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86伝説エーペックス[POWER!!!]  作者: SAI
松島編
295/364

松島編第7話 メンバー

通算267話

【12人目:佐藤ジュン(RX-7 FD3S)】


ギャラリーからどよめきが上がる中、

ピットからそろりと顔を出したのは、

真紅のボディに包まれたロータリーの象徴、マツダ RX-7(FD3S)。


若林「おっとおお!?来ました!!12人目は佐藤ジュン!!!赤いFDでのエントリー!!!」

エアリ「この子、見た目に似合わず、コーナーで豹変するんですよね……。気弱に見せかけての“内なる牙”が本番です」


ジュン「ええっと……走ればいいんだよね……?……ボク、がんばるよ……っ」

その瞳には不安が宿っていた。しかし——

スタートラインについた瞬間、スイッチが入った。


ギュウゥゥゥン!!!


ロータリー独特の甲高い咆哮が響く!!


若林「いったああああああああああああ!!!!」

「ジュンのFDがコースインだあああ!!!」


最初のヘアピン、インベタをギリギリ攻めた挙動!

スキール音とともに滑り込む、鮮烈な進入!


ジュン「ここ……ッ!!ぬけるッ!!」


伊藤「うお!?……今のライン、俺も無理だぞ……?」


フェルリア「……スゴい。あんな小さな身体で、あのFDを完全に抑え込んでるなんて……」


最後のシケイン。


ギュウウウウウウン……!!!


若林「記録は……6位!!!悪くない!!これは決勝でも期待できますううううう!!!!」


ジュン「ふぅ……やっぱり、まだボクには……ううん、もうちょっと頑張らなきゃ……!」


花「そんなことも分かんねぇのかよおおお!!!」 ゲシィィ!!!!


ジュン「えへっ……また蹴られちゃった……ボク、もっとがんばるね……」


【13人目:岡田大成(GRカローラ)】


ギャリィィィィ!!!


赤いカローラが地を割るような勢いで滑り込んできた!

GR-FOURの4輪がすべてを食い尽くすような加速!


岡田「レギュ違反なんて俺には関係ねぇ!!正面からぶっ飛ばす!!!」

若林「さすが岡田ァァァ!!!まっすぐな暴走男ォォォ!!!!!」


トラクションを活かし、ガツガツと前へ進む。


花「うるさいのが来たな……でも速い!」


ミルキークイーン「ガンガン来ますわね〜……!」


結果は【4位】。

鋭くも無骨な走りで、トップ集団に滑り込む!


【14人目:内藤セリナ(アウディR8)】


ブオォォォォン!!!


黄色の閃光がピットから飛び出す!

ミッドシップ4WDのアウディR8、それを軽やかに操るは17歳の超ポジティブ少女・内藤セリナ!


セリナ「いっくよーっ!!楽しんだもん勝ちってねっ!!」

伊藤「やっべえ……来たぞ化け物が……」


若林「これは……ヤバい!!!間違いなく決勝の優勝候補ですッ!!」


ギャラリー「セリナーーーーー!!」

「フミッパいけぇぇぇぇ!!」

「アウディカッコイイぞォォ!!!!」


ブレーキなし!?

——否、フミッパスライダーだッ!!!


エアリ「このライン……アウトのまま曲がった!?嘘でしょ!?」


【2位】!!

カナタに一歩届かずも、スーパープレイで全会場を沸かせた!


【15人目:霧山トオル(ランボルギーニ・ヴェネーノ)】


ヒュオオオオオン……!


重厚な空気を裂き、姿を現したのは異形のマシン。

スーパーカーの極致、ランボルギーニ・ヴェネーノ!


トオル「面白くなってきたな……こっちも、そろそろ本気出すか」

若林「おいおいおいおい!?桁が違うぞおお!?!?なに持ち込んでんだああああ!!」


巨大なリヤウィングと鋭利なエアロが風を切る!

スーパーカーであっても、霧山の操り方は異常。


ギュアアアアアア!!!


【5位】!!!

