プロローグ2
プロローグ2
毒々しい色に染まった空の下にある地面に着地し、蒼介は辺りを睥睨してみる。目に悪いとばかりに眉間にしわを寄せる。実際に普通の神経してたら真っ先に逃げ出すか、卒倒している光景である。
しばらく歩いていると、気色の悪い生き物が出てきた。
『ハッハッハ、何だ自分から死にに来た奴がいるぞ!!』
『ケケケ、一人で来るとかバカじゃねーのか!!』
『ヒェヒェヒェ、オレサマの獲物だ…!』
どこぞの世紀末のような言動をする生物たち。言動から無駄だと思うが、蒼介はとりあえず目的でも聞こうとする。そんな蒼介に対して――――――――――
「こんにちはー、とりあえずどっかの国から世界を救ってくれって頼まれたモンです~。お宅らの目的とかって―――――」
ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!
『オイオイ、今回はオレに回ってくるハズだったろうが!!』
『知らんな、早いもの勝ちだ』
『ぶっ殺すぞ、アァ!?』
――――――――――大地を抉るような一撃を向けて放ってきた、謎生物が蒼介を無視して口論をしている。攻撃された本人はイラっとしているが今は我慢をしている。
「あのー、もしも―――――」
『やってみろ、オラァ!!』
『上等だ、クソが!!』
「聞けよ」
話しかけているのに全く話を聞かないヒャッハーどもに、蒼介は無造作に軽く蹴りを叩き込む。
『『グハァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!』』
そして消し飛ぶ謎生物。あまりの脆弱さに蹴りを入れた本人が一番驚いている。
『オイオイ、やってくれるじゃねーの…』
『調子に乗ってんじゃねーよ』
『どうしてくれようか』
先に手を出して来たのはそっちなのにと言わんばかりの思いで顔を引きつらせる蒼介。しかし、まずは話を続けようとする。
だが――――――――――
「あのー、まずは話を―――――」
『『『『『とりあえず死んどけや、オラァァァァァァァァァァ!!』』』』』
「―――――…やかましい!! いい加減にしやがれこのバカどもがァァァァァァァァァァ!!」
――――――――――相手の話を聞かずに殺そうとすることに対してキレた。
「大体、片付いたか…」
あれから湧いては潰し、湧いては潰しの作業をしばらく続けたせいか何も出てこなくなった。ハァ、面倒臭い、帰りたい。そう考えていると、今度はひと際巨大な存在が湧いてきた。
『高々蹂躙されるしかない存在が、我らに歯向かうとはいい度胸をしているのである。』
「アンタが大将か…?」
『いかにもそうである。我は―――――』
「あー、そういうのいいんで」
『―――――ぬ…?』
能書きはいいとばかりに本題に入ろうとする蒼介。
「何でこの世界を襲った? そっちの世界がなくなりでもしたのか?」
単刀直入に聞いてみる。
『フン、そんなことか…。ただ我らは暴れたいだけ、壊したいだけ、殺したいだけ、絶望させたいだけよ。それが目的でただ、ただ楽しいのだ!!』
「ハァ、そうか…」
『待っていろ、お前もすぐに殺してや―――――ブヘェェェェェェェェェェ!!』
セリフが終わる前に飛び上がって顔面に拳を叩き込む。そして、蒼介は――――――――――吼えた。
「お前らみたいなのがいるからァァァァァァァァァァ!! 面倒臭いことになるんじゃァァァァァァァァァァ!!」
キレたまま、落ちていた槍を拾い上げて大将首の謎生物を滅多打ちにする。
「何十回も呼び出されてはたらい回しにされるわ、最終的に殺されかけるわ、やられる方にもなってみろォォォォォォォォォォ!!」
槍が途中で壊れたため、今度は倒れた謎生物の足をつかんでジャイアントスイングをする。
「マジで迷惑なんだよ、お前らみたいなのは! ただ自分の世界ごと消し飛んどけ!!」
最後に空に放り投げる蒼介。放り投げたあと、刀でも抜くかのように虚空に手を添える。
「抜刀――――――――――――――――――――」
とある存在の名を蒼介が口にしたあと――――――――――
「くたばりやがれェェェェェェェェェェ!!!!!」
――――――――――世界中に大音量の雷鳴が轟いた。




