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見張るよ!(水浴びをね)


今日のキャンプ地、翠の滝で水浴びしようってことに。

先生がいそいそと脱ぎだした。早い。

イオニアお嬢様が恥ずかしがっているだろ…いない?

お嬢様ももうチョッキ脱いでシャツをはだけているぞ。

やっぱり先生から露出癖の悪い影響を受けているのか?

教育に悪い女教師、エルディー導師。

「汗だくにゃー!」

新米ネコミミメイド、スカジイちゃんもスパっとぬぐ! 予想内。

「こら、スカジイ。私たちはご飯の仕度…」

先輩メイド、サジーさんに怒られたぞ。

「でも、キレイにしてから作った方がいいにゃ?」

「うーん…」

悩みどころだ。

「そうしなさいな、サジー。あなたも汗かいたでしょう。」

お嬢様の言。俺も賛成、大賛成ですよ、心の中で。

「そうですか…では…」

やっぱりサジーさんも水浴びしたかった。

偽装盗賊団の襲撃に始まり、今日一日は歩き詰め。

すっかり汗とほこりにまみれて、水浴びしたくなるのはしょうがない。

女の子ばっかりだし、ちっとも恥ずかしくなんてないよね。

先生は女の「子」じゃないが。

俺は男の子じゃないしー、メカだしー、ロボだしー、人外枠だしー。

ちっとも恥ずかしくなんかないよね。

うん、大丈夫。

あれ、誰か忘れてる?

「わわわ! 先生、イオニアさん待ってくださいよ!」

ああ、ベータ君。耳まで真っ赤になって背中向けてる。

「ベータ君もいっしょに入りましょう。」

お嬢様のお誘い、シャツの前をはだけているから、谷間。

うーん、無邪気、と言うにはあまりに扇情的。

「む、無理言わないでくださいー」

困ってる、困ってる。やっぱ、ベータ君は恥ずかしがってるのがかわいいね。

そしてお嬢様も確信犯。邪悪な笑み。これがセクハラの楽しみか!?

はっけよい、のこった、のこった。

「アイワ、先にどうぞ。私が見張りを…」

デイエートが先に警護役を買って出た。

貧乳コンプレックスでみんなと一緒に脱ぐのを回避しようってわけじゃないよね?

「ええー…、お姉さまも一緒に…」

お嬢様ががっかりしてるぞ。

今回の主賓はお嬢様だからな、わきまえろ、妹エルフ。

お嬢様の表情が、はあはあしてる感じがするのは気のせいだよね?

「デイエートが先にどうぞ、見張りは私がするから。」

ナイス、アイワさん。

「ぼ、ぼくは薪を集めに行ってきます~。」

ベータ君があわてて離脱。逃亡。

「こら。」

何だよ、デイエート?

「ベータ君を一人で行かせる気?」

おっと、そうだよね。でも、水浴びシーンは見逃しがたい…

「早く行け!」

追っ払われた。憶えてろよ! 忘れないぞ、この仕打ち。


…なーんてね。

すでに飛行ユニット、偵察ドローンタマちゃん、トンちゃんが配置済み。

ドローンの視覚センサーは本体のそれに勝るとも劣らないのである。

任せたぞ、タマちゃん、トンちゃん!


「ベータさん、私もご一緒します。」

ベータ君の後を追う。

「先生もイオニアさんも、ぼくのこと、子ども扱いして困ります。」

うーん、そういうのとはちょっと違うぞ、ベータ君。

あれはセクハラ。君の反応を楽しんでるんですよ。

まあ、俺も楽しんでるんですが。

「姉さんも、そうですよ。いつまでも小さい子扱いで…」

それも違うような気がするぞ。

「そういえば、お兄さんがおられるんですよね、先生のお弟子さんで、ハイバンドさん、でしたか。」

「うーん、小さい頃出かけて行ったきりなんで、うっすら記憶にあるくらいで…」

「姉さんもあんまり兄のこと話したくないようだし…」

「もう一人、上に兄がいるらしいんですけど…」

「こっちはもう姉さんが生まれる前に街を出たらしくて…名前も知らないんです。」

ああ、そうか。エルフの寿命からすれば兄弟に対する感覚もずいぶん違う。

子供だった時期が重なっているとは限らないわけだ。

日本でも、戦国時代の史料とかで家を継いだのが兄弟だか親子だかわからないって例が多くある。

母親が違えば、自分の「息子」より年下の「弟」が普通に居た時代だからだ。

叔父さんの方が甥っこより年下でも普通。

時代が違えば常識も違う。ましてや異世界で種族まで違うんだからな。

まだまだ知らないこといっぱいある。ベータ君も、いろいろ大変そうだし。

みんなの水浴びが終わった後で男同士、洗いっこでもしますか。

あれ? 待てよ?

