修業の予約
お気に入りが増えてて驚いた。読んでくれてありがとうございます。
守の治療が終わった後、急ぐようにフランが切り出した。
「さあマモル、早く扉を開いて次の層に進もうではないか!」
自分たちから見て部屋の反対側にある扉を指差しながら焦るように言うフランを見て怪訝な顔をしながら守は問いかける。
「何でそんなに焦ってるんだよ?もうボスは倒し終わっただろ?