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86伝説エーペックス[POWER!!!]  作者: SAI
第1シリーズ 開幕編
3/341

第3話[新]オープンカップ

2025.6.22

大きな部分で描写の追加や修正しました。

2025.11.27

アプライドをEに切り替え。

赤いマシンのエンジンが、R288の静寂を切り裂くように唸りを上げた。

峠を下り切った先。

そこには、川と森と町が三つ巴に絡み合う、どこか懐かしい光景が広がっていた。


夜の帳がゆっくりと降り、家々の窓にはぽつぽつと灯りがともる。福島県田村市船引一町。カナタと伊藤の家がある場所。


カナタは伊藤の言葉に答えず、ただ前を見た。

赤いボンネットの先に、淡く光る看板が見える。


それは、森の中にぽつんと現れたような、見慣れぬ建物だった。

――コンビニと書かれてはいるが、その佇まいはまるで古びた商店のようでもあり、どこか幻想めいていた。


カナタ「……なぁ、あれ。なんか気にならない?」


伊藤「おっ、いいじゃん! コーラとかあるかな。カルピスも欲しいな!」


カナタ「……なんか、あるっぽいぞ。あそこ、自販機見えたし!」


伊藤「でも中もちょっと見てみたいよなぁ!……っていうか、あれ、商店じゃねぇか?

なのに……“コンビニ”って書いてあるし……」


車を停めると、二人はすぐに降りた。

静かな山間の空気の中で、遠く虫の声が響いている。


看板には確かにこう記されていた。


《YAMABUKI MORTORZ コンビニ》


カナタ「ヤマブキ……モーターズ……?」


伊藤「おっ!中、光ってるな!24時間営業って書いてあるぞ!?