「ベータさん、もしかして…」

「何ですか?」

「後から水浴びと言うことになると…女性陣全員の注視の元、裸に…」

「あ、え? あ、あああー!!」


さーて、ベータ君と話をしている間にもドローンから状況が伝えられて来ている。

スカジイちゃんがすでにオールヌード。

まあ、育ちかけ? 将来性に期待したいところ。

あ、しっぽ。

そうかー、メイド服のときはスカートに隠れてたけどしっぽ、あるんだー。

ボブテイル? 短い尻尾を、更にくるりと丸めてる。

お尻の割れ目の上に毛玉がくっついている感じ。

ネコミミメイド突進! 水に飛び込む。じゃばーん!

「気持ちいいにゃー!」

「滝つぼの方は深いから、気をつけろ。」

革鎧はずしかけのデイエートが注意。

お嬢様はシャツを脱いで下着姿に。

おう、お嬢様の下着シャツ、前開きだ。ボタンがある。

この世界、今まで見た下着はみんな頭からかぶるやつだったのに。

仕立てに手間がかかること考えれば高級品なのかも。

ズボンを脱いで、シャツのボタンを外し、開く。

ちなみに、ちゃんと靴は先に脱いでるぞ。

先生は例によって上半身脱いでから、靴を脱いでないことに気付いてるが。

おおう、お嬢様の胸が露わに。美乳ってやつだね。ほどよいふくらみ。

つんと上を向いた先っちょが印象的。

下穿きも脱いで素裸に。腰のくびれ、痩せているのとは違う。

腹筋、締まってる。けっこう鍛えてるな。

おしりはちょっと大きめなのが逆にくびれを強調してる。

「お姉さまも早く、」

「ちょっと待て、イオニア」

デイエートもさくさく脱いでいたが、荷物の中から紐を取り出した。

「髪をまとめた方がいいぞ。」

自分の髪をポニーテールにまとめているのと同じ紐。

お嬢様の後ろに立つと、その黒髪を縛る。

こっちの方は肩幅の広さがウエストの細さを強調してる感じかな。

上品全裸美少女、お嬢様。後ろに立つ全裸凛々し王子系エルフ。

うーん、絵になる。芸術! 百合芸術。

首の後ろで一つ、腰近くまである髪の先の方で一つ、結ぶ。

次どうするか迷った、手が止まる。

「ほい!」

先生が止めピンを投げてよこす。

三つ編みをお団子に止めているのと同じやつ。

「ふふ、先生と、お姉さまとお揃いですわね。」


髪をまとめてアップにすると並んで川べりへ。

「すいません、デイエートさん。」

サジーさんが頭を下げる。

あ、本来メイドさんの仕事だったか。出遅れちゃったね。

そのサジーさん。うん、でかい。ウンデカ、ドデカ。

着痩せするタイプなのか? ちょっぴりムッチリ。

まあ、先生がやせ巨乳。デイエートがアスリートタイプなんで、比較すればって話ですが。

でも、ディスカムに教えてやりたい。ブックマークしておこう。

「サジー、気持ちぃーにゃー」

「うわー、こっち深いにゃ、背が立たないにゃー」

横泳ぎから、立ち泳ぎで滝つぼ方向に移動。楽しそうだね。スカジイちゃん。

「汗流したらすぐ上がる! ご飯の支度するんだから!」

怒られてる。

そして、サジーさんの尻尾。こっちは長い。長くて立派。

こんな立派な尻尾、どうやってスカートの下に隠してたんだ?

解放された尻尾を屈伸運動? ぴんっと伸ばしたりくるっと丸めたりする。

ずっとしまってたんで凝っている? 肩こりならぬ尻尾こり?

この辺の感覚、尻尾を持っていない人間には想像つかないぞ。

下穿きを脱いだ後、ふさふさしたしっぽを腰周りに巻きつける。もふもふ。

恥じらいか? いいですね、そーゆうの。

「みなさん、スタイルいいから、わたし恥ずかしいですよ。」

何、言ってるんですか、癒し系ですよ。ちょっとふかふかした感じが。

女性が考える「理想のスタイル」と我々男が考える「理想」とはけっこうかけ離れたトコあるよな。

そもそも男のは「理」想じゃないしな。どっちかって言うと「妄」想。

そして、謎は解けた。もふもふ尻尾の隠し方。

細くなった! きゅっと。

あー、なるほど。毛を立てると膨らんで、寝かすと細くなるんだー。

これなら、腰周りに巻いてしまっておける。

すげえや! 今度、尻尾の根元も見せてもらいたい、ぜひ。

そして、細くなったから見えちゃうね。

こっちの毛並みもふわふわした感じ。


さて、わりとどうでもいいんだけど、キラすけはどうした?

お、脱いでた。つるつるおしりで川べりでうろうろ。どうした?

