「......この86…強い___!!」

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