自己紹介
お気に入りが増えてて驚いた。読んでくれてマジありがとうございます。
今回は自己紹介的な話です。
「んー!美味しいです!こんなに美味しい物をお腹一杯食べられるなんて、夢のようです!」
目の前で貪るように魚を食べ続ける美人を見ながら守はどうしてこうなったかを思い出す。
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「私はルギ!冒険者です!」
そう名乗った美人、ルギは名乗り終えた後にいきなりぶっ倒れた。
何か怪我でもしていたのかと慌てる守とフランの耳に大きな音が入ってきた。
もしや新手の魔物かと慌てる二人に恥ずかしそうにルギは言った。
「あの…、すいません…。今の音、私のお腹の音なんです…。大変申し訳ないのですが、何か食べさせてはもらえないでしょうか…」
ルギの言葉に苦笑しながらもフランは空間に裂け目を入れてそこから魚らしき物を取り出した。
「おい待て。今のどうやって出してきた。」
「ああ、今の空間の裂け目のことかい?私は空間に小さな裂け目を入れてそこから物を取り出すことが可能なんだよ。」
「お前、意外と凄い奴だったんだな…」
「当然さ!なにせ私は魔王の部下なんだぞ?」
冒険者なのに魔王の部下という言葉に反応しないで自分が取り出した魚を物欲しそうな目で見つめているルギに苦笑しながらフランは近くにあった枝に火をつけて魚を炙る。
数分後、焼き上がった魚を守とギルに配ってからフランは自分も魚を手に取って魚にかぶりつく。
「おかわりもらってもいいですか?」
魚を配ってから一分と経たないうちにルギがおかわりを要求してきたことに驚きながらもフランは快くルギの手に魚を渡す。
「おかわりもらってもいいですか?」
今度は三十秒とかからないうちに魚を食べきったルギに本気で驚愕しながらも、フランは再び魚を渡す。
「おかわりもらってもいいですか?」
今度は十秒後におかわりを要求されたことに若干顔を引き攣らせながらもフランはまたもや魚を渡す。
「おかわりもらってもいいですか?」
その言葉が約二十回続いて、現在の状況に至る訳だ。
回想を終えた守にルギが話しかける。
「あの、あなたたちの名前は何というのですか?」
ルギの問いにフランが答える。
「私の名前はフラン・バロン。気軽にフランとでも呼んでくれ。それで、この冴えない男はマモル。王都に召喚された勇者の仲間だったが、成り行きで私がリッチーにした。」
「おい、冴えないって何だ、冴えないって。っつーかそれより、そんな大事な情報を見ず知らずの他人に与えてしまっていいのか?」
守の問いかけにフランは黒い笑みを浮かべて答える。
「いや何。私たちは彼女にご飯を与えてやったばかりか、私たちの大事な情報まで渡してしまったんだ。これはもう私たちの迷宮攻略に利用…、手伝ってもらわないと割に合わないんじゃないか?」
「うぅ…」
「うわぁ…」
笑いながらルギに恐怖を与えていくフランにドン引きしながらも守はフランが死体に許可もなしに死体をリッチーに変えるような常識とはかけ離れたマッドサイエンティストであることを思い出して割と本気でルギに同情する。
守はフランの根は善人であることを短いながらも今までのフランとのやり取りで察していたが、それでも不安というものは残るものである。
頼むからルギで人体実験をしようとしてトラウマを植え付けたりしないでくれよ。涙目のルギと笑顔のフランを見て守は切実に願うのだった。
しかし、そんなことはフランの知ったことではない。フランは守の内心を知らずにルギを追い詰めていく。
「あっれー?もしかして私が君を実験動物にでもしようと考えてる、とか思ってる?まさか、そんなわけがないじゃないか!」
「ふぇぇぇ…」
そろそろルギが可哀そうに思えてきたので、守は助けに入ることにする。
「まあまあ、そこらへんにしてあげろよ。ルギも困ってるぞ?とりあえずそこまで追い詰めないでおいて一緒に行動してもらえばいいさ。」
「むぅ…マモルがそう言うのなら…。」
フランが納得してくれたのにホッとしながら守はルギに謝る。
「ごめんな、俺の仲間が…。あんなんでもとりあえず良い奴だから、嫌いにならないでやってくれ。」
「ちょっと!聞こえてるんだからな!君はいつから私の親になったんだい!?」
脅迫まがいのことをされたのは怖かったけど、この人たちは意外と良い人たちなのかもしれないな。
騒ぐ守とフランを見ながらルギはそんなことを考えるのだった。
勘違いしている人がいるかもしれませんが、フランは根は善人ですが自分と親しくない者には基本淡白に接します。
守は短い間だけど一緒に攻略をしてきたので、それなりにフランとは親しいことになっています。