先生も声をかける。

「なんだ、キララ、泳げないのか?」

「泳いだことない。」

あ、そうか、内陸にある王都。

プールなんかないだろうし、貴族の娘が川で泳ぐはずもない。

そもそも、背より深い水に入る事態が想定されていない。

「泳ぎ」と言う概念そのものが初体験なのかもな。

「深いとこへ行かないように気をつけろ。」

「今度、泳ぎも教えるか…」

ざぶざぶ川に入る先生。キラすけを誘う。

「おいで。」

おっかなびっくり足を踏み入れるキラすけ、流れる水に足を取られた。

横倒しにひっころぶ! ばっしゃん!

げほげほいいながらもがいてるところを先生に助け起こされてしがみついた。

「しぇんしぇー」

「あはは、気をつけろよ。」

先生の優しい微笑み、必死な表情で抱き着くキラすけ。

ちょっとほっこり。


さて、俺の使命はアーティスティックでもほっこりでもない。

警戒だ。いかなる危険も見逃さない。

それは、つまり、何も! 見逃さないってことだよね。

『最低のノゾキ野郎ですね』

おほほ、ナビ君、これは警戒上仕方ないことなのですわよ。

お嬢様のくびれボディもサジーさんのたゆたゆも。

そして尻尾の付け根も見逃さないぜ。


ドローン1号、タマちゃんは待機状態ではボール状。

上半分はテントウムシ型。半球型のカバーの下に翅がある。

脚は下半分に収納されている。

下部カバーを伸ばして展開すると、カバーがお尻っていうか腹に見える。

脚が大きめなので蜘蛛みたいな感じになる。空飛ぶ蜘蛛。

ただし脚は6本。ちょっと見た目が怖いかな?

待てよ? 飛んでる間は脚出す必要ないよな。ボール型のままでいいんじゃね?

翅の生えた空飛ぶ球、新形態。

あんまり近づくとデイエートに気づかれる。

あいつ、鋭いからな。


ドローン2号、トンちゃんは水中モード。

飛んでる時はトンボ型だけど、本物と違って翅を後方に畳むことができる。

4枚の翅を畳むとカバー状になって、つるつるの円筒形に。

頭の方が少し太め。この収納状態が水中モードを兼ねる。

? スクリューとかノズルとか無いのにどうやって推進してるんだろう?

どうやらカバー状になった翅を振動させているらしい。

水中ならデイエートも気づくまい。


川の中、なるほど滝つぼに近づくほど深くなってる。

川の真ん中あたりも結構深いぞ。

水の透明度は高い。うん、見え見え。

木々の間から漏れる光が水中にも差し込んで、そしてゆらゆら揺れる。

幻想的な光景に、そして浮かぶ女体! うん!

デイエートは立ち泳ぎでゆうゆうと深みへ泳ぎ出した。

お嬢様はちょっとためらっている。

「おいで、イオニア。」

手を差し伸べる。女たらしか?

「そうだ、ゆっくり足を動かして、体を浮かせるコツをつかむんだ。」

「こう? あ、怖い。」

片腕をお嬢さまの背中から腰にまわして抱くデイエート。

「大丈夫、支えてるから。」

男前だな、コイツ。甘えんぼモードの時とはえらい違い。

お嬢様の表情、うっとりしたような、とろんとしたような。

デイエートに支えられつつ、自分も手を伸ばして触れる。

水は冷たいけど、体はほてっているのですわ。


水中のトンちゃんからは浮かぶ二人の全裸抱擁。

会話と表情は空中のタマちゃんから伝えられる。

本来、見えている映像は水面で分断されているはず。

タマちゃんから見ると水面で光が屈折して像が歪んでいる。

屈折しないのは、アニメの入浴シーンだけ。

水中のトンちゃんからの角度だと水面で全反射して顔は見えない。

なのにタマちゃん、トンちゃんの情報が統合されているせいだろうか。

全体が歪み無く見えているような不思議な感覚。

一点、一方向からの視点という人間一個人の知覚とは異なる認識。

この機体の性能は底が知れない。


おお? あまりにも気持ちが入ったせいだろうか?

意識共有。スレッドが分離した。意識が水中のドローンに同化。

今、俺はトンちゃん。飛行ユニットで空飛んだ時のあの感じ。

水中を自由自在。やだ、これ、楽しい!

思わず、お嬢様の浮遊おヌードを忘れてしまうような楽しさ。

うん、童心。穢れ無き子供に戻ったような気持ち。

ま、一瞬ですがね。

これならもっと近づけるよな。近接女体。うん、おっさん思考。

お嬢様姿態ズームイン!

あう! 蹴られた! デイエート。

「今、なんかいたな。」

「魚でしょうか?」

「うーん、何か硬かったぞ。」


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