修業兼攻略⑧
文字数が足りない…
朝の独特のひんやりした空気とそれ故により強く感じられる温もりで守は目を覚ました。
「うーん…そういえば、昨日の夜にメガに頼まれてメガを抱きしめたまま寝たんだっけか…」
自分にしがみついて安心したようなふにゃりとした笑顔を浮かべているメガの頭を撫でながら昨晩自分が無理やりメガを抱きしめたことを思い出して守は頬を赤くする。
「ったく…、何やってんだ昨日の俺ェ…」
「んっ…」
メガが小さな呻き声を上げてから目を開く。
「おはよう、アナタ…」
なぜか自分をアナタとしか呼ばないメガに苦笑しながらも守は返事を返す。
「おう。おはよう、メガ。」
「アナタ、意外と寝坊助だったの?」
メガの言葉に守は首を傾げながら聞く。
「それってどういうことだ?俺的にはまあまあ早く起きたつもりだったんだが…。」
「何を言ってるの?今何時かわかってる?」
メガの問いに嫌な予感を感じながらも守は問いかける。
「なあ、じゃあ今って…」
「何時か、ね?部屋の時計でも見たらわかると思うわよ。」
メガの言葉に恐る恐る守は部屋の中の時計を見つけて、固まる。
「じ…、十時三十分…、だと…?」
「もしかしてアナタの仲間の人たちはもうとっくに出発しちゃったかも。」
「まさか…」
そう言いながらも守はフランの性格を思い出す。
(そういえば…、フランは基本的に時間に厳しい性格だったから、寝坊なんてしたら…)
「ナイフ取り出してバラされる、ね…。え?まさか本当に殺すそんなことをするなんてないと思うけど…。」
「いや、フランなら遠慮なくやってのける気がするんだが…」
守の中に、自分が何かフランの琴線に触れてしまうことをした時にフランが腰からナイフを取り出して笑っていない目でニッコリとしている映像が流れる。
守の心の中に流れるフランの映像を読み取ってフランに恐怖を感じながらもメガは守を励ます。
「いや、安心して、アナタ。よく思い出してみれば、アナタは朝早くから出発する、なんていう約束はしていないはず。約束をしていなければバラされるなんてことはないはずよ。」
その言葉を聞いて守はハッとした様子で言う。
「確かに。いくらあのフランでも、何も悪いことをしていないのにナイフを取り出すようなことはしないはずだ。センキュー、メガ!お前のおかげで気が楽になった!」
守に褒められてほんのり頬を赤くしながらメガは言う。
「ん。でも、念のために早めに仲間の人たちのところに行った方が良いと思う。」
「確かに…。よし!それじゃあ行ってくるわ!センキュー、メガ!後でなんかお礼でもしてやるよ!」
荷物を纏めて家から出ていく守の後ろ姿を見ながらメガは微笑む。
その笑顔は、まるでイタズラをしようと企む子供のような笑みだった。