ミッドシップの獣を手懐けたその才能に、全走者が静まり返る……。


【16人目:湯川サトル(S2000)】


最後にコースへ向かったのは、青色のS2000。

ギャラリーの反応は控えめだったが——


ギュン……ギュン……!!!


その走りが始まった瞬間、全員の表情が変わった。


若林「うわああああ!!!このS2000、動きが異常だあああ!!!」


エアリ「FRでこの反応速度……サトル選手、ただ者じゃありませんね……!」


花「……地味だけど、気になる」


【7位】。

表に出ないが確実に走りきる、“青の職人”のような精密さだった。


花「おい!運営!!!!ミルキークイーンとか内藤セリナとかに柊蒼真も……明らかに私の順位を超えただろーがァァ!!!!!なんで下なの!?聞こえてんの!???」


叫びは空気を裂くほどの音圧で響き、会場全体のモニターに山吹花の顔がバーンと大写しになる。目の下のクマすら威圧に変わるレベルだ。


運営スタッフたちは一瞬顔を見合わせ、対応に迷う。

カメラはその様子を的確に捉え、現場のざわめきを映し出していた。


運営「……えっと、その、山吹選手……タイムは確かに良かったのですが……」

花「はぁああああ!?!?あんなLC500のぬるぬる走行とか、R8の直線番長よりも、アタシのWRXのタイムの方が上だっただろーがよおおお!!!!」


手にしていたペットボトルが宙を舞い、実況席の前をかすめて地面に転がる。


運営「柊選手は……セクター3の最速記録があったので加点評価に……」

花「なにそれェェェェ!?そんなのどこに書いてあったんだよォォ!!!誰が決めた!?おまえか!?あの帽子の奴か!?!?」


まるで抗議デモの代表者のごとく、花はモニターの向こうの誰かに指を突きつけて叫ぶ。


花「このアタシの、渾身の走りを舐めてんじゃねぇぞおおおおお!!!!」

「スバル党が泣いてんだよぉぉおおおおおお!!!!」

「次の本戦で見てろよ!?セリナも、クレアも、蒼真も!!!一人残らずブチ抜いてやっからなァァアア!!!!」


運営「……えっと、あの、山吹選手……あの、そこまで言わなくても……」

花「黙れええええええ!!!!」


花の叫びに、スタッフたちはビクリと肩を跳ね上げた。


だが、その後ろで、黙って様子を見ていた芽衣がそっと肩を叩く。


芽衣「……ねえ、花姉……これ、予選だよ……」


花「うるせェ!!!予選でもガチなんだよおおおおお!!!!!!!」


1位 腹切カナタ   トヨタ86前期(NA)

2位 山吹花     スバル WRX STI(VAB)

3位 高村圭吾    日産 フェアレディZ(Z33)

4位 山吹芽衣    ポルシェ911 カレラGTS

5位 柊蒼真     ホンダ シビックType RFL5

6位 内藤セリナ   アウディ R8(黄色)

7位 クレア     日産 R35GT-R "デビル仕様"

8位 ミルキークイーン レクサス LC500

9位 相川律     日産 R35GT-R NISM(白)

10位 サテラ     三菱 ランサーエボリューションⅦ MR(水色)

11位 佐藤ジュン   マツダ RX-7(FD3S/赤)

12位 岡田大成    トヨタ GRカローラ(赤)

13位 霧山トオル   ランボルギーニ ヴェネーノ

14位 湯川サトル   ホンダ S2000(青)

15位 古賀加奈子   BMW M3(E92型)

