第41話 EVO9MR VS TOYOTA86GT
きたああああああああああ!
NSX吉田に足掻くも、強く引き離されてしまったクロカラスの帝王が紅い戦闘機を
ロックオン!!!
カナタ「速い...!やっぱり吉田さんは速かった_!あの速さは概念を超えている__!!」
黒川「捉えたぜ...腹切カナタ。
ロックオンした。
逃がさねぇからなアァァァ!!!」
ミラーに映った赤い瞳がカナタの背を射抜いて行く。
圧が...違う......。まるで鷹に追われている気分だ......。
黒川のエボが加速!
ゴォォォォッーー!と、いう爆音と共にマフラーからバチバチィィと火花が散って行く。
あの目つき...まさに野獣の視線ーー!
クロカラスとか黒い影とか言われてる意味がよくわかったぜ......!!
カナタの後ろにピタリッと張り付いた。
「うわ!コイツ...ここで仕掛けるのか!?」
カナタが焦る中、黒川のエボ9MRがジワジワと横から迫ってくるーー。
黒川「オラァ!どけよ赤いルーキー!!
そのポジションは俺がもらうッ!!!」
猛烈に攻撃的なコーナリングで腹切カナタに迫る黒川アアァァァァ!!
黒川がインをコーナリングで強引に抜けようとしているぞ!!!
この勝負どうなる___!!?
ブオォォォォンーーーー....
ズドオォォォン!!!
ギャァァァァァ!!!
ブオオオオオ!!!!
2つのエンジン音が鳴り響く。狭い道をサイドバイサイドで並ぶ。
ギュアアアとEVO9MRが抜き去っていく_。
86が圧倒されてしまう___!
カナタ「ッく......!!」
やっぱり速いな!EVO9!!!!!
どうしてもこの狭い道でもこじ開けないとダメみたいだなーー....!!!
その瞬間!紅い戦闘機が消えた!!!
アアア!??
なんということでしょうか!?
紅い戦闘機が用水路の蓋を利用して這い上がってきたあああああ!!!
黒川「.....さっきよりも速い!!!!やられる!!!!これが腹切カナタかーーー!!」
カナタ「ありがとう、黒川。お前のおかげで先に進める!!!!!」
ギュワアアアア!
チュドオォォォンーーー....!!
紅い戦闘機が再びリード!!!
腹切カナタのトヨタ86GTが2位に復帰したアアア!!!
伊藤「よっしゃああ!その調子だああああ!」
花「私も負けてられないね!すぐに追いつくからね!カナタ!!!」
そして、運営にとある情報が入るーー。
……なんということでしょうか。とんでもない事実が明らかに!!!!!
先ほど、オープニングゲームで応答の無かった岩永アキラがまさかのリタイヤが判明!!!!
その理由は、『実家に帰るため』とか言ってたようでー......ん?じ、実家に帰る......はい??
みんながジーンと感動したーー。
黒川「アイツにもあんな心あったんだなー。」
伊藤「岩永ー...本当はいいやつだった......」
その瞬間だった。
全員に岩永からボイスチャットから通信が入るーーーー。とてもおちゃらけたそうに岩永がファイターと観客や運営たちにつぶやいた。
岩永「な〜んちゃって。パチンコとスロット行くだけだよ〜ん⭐︎」
実況、観客、ファイター達「は?......は!???????????」
伊藤「おいおいおいさっきまでの感動を返せよおおおお!!!」
柳津「やっぱり嫌いだわお前.......」
東條「俺でもそんなの許さねぇぞ!!!
ふざけんなァ!!」
そして、岩永は今何をしているのか。
岩永はどこにいるのかーー。
彼女は、その言葉を聞いた。
「アイツのこと......放っておけるわけないだろ......」
その東條の言葉が次回、とんでもない事件へと進展するのであったーーー。
これは、86伝説の歴史にも関わる悲しいお話ーーーーー。
その世界についに初夏の空に雪が舞い始める。コースの近く、静かに降り注ぐ冷たい雪の結晶ーー。
どこからか冷たい声が降り注いだーー。
雪の結晶のように。
「この世界は...絶対に壊させない。私が......守る。」
本当にやばいぞ.......。
次回はスペシャルでお届けーー!!!
「あのねー、岩永く〜ん。
…自分が何をしてるかわかってんのか......?」
彼女は冷たく儚い....それでも守りたいものがある。
次回 42話SP
第42話 氷の断罪ー雪の王の降臨ー