よし、ちょっと入ってみようぜ!!」


建物の中から漏れる光は、どこか暖かく、懐かしい匂いを帯びていた。

それは単なるコンビニではなく、まるでこの町と、この世界と、そしてカナタたちの運命が交わる“入口”のようでもあった。


そして、ふたりは現代のゴーストハウスのような、ひっそりとしたコンビニへと足を踏み入れた。


外観は古びているが、扉を開けるとほんのりと灯る照明に迎えられる。

店内は静まり返っており、聞こえるのは冷蔵庫の微かなモーター音と、夜の虫の声だけ。


伊藤「……中、意外と明るいな。」


カナタ「あんまり商品ないけど……奥、なんか黒ずんでないか?」


伊藤が言う通り、店の奥はなぜか薄暗く、棚の配置も少し歪んで見える。

お世辞にも整理整頓されてるとは言えない空間だった。


そんな時だった。

冷蔵ケースの前で、ドリンクの品出しをしていた少女がふたりに気づき、くるりと振り返った。


彼女の髪は、まるで春の若葉のようなやわらかな草色。

ツインテールに結ばれ、頭には小さな猫耳のカチューシャ。

制服ではない、不思議なエプロンを着た小柄な女の子だった。


見た目は小学校高学年ほど。けれど、その眼差しには年齢以上の知性と、どこか哀愁のようなものが宿っている。


店員「いらっしゃいませー……その、あの86……かっこいいです……ね。」


カナタ「……あ、えっと……ありがとう。

でも、結構ボロボロなんだ。まだ手入れも全然で……。」


彼女はそっと笑った。

どこか不安げな表情を見せながらも、その目はまっすぐにカナタを見ていた。


店員「走ってるところ、見てました。……このコンビニ、車の情報がいっぱいあるんです。

どうぞ、ごゆっくりしていってください。」


伊藤「マジで?じゃあ、ちょっと回ってみようか!」


ふたりは店内を歩きはじめた。

外観からは想像もできないほど、店舗の内部は広い。


伊藤「な、なぁカナタ。ここ……本当にコンビニか?」


カナタ「でも“コンビニ”って看板にあったし……。

それに、ジュースも普通に置いてあるし……。」


品揃えは妙に充実している。定番の飲み物、菓子パン、おでんや雑誌……。

だが、どこか雰囲気が“普通”ではない。全体的に車に関するグッズが多いのだ。


カナタ「見てこれ……。この棚、全部エンブレムじゃん。

トヨタ、日産、ホンダ、マツダ……」


そして、棚の隅に――。


カナタ「これ……!86のエンブレムじゃないか……!」


金色に輝く小さなロゴが、まるで宝石のように埋もれていた。

そっと取り出し、カナタはそれを小さな買い物かごに入れる。


伊藤「それ、俺も買いたくなるな……って、おい。

奥、なんかスゲーぞ?」


ふたりがさらに奥へ進むと、そこにはありえない光景が広がっていた。

ガラス張りのショーケース。その中には――なんと、本物のスポーツカーが展示されている。


カナタ「……これ、まさか売り物か……?」


展示されていたのは、どこかで見たことのあるような古いロードスター。

価格がついている。だが中古車販売店よりも遥かに安い。


伊藤「は!?これ正気か!?ここ、コンビニだよな!?」


カナタ「……なんか、夢見てるみたいだな。」


その瞬間、ふたりの背後から声がした。


店員「気になるのがあれば……言ってくださいね。」


振り返ると、あの草色ツインテの少女――店員が、いつの間にか立っていた。

光の加減か、彼女の髪が風に揺れているように見えた。


店員「ここの奥は、クルマが好きな人たちの、特別な場所なんです。

夜中でも、静かに……誰かがやってきて、また去っていく。

このお店って、なんだか不思議ですよね……」


カナタと伊藤は、思わず息を呑んだ。

この場所は、ただのコンビニではない。

なにか、もっと大きな物語の入口のような気がしてならなかった。


カナタ「……このあたり、なんか……すごく草の香りがする……。」


ふと立ち止まったカナタは、目を細めて店内を見渡した。

清涼感というより、まるで春の山に迷い込んだような、**やさしくて緑が濃い“草の匂い”**が、ほんのりと空気に混じっていた。


伊藤「え?……言われてみれば、なんか香水じゃないよな、これ……。」


草むらに顔を埋めた時の、あのちょっとだけ湿ったような、でも落ち着く匂い。

その香りは――さっきのあの店員少女のいた方角から、確かに漂っている。


