模擬戦の準備
お気に入りが増えていて割と本気で驚いた。こんな駄文を読んでくれてありがとうございます。
「それではルギ。君を私たちの仲間にすることは決定したので、君の実力を見せてはくれないかい?」
自己紹介を終えてルギを仲間にすることが決定した後にフランが切り出した。
「何でだよ?ルギを仲間にすることは決まったんだろ?だったらそれでいいじゃねえか。別にルギに戦闘力を求めているわけでもないんだし。」
守の反論を聞いたフランはチッチッとでも言うように指を振ってから守に説明を始める。
「甘い認識だね、マモル。実を言うと、私がルギを仲間にしたことには二つ理由があってね。一つは賑やかになった方がマモルのモチベーションが上がるだろうということ。もう一つは、もう一つは戦力の追加なんだ。」
「戦力の追加だって?どういうことだ?ルギはどこからどう見てもただの女の子じゃないか。ただの女の子に戦闘力を求めてもしょうがないだろ?」
守の言葉にフランはやれやれと言ったように肩を上げてから守に説明する。
「よく考えてみたまえよ、マモル。ここは第二層だぞ?ボスモンスターを倒さないと進めないような場所だ。そんなところにたった一人でいるルギは、一人であの大蛇を倒すほどの実力者なのではないか?」
「だがフラン、もしかして他の冒険者と一緒に迷宮にきたのかもしれないだろ?ルギが一人でいるのは、その…、冒険者たちに捨てられちまったとか、冒険者たちがやられちまったとか…」
「そういえば、君は知らないのだったな。冒険者が正式に迷宮に入る時は、複数人で入らなければならず、なおかつ一緒に迷宮に入る仲間を全て書き出して冒険者組合に提出しなければならないんだ。もしも一人でも迷宮から帰ってこなかったら、その仲間にはそれなりに重いペナルティが課せられるんだ。
そのことを考えると、ルギの仲間がルギを置いて行ったとは考え辛いし、仮にもボスモンスターを倒したような冒険者がボスモンスターよりも弱いトカゲの魔物に殺されるとは考え辛い。となると、考えられるのはルギが仲間を殺したか、ルギが何らかの方法で一人で迷宮に入ったか、だ。
ルギのその無駄にほのぼのとしているような性格では、仲間を殺すようなことはできないだろう。となると、最後の選択肢は…」
「ルギが一人で迷宮に入って一人で大蛇を倒したってのか?」
「おそらくな。」
ようやく答えに辿り着いた守から一旦目を離し、フランはルギに問いかける。
「そうじゃないのかい、ルギ?」
「ええ、まあそうなんですけど…」
ルギはフランの問いに肯定しながらもフランに問いかける。
「そこまでわかっているのに、何で私の実力を確認する、なんて言ったんですか?」
ルギの問いにもっともだと頷きながらフランは答える。
「いや、君は私が魔王の部下だと聞いても耳を貸さずに魚を食べ続けるような人間だったのでね。少し興味が出たのだよ。後はそうだな…、君がどういう戦い方をして大蛇を倒したのか、ということも気になってね。」
「そうですか…。」
フランの言葉を聞いてしばらく目を閉じて何かを考えた後、ルギは目を開いてはっきりと言った。
「それでは好きなだけ私の力を確認してしまってください。」
その言葉を聞いてフランは笑いながら答える。
「ああ。もちろんさ。さあマモル。戦いの時間だよ。」