16位 黒川海斗    三菱 ランサーエボリューションⅨ MR(黒)※レギュ違反により失格


サーキットに突如響いた轟音。それは、明らかに予選終了後の静寂を切り裂く異質な咆哮だった。


それまでピット裏のガレージで沈黙していた一台のマシン――黒いランサーエボリューションIX MRが、ゆっくりと目を覚ますようにエンジンを鳴らし始めていた。


メカニックの制止を振り切り、爆音と共にそのエボはコースへと滑り出す。


花「ちょっ……!?」


花は慌てて青いWRXから降りると、ピットロードの先を凝視した。視線の先にいるのは、間違いなく“あの男”。


花「黒川……!?アンタ予選、失格になったんじゃ……」


静かに、しかし確かにその姿はコックピットにいた。


黒川「知るかよ……失格だと?そんなもん知らねぇ……ルールなんざ、速さの前には無力だって証明してやるよ……!」


漆黒のエボ9MRが唸りを上げる。無造作に貼られた“俺最強”のデカールすら、今は狂気の証のように見えた。


サーキットに静寂が戻ったかと思えば、再び――


ギャアアアアアア!!!


タイヤがコースを引き裂くようなスキール音。黒川海斗は、すでに第1コーナーを突っ切っていた。


実況席では、スタッフが騒然としていた。


若林「ちょ、ちょっと!!!黒川選手!?彼はレギュレーション違反で……えっ、今、タイム入ってます!?!?えっ!?!?」


花「ちょ、運営ーッ!!!止めろォォォ!!!アイツ、あんなタイヤで突っ込んでんのよォォ!!!」


フェルリア「これは……見たことありませんね。車が、まるで“主”に怯えて操縦を委ねているかのようです……」


その走りは、まさに“野獣”そのものだった。


コーナーでは限界を超えたブレーキングとアウトインアウトを強引に歪ませたスライド。直線では、まるで地面を食らいつくような低重心の加速。


そして――


若林「……こ、これは……ッ!!!コースレコード更新ッ!!!!腹切カナタ選手のタイムを……塗り替えましたァァァァァァ!!!!!!!」


ピットが凍り付く。


伊藤「おいおい……マジかよ☆……」


カナタ「……はい?」


花「はああああああああああああ!?!?!?」


自分の予選走行を終えて戻ってきたばかりの花は、青いWRXのドアを思わずバタンと閉め、頭を抱えた。


花「アイツ……ヤバい……!!!なんなのよあの走り……!どこかイカれてるってば……!!!」


スタッフが駆け寄る中、黒川は平然とエンジンを切った。


黒川「……満足したぜ。これで俺が最速って、全員の記憶に焼き付いただろ?」


その目はどこまでも澄んでいて、同時にどこまでも狂気を孕んでいた。


コースレコード。それは、すでに神話になりかけていた腹切カナタの走りを塗り替えた現実だった。


そして、誰もが感じていた。


――エーペックスカップ、この先ただの“レース”じゃ済まされない。


空気が変わった。


辺りに伝わるのは、岩肌に触れた時のような冷たい感触。そして、その奥からゆっくりと現れる――


花「この感じ、、、、、」


伊藤「……何だこの冷気……?」


視線の先。

白に近いベージュ、氷を砕いて研ぎ澄ましたようなボディカラー。

ビアンコベージュ色の812スーパーファストが、まるで氷の精霊のごとく静かにコースへと進入してくる。


そのハンドルを握るのは――


小岩イオリ。


彼女は無言のまま、ゆっくりとブリッピング。目を細め、静かに前を見据えていた。


イオリ「芽衣ちゃん……私、負けないから…………」


花「えっ……あれって……812!? フェラーリのV12フロントミッドシップ!? やば……!!」


伊藤「おいおいおい、嘘だろ812だなんて……!あんな怪物マシンがクラブマンレースに出てくるのかよ……」


ピットにざわめきが広がる。


しかし、誰もが知っている。

ここはプロフェッショナルなレギュレーション下ではない――“エーペックスカップ”。


あくまで「市販ベース・クラブマンレース」なのだ。


若林「……なお、念のためご説明しますが、エーペックスカップはあくまで“クラブマンベース”の競技であり、ドライバーはヘルメット着用義務がございません。すべて任意。レギュレーションの制限も、“一般道にて走行可能な状態での参加”が基本となります」