再びふたりの前に姿を現した店員の髪が、またそよ風に揺れたように見えた。

その草色のツインテールは、まるで本当に風に包まれているようなやわらかさをまとっていた。


店員「えへへ……店の奥って、風が通るんです。

草の匂い、届いちゃいましたか?」


カナタ「……なんか、不思議ですね。

店の中なのに、外にいるみたいな気分になります……。」


店員「このあたり、山も森も多いですし……

でも、それだけじゃないかもですね。

……あの86にも、風が似合うと思いますよ。」


ほんの一瞬だけ――彼女の足元の影が、草むらのように揺れた気がした。


店員「86は……最高の車ですよ。

……私のお父さんも、昭和の頃の古い86に乗ってたので……。」


カナタ「……え?」


彼女は目を伏せたまま、小さな声で言葉を継いだ。


店員「よく夜中に帰ってくる音、聞いてたんです。……エンジン音、大きくて……でも、うれしくて。

眠ってても、目が覚めるくらい、草のにおいと一緒に覚えてるんです。」


カナタ「…………。」


彼女の語る“父親の86”の記憶。

それはカナタにとって、今この瞬間を重ね合わせずにはいられないほどにリアルだった。


店員「だから……その赤い86、すごく似合ってます。

少しボロでも、ずっと走ってる姿、素敵でしたよ。」


カナタ「……ありがとう。」


一言だけ、短く。でも確かに感謝の気持ちがこもっていた。


カナタの視線が、自然と自分の86の方へと向かう。

赤く染まったそのマシンは、まるで彼の想いを受け止めるように、薄暗い駐車場の中で静かに佇んでいた。


伊藤翔太は、静かに足を踏み出した。

コンビニの奥――そこは“売り場”というより、なにかを“封印”していた場所のようにも思えた。


照明は薄暗く、天井のスポットライトだけが一点を照らしている。

まるで舞台のセンターを照らすスポットのように、そこだけが明るい。


その光の中心に――。


一台のマシンが、佇んでいた。


まばゆい黄色。

ただの黄色ではない。

まるで陽光をそのまま塗り込めたような、

チャンピオンイエローと呼ばれる純粋な、攻撃的な輝き。


ボディラインはコンパクトで引き締まり、ルーフはわずかに低く、

そのフォルム全体が“走るために生まれた意志”を持っていた。


ZC33S スイフトスポーツ。


伊藤「……これ、は……。」


言葉が出ない。

胸の奥がざわつき、次の一歩を踏み出すのに時間がかかるほどだった。


伊藤はゆっくりと近づき、その小さなスポーツカーの周囲を一周した。


車高はわずかに落とされている。タイヤはハイグリップ、ホイールはブラックの5本スポーク。

ノーズ先端にはSUZUKIのエンブレム。そしてリアには**“Sport”**の筆記体ロゴが、まるで挑戦状のように煌めいている。


伊藤「FFで……スポーツ……かよ。」

「......最高じゃねェか」


FF――フロントエンジン・フロントドライブ。

それは後輪駆動や四駆と違い、重心が前寄りになる構造。

だが、それでも、このクルマからは確かに“戦う魂”が感じられた。


伊藤は手を伸ばした。

ドアハンドルに指をかけたその瞬間――


ふわりと風が吹いたような錯覚がした。

背後にあった空気が、車を中心に回ったような、

見えない旋風。

それが、彼の心の奥の、まだ開かれていなかった“何か”に触れた。


伊藤「……こいつなら、勝てるかもしれねぇ。」


自分でもなぜそう思ったのかはわからない。

だが、心が確かに“うなずいた”。


ピンク髪のショートヘアがふわりと揺れる。

地下ガレージのような空間をゆっくりと降りてくるその少女は、中学生くらいの背丈で、まるでこの異空間を“見守っていた存在”のようにすら見えた。


その髪は夜の闇の中でもなお際立つ桜色。

そして瞳――深紅のルビーのようなその双眸は、暗がりの中でかすかに光を放っていた。


店員2「こんにちは〜? ここの店員してま〜す☆」


その声は驚くほど明るく、裏表のないテンションで響く。

だが、その笑顔の裏に何かを隠しているような、言葉の選び方がほんのわずかに引っかかる。


カナタ「え、あの……ここって……」


店員2「あ〜! これ? スポーツカー販売してるの!ちゃんと動くよ〜? エンジンかけようか?」


少女は唐突に、手に持っていたキーを操作した。


パパパパアアアアアアアアアアンッ!!!!!!


