修業兼攻略④
ブックマークが増えてて嬉しかった。
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大きな広場の中でキロと距離をとって向かい合いながら守は立っていた。
理由は簡単。キロに戦いを挑まれた守は反対したが、キロの「戦いの誘いを断るなんて、その男は軟弱なんだろうなぁ?」という言葉にフランが反応したことによって無理やり戦わされることになったのである。
「それじゃあ軟弱男。勝負の報酬、覚えてるだろうな?」
「ああ…。俺が負けたらお前の好きな奴を一人連れて行って、俺が勝ったら俺が好きな奴を一人連れて行くってやつだろ?」
しかも、負けたらフランかルギのどちらかをキロに奪われ、勝ったらキロが今まで一族の中で決闘をして奪ってきた女の中から一人を奪う、という最悪なルール付きで。
説明として言っておくと、クラハシの中での決闘は男同士で行われて、勝った方が相手の恋人や娘などを奪っていく、というまさに前時代的な物であった。キロは今までに決闘で勝ち続けてきたため、奪ってきた女はとても多い数になる。
「さあ、それでは、戦闘開始!」
審判を務めるクラハシの男が声を上げると同時にキロと守はお互いに突っ込んでいった。
「さあこい、軟弱男ぉ!」
「なっ、お前、武器は使わないのか!?」
「当然ン!真の男は拳で戦うもんだぁ!」
自分の剣が拳で受け止められたことに驚愕している守の腹にキロはパンチを入れる。
「グハッ!」
吹っ飛ばされながらも守は体勢を整えて着地する。
その足取りこそしっかりした物だったが、守の口からは一筋の血が流れていた。
「なんて硬さと威力だよ…」
「そらそらぁ!まだまだ行くぞぉ!」
拳の威力に驚愕している守にキロは再び距離を詰めて殴ろうとするが、守はそれを察知して勢いよく剣を虚空に振り下ろし、キロに斬撃を飛ばす。
「なにっ!?」
「拳がいくら強かろうと、地下づけさせなけりゃいい話だろッ!」
斬撃を飛ばした守に今度はキロが驚愕するが、その隙を逃さず守は斬撃を飛ばし続ける。
「クッ!これでは近づけんか!」
守から放たれた斬撃に驚いたもののそれを余裕で躱しながら守の方を見て、キロは大きく笑った。
「フッ、フハハハハハハハハハハハハハ!」
突然笑い出したキロに守は訝し気に思って斬撃を飛ばしながら問いかける。
「何がそんなにおかしいんだよ?」
そんな守の問いに恍惚とした表情になってキロは話す。
「いや、本気から程遠いといえこの俺にここまで食いついてくる奴らは、今出かけているクラハシの精鋭たちの中にしかいないのでなぁ!嬉しいのだよぉ!」
「もしやとは思っていたが、お前やっぱりマジの戦闘狂か!」
「フハハ!その通りぃ!ああ、やはり戦闘は俺に様々なことを教えてくれるぅ!」
笑いながらもキロはさらに自分の力を高めていく。
「さあ、行くぞ軟弱男ぉ!」
「何をする気だ…?」
自分の飛ばした斬撃から逃げることをやめて立ち止まったキロを不思議に思いながらも守は斬撃をキロに飛ばす。
次の瞬間、守にとって信じられない光景が起こる。
「フンッ!」
「嘘ぉ…」
キロは斬撃を殴って相殺したのである。
「それでも!負けるわけにはいかねえんだよ!」
自分が負けたらフランにどやされそうな気がしたのと、自分が負けて自分を認めてくれた仲間が奪われるところを想像して負けるわけにはいかないと思ったので、守は仕方なく切り札を切ることにした。
(おそらく奴にはまだまだ上がある…。それを全部出されちまったら俺に勝ち目はない…。フランに禁止されてたんだが、仲間を奪われるなんて御免だからな…。使うか…。時間操作を…。)
守が時間操作を使うことを決意すると同時にキロがまたもや距離を詰めて殴ってきたので守は時間操作を使う。
スローモーションの世界で守はキロの後ろに回り込んでから首元に剣を当てて時間操作を解除する。
「なっ…し、勝者、マモル!」
驚いたような審判の声が響き渡った。