つまり。


812スーパーファスト――

6.5リッター・V12自然吸気の公道最強クラス――

それすら、この舞台では“合法”ということだ。


花「……やっばいのが来たわね」


カナタ「小岩イオリ……聞いたことある……!たしか……」


伊藤「GTカーの挙動を自分の身体のように扱うって噂の……“氷の岩姫”……!」


サテラ「ふーん……見た目はクール系だけど……あの812……車重1800kgオーバー。無理やりコースに入ってきたわけじゃない……本気で走れるってわけか」


ミルキークイーン「大きくて重そうなマシンですけど〜……この流れは、、、、一波乱ありますわ〜……」


そして、イオリが一言。


イオリ「……冷えてきたね」


その言葉とともに、コースに微かな霧が差し込んでいく。


小岩イオリ。

彼女のマシンは、“氷の大地”の如く静かに――だが、確実に――牙を研いでいた。


ピットロードの向こうから、太い直6サウンドが響き渡った。

重厚で、だが精密なトルクのうねりを携えて現れたのは――


白のBMW M4。

直線番長と呼ばれながら、須賀川のR118手前のシケインで腹切カナタと激戦を繰り広げた、あの男が戻ってきた。


若林「来ましたあああ!!白のBMW M4だああああ!!」


フェルリア「これは懐かしい名前ですね……確か、腹切カナタ選手との“ツッコミ勝負”で観客を沸かせた……」


そのドライバーは――どこか気だるげな表情でハンドルを握る。


柳津「ふあ……あー……」


M4のドアが開き、彼がゆっくりと降りる。


柳津「温泉行きたいなー……疲れたわー……」


カナタ「……来たな、柳津さん」


伊藤「まじかよ、あのM4……須賀川戦でコーナーの限界突いてきたやつだろ?ブレーキタイミングほぼ無しで入ってきたっていう……!」


相川「おいおい、また来たのかよ……!?

あの時のシケインの突っ込み、こっちは忘れてないんだからな?!!!」


柳津「んー……ま、今回は普通に走るだけだし……多分」


そう言いながら、軽く欠伸をする柳津。だが、ハンドルを握る指には微かな緊張が走っていた。


若林「さあ、登場です!!BMW M4クーペ!!直列6気筒ターボを搭載し、FRながらも強力なトラクション性能!!須賀川のヒーローが再びエーペックスカップに!!」


フェルリア「M4の切り返しは思ったよりタイトですからね……このコースで、どこまでいけるのか……期待してますよ」


伊藤「てかさ、あいつ走り出すと目付き変わるんだよな……。まじで“無気力な天才”系かも……」


柳津「ん、いってきまーす……」


――ザッ


M4のタイヤが路面を食い、ぬるりとした加速でコースイン。

その走りには、どこか「計算と怠惰の狭間」があった。


観客席がざわついた。

蒼く深い夜のようなボディを纏ったR33 GT-Rが、会場の入り口からゆっくりと姿を現した。


そのエンジン音は、他のどの車よりも低く、静かに、しかし確かな存在感を放っていた。

ミッドナイトブルーのその車体は、光の当たり具合によって紫がかっても見える。まるで海底を漂う深海魚のようだった。


若林「き、来ました!最後の18人目!!!ミッドナイトブルーのR33 GT-Rが、、、!!!」

「相川律選手の妹!!ついに登場!!!相川美保だあああ!!!!!」


相川美保は静かにシートから降り、グローブをしっかりと締め直すと、澄んだ目で前を見据える。

彼女の髪は風に揺れ、瞳はまっすぐに走路を睨んでいた。


花「アイツが、、、、美保!?本当に出る気なの!?」

伊藤「マジかよ、、、、兄貴があんだけ速いってのに、妹も参戦とか、、、」

カナタ「相川の妹……予選からとんでもないメンツだな……」


フェルリア「相川美保さん……噂には聞いておりました。首都高で走っていた頃から、R33の乗りこなしが常識外れだったって。お兄さんの律選手とはまた違った冷徹さを感じますわね、、、」