スイフトスポーツのマフラーから、乾いた鋭い咆哮が地下空間に響き渡る。

その瞬間、場の空気が一変した。


その爆音を聞いて、さっきの“店員”がまるで風のように駆け込んでくる。

草のツインテールをゆらしながら、淡々とした口調で言った。


店員「姉さん、言い過ぎ。……まぁ、20万は本当ですよ? どうします? 買ってみます?」


伊藤「よし! 買った!! 乗るぞー!!」


その即決ぶりに、店員2――ピンク髪の少女の顔が、ぱっと華やぐ。

明るさの中にしっとりとした表情が混ざっていく。

まるで、人が喜ぶ姿を見られることに慣れていない誰かのように。


そして、彼女はカナタのもとへ歩み寄った。


その動きは、ただ“歩く”だけなのに、

なぜかまわりの空気がふわりと揺らぐような錯覚を起こさせる。


――風と草の、やわらかなハーブの香り。


それがほんのわずかに、だが確かにカナタの鼻先をかすめた。


カナタ「……今の、なんだろう……?」


店員「……あなたの86、いつか乗せてーー」


ぽつりと、唐突に放たれた言葉。

その声はまるでどこか遠くを見ているような、静かな響きだった。


カナタ「え……?」


彼女はそれ以上なにも言わず、

制服のポケットから一枚のチラシを取り出し、そっとカナタの手に押し当てた。


その指はひんやりとしていて、だけど温度ではなく、**“空気そのものを運んでくる指先”**のようだった。


その瞬間、なにかが始まったような気がした。

けれど、当のカナタも伊藤も、まだその意味を知らない。


彼女が誰なのかも。

彼女の名前が“最重要人物”であることも――。


店員2「……あ、そうだ。待って!」


ふいに足を止めたピンク髪の店員が、くるりとこちらを振り返った。


店員2「さっきのスイスポ見せるよ。買ったんでしょ?

ついてきて。86のひともーー」


その呼びかけにカナタと伊藤は顔を見合わせ、

無言のまま、ふたりして頷いた。


そしてふたたび、コンビニの奥。

――そのさらに奥、誰も足を踏み入れなさそうな、古びたガレージの扉がゆっくりと開かれた。


中には、さっきまで展示されていたチャンピオンイエローのスイフトスポーツが鎮座していた。

だが、それだけではない。


そのマシンのボンネットの上に、

ひときわ輝く金属のかけらが、そっと置かれていた。


赤い“86”のエンブレム。


まるで、カナタに引き寄せられるように置かれていたそれは、

ライトの光を受けてじんわりと赤く、静かに輝いていた。


店員「……これ。あなたのクルマのぶん。さっき気にしてたでしょ?」


カナタ「えっ……くれるの?」


店員「サービス。ここ、そういうお店だから。

買うだけじゃなくて……走る人の“これから”に付き合う店。」


店員2「それと……これも。」


そう言って、チラシを手渡された。

手触りはざらついていて、けっして綺麗な印刷ではない。

だが、真ん中にしっかりと書かれていた。


《オープンカップ参加者募集》


カナタ「……オープンカップ?」


伊藤「なんだよ、これ……。レースか……?」


店員2「うん。今夜はまだ始まりに過ぎないから。

――この先、もっといろんな車が出てくる。速いのも、強いのも。

でも、君たちみたいな人が参加することで、バトルは面白くなるんだよ。」


意味深なその言葉を残しながら、彼女たちは車の奥へと歩いていった。


その背中に、なにか尋ねようとしたカナタだったが、言葉は出なかった。

ただ、手の中にある“エンブレム”と“チラシ”が、ずっしりとした存在感を放ち続けていた。


ここから始まる。

そんな直感だけが、確かに胸の中で鳴っていた。


店の外に出ると、夜の静けさがふたりを包み込んでいた。

虫の声が遠くから聞こえ、風がわずかに頬を撫でる。

視線の先には、自販機の明かりに照らされた2台の車。


赤い86と、まばゆいイエローのスイフトスポーツ。


カナタは手元のチラシを見つめながら、ふと口を開いた。


カナタ「……86のオープンカップ、か。」


エンブレムが、夜の街灯の下でかすかに光る。

その色は、情熱と覚悟を映したような深い赤。


カナタ「楽しそうじゃん……。」


そこに...


店員2「えっ!?86のオープンカップ!?

滅多にないよそんなの!!ほんとに出るの!?!?」


伊藤「……そ、そんなレアなのか?」


店員2「めっちゃレア!!めーっちゃレア!!!

今回のやつ、**上位7位までに入ると……**なんとなんと……」


ぴたっと一拍おいてから、彼女は真剣なトーンで言った。


店員2「メジャーカップの“RVカップ”と、今年5月から新しく始まる“エーペックスカップ”に出られるんだよ!!??」


カナタ「……え?」


伊藤「マ、マジか!?

RVカップって、あの“プロへの登竜門”みたいなやつじゃねぇか……」


店員2「そうそう!