美保「コースの匂い、湿度、タイヤのグリップ……全部、読めてる。いける……」


アクセルが静かに踏み込まれた。

まるで獲物を見つけた猛禽のように、R33が唸る。


若林「いったああああああ!!!!!」

「最後の美保選手!!ターンインは冷静そのもの!ダウンフォースが前輪に吸いつくようだぁぁぁ!!!!」


その走りは、どこまでも冷静で正確だった。

アクセルの開け方、ステアリングのわずかな切り角、ブレーキングの一瞬の遅らせ方。すべてが計算されたライン。

彼女は力ではなく、“静寂”でコースを制していた。


フェルリア「これは……綺麗すぎる走り。ミスの入る隙がありませんわね……。アクセルもステアリングも、まるで空間を測ったかのよう……!」


美保「……ふふ、兄貴にはまだ勝てないけど。少しは見せつけてやらなきゃ、でしょ?」


タイムが表示される。


【暫定3位!!!】


若林「おおおおおっとぉ!!!これはすごいぞ!!暫定3位!!!NAの86、赤のZ33に次ぐ順位だあああ!!!!」


花「うそでしょ!?ちょっとちょっと!?私の順位また落ちてるんじゃないの!!!?」


伊藤「これでまた混戦だな……!」


フェルリア「このあとどうなるのか……楽しみでございますわね……」


1. 腹切カナタ(86前期)

2. 高村圭吾(Z33)

3. 山吹花(WRX STI)

4. 山吹芽衣(911)

5. 古賀加奈子(M3 E92)

6. サテラ(エボ7MR)

7. 相川律(R35 NISMO)

8. ミルキークイーン(LC500)

9. クレア(デビルR35)

10. 柊蒼真(シビックtypeR FL5)

11. 佐藤ジュン(FD3S)

12. 岡田大成(GRカローラ)

13. 内藤セリナ(R8)

14. 霧山トオル(ヴェネーノ)

15. 湯川サトル(S2000)

16. 黒川海斗(エボ9MR)※レギュ解除後

17. 小岩イオリ(812スーパーファスト)

18. 相川美保(R33 GT-R)


スターティンググリッド(予選結果順)


1. 黒川海斗(ランサーエボリューションIX MR)

2. 山吹花(WRX STI VAB)

3. 相川律(R35 GT-R)

4. 腹切カナタ(トヨタ86 前期型)

5. クレア(ポルシェ911 カレラGTS)

6. 岡田大成(GRカローラ)

7. 伊藤翔太(スイフトスポーツ ZC33S)

8. サテラ(ランサーエボリューションVII MR)

9. 柊蒼真(シビックタイプRFL5)

10. 小岩イオリ(フェラーリ 812スーパーファスト)

11. 山吹芽衣(ポルシェ911 カレラ)

12. 高村圭吾(フェアレディZZ33)

13. 霧山トオル(ランボルギーニヴェネーノ)

14. 相川美保(R33 GT-R ミッドナイトブルー)

15. 内藤セリナ(アウディR8 V10)

16. ミルキークイーン(レクサスLC500)

17. 佐藤ジュン(コルベットC8)

18. 湯川サトル(S2000)

19.佐藤大河(シボレーcorvetteC8)


赤い戦闘機――腹切カナタの86前期の前。

スターティンググリッドでエンジン音が静かに脈打つ中、ドライバーたちがそれぞれのマシンの横でひと息ついていた。


カナタ「……」


その横顔は、静かに燃えていた。

松島の海風がふっと吹き、真っ赤なボディが光を弾く。


伊藤「お前……!やったなあああ!!」


ドンッ!!