それに“エーペックスカップ”なんてさ、今年から始まる超注目のバトルだよ!?

超速いクルマたちが集まって、優勝者はもう完全に伝説入りって感じ!!」


カナタ「なんだよ、それ……そんなの、俺たちが出られるわけ……」


店員2「出られるんだよ!!

だって君、赤い86に乗ってるでしょ?

出る資格はもうある。あとは、走るだけ。」


その目は、ただの店員のそれじゃなかった。

彼女の声の端に、“信じている”誰かへの想いが滲んでいた。


カナタは息をのんだ。


その時、彼の中でなにかが「カチッ」と音を立てて噛み合った気がした。

背中を押されたわけでもない。

でも、あのエンブレムが、あのチラシが、そしてこの少女の言葉が――


確かに彼の心を動かした。


ガレージのさらに奥――

白く塗られた金属製のドアが、ギィ……と重たい音を立てて開く。


そこからふわりと、ゆるすぎる声が漏れてきた。


店長「もへ〜……新しいお客さんかい〜?

いいね〜、若いってだけで、最高だね〜☆」


姿を見せたのは、

全身オーバーオールに身を包んだ、長身でのほほんとした女の人の姿。

髪は後ろでざっくり結ばれていて、肩には工具袋を引っかけていた。


――しかし、その目だけが鋭い。

眠たそうなまぶたの奥に、一瞬だけギラリと光るものを隠していた。


カナタ「……腹切カナタです!!」


店長「へぇ〜、切腹しそうな名前だね〜☆もへ~」


カナタ「……!!いえ、その、カナタで!

86のオープンカップ……出てみたいんです……!」


カナタ「……!」


店長はにゅるっと手を伸ばし、工具箱の中から何かを取り出す。

それは――赤く輝く金属製の小さなバッジ。


店長「これ、仮登録の証。レーシングライセンスだよ〜☆エンブレムの下に貼っておいて〜。

当日、これがついてないと、ただの見物人だからね〜☆」


カナタ「……はいっ!」


伊藤「……あのさ、店長って何者?」


店長「なに者でもないよ〜、ただの変なおじさん〜☆

でもさ――オープンカップの前座を見守ってきた歴史だけは、ちょびっとあるんだよね〜。

もへへ〜♪」


そう言って、工具箱を閉じると、彼はぽんとカナタの肩を叩いた。


店長「さぁ、準備できたら出ておいで。

オープンカップの幕が上がる前に……きっと、風が吹くから。」


そして始まる。

86とスイスポ、それぞれの“走り”の物語が。


カナタ「……今の声……どこかで……。確か……昨日、峠で……。」


伊藤「気のせいじゃないか?

ただ白いZが走ってただけだろ? 誰の声かなんて、わかるわけないって。」


カナタ「……いや……でも……あのZ、ただの速さじゃなかった。

すげぇ静かで……でも、急に牙剥くみたいに……。」


思い出すのは、R288の深夜の下り。

赤い86のライトの先に、ふと現れては、音もなく消えていった白い流線形のマシン。


――そのとき、確かにカナタは

“何かが始まる”予感を感じていたのだ。


店長の声は、あの時の“気配”に重なっていた。


伊藤「まぁ……もしそいつがオープンカップに出てくるなら、答えは嫌でも出るだろ。」

カナタ「……ああ。そっか……。だったら……走って、確かめる。」


つづく!

スイスポの音が鳴り響いてく。まるでその夜を一人が支配下に置いているようだった。それでも伊藤は楽しそうにスイスポを走らせていたーー。


ワイディングをスイスポが綺麗に厳かながらも反応する。音もよく吹けているしトルクも悪くない。彼は少しアクセルを煽る。


伊藤「すげぇ……こいつ、“オレの考えの半歩先を走ってる”みてぇだ……!

チューニングしてねぇのに……“こんなに自由に走れるのかよ”……!....してねぇんだろ!?」




次回第4話 140馬力の獣

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