伊藤が思いっきりカナタの背中を叩いた。


カナタ「いって……何だよ急に。」


伊藤「グリッド4番手!予選でコースレコード間近だぞ!?お前、ほんとにNAなのかよ……!!」


カナタ「知らねぇよ。クルマが勝手に走っただけだ。」


伊藤「出たよ……腹切節。いやでもさ!」


伊藤は笑いながら、ぐっとカナタの肩を掴んだ。


伊藤「俺、お前のその走りにだいぶ救われてんだぞ?」


カナタ「……何急にしんみりしてんだよ。」


伊藤「うるせぇ。言わせろよ。今回スイスポ潰されたじゃん?正直、心折れてたけど……お前走ってるの見てたら、また燃えた。」


カナタ「……」


その背後で花のWRXのボンネットがパタンと閉じられ、花と芽衣がこっちを見ている。


花「なにしんみりしてんのアンタら……。こっちは、黒川が1位で腹立ってんだよ!!」


芽衣「お姉ちゃん落ち着いて……深呼吸してください……」


サテラ「いやぁ〜いいねぇ、青春ってやつぅ……ほらカナタ、緊張してんじゃないの〜?」


カナタ「してねぇよ。」


相川律が自分のR35ニスモの前で腕組みしながらヒュッと笑った。


相川律「まあまあ、4番手なら文句ねぇじゃねぇか。上に来いよ?待っててやるから。」


クレア「我も待っておるぞォ!!」


伊藤「お前はうるせぇ!!!」


そこへ――


ミルキークイーン「皆さん〜……もうすぐスタートですわ〜?わたくしこの位置から追い抜いていきますわ〜……」


内藤セリナ「えへへ☆私も負けないよ〜!」


美保「花ちゃん!海の風が味方してるから負けないよー!!」


花「うるせぇぇぇ!!!今日は負けねぇ!!!」


エンジン音が次々に高まり、グリッド上の空気が一気に熱を帯びる。


伊藤「さぁ……行くぞカナタ。今日も、最高のレースにしようぜ。」


カナタ「……当たり前だ。」


カナタの86のヘッドライトがぎらりと灯る。

松島ツインブリッジを渡る風が、18台を包み込んだ。


――ついに、決勝が始まろうとしていた。


佐藤「佐藤大河。この赤いC8で戦う男さ。腹切カナタの幼なじみで――ライバルだ。まぁ、俺たち高校2年生だけどな。」


伊藤「……あ!そうか、5月だから俺たち今、高2か……!」


若林「そのまま次は――港湾セクション後半ッ!!!」

「内藤セリナァァァ!!! 前に出たァァァァ!!!!」

「港湾セクション出口、先頭が――変わったァァァ!!!」


ジュン「待って……!私も……前に行く……!!

ボクだって……!!!」


若林「なっ……なんだアレは……!?」


花「待ちなさいよォォ内藤!!!

そのトップは私のもんよ!!!」


クレア「そなたら……落ち着けい!!!

誰が死んでも知らぬぞ!!!」


相川「お前ら二人でやってろ!!!」

「ここは俺の道だァァァ!!!」


フェルリア「……柳津くん、やはりすごい。四駆の安定性を、FRの圧倒的な旋回能力で無効化しています。まるで……かつての私の妹のように、無慈悲なほど正確なライン取りです」


カナタ「……? エンジンの熱が、少し落ち着いた……? 風が変わったのか」


イオリ「ほら……」

「たまらなくしてあげるよ……こうやって……」


その言葉と同時に、空気が重く沈んだ。


花「……っ!!」


花「……っ! 芽衣、いい顔してるじゃない。

でも、お姉ちゃんだって簡単に道を譲るわけにはいかないんだからッ!!」


86伝説エーペックス 松島編続編

COMINGSOON!!!!!


黒川「バブーおかあちゃ〜...☆ そこにスバルあるじゃんおかあちゃの車〜☆☆ 仲間がいっぱいいて心強いねぇ、おかあちゃ〜」


花「......またそれかァァァァァァ!!!!! そんなことでいちいち走行中にちょっかい出すなやァァァ!!!!!!」


黒川「はいはい、おかあちゃはどうせスバルなんだよね〜。永遠の宿敵、インプの山とランエボの里、どっちがいいの? おかあちゃ。僕は断然、エボの里派なんだけどさぁ〜☆」


花「黙れやァァァァァァッッ!!!! 誰がおかあちゃんだ!! そのふざけたエボのリアウィング、今すぐ叩き折ってやるからそこを動くなァァァッ!!」



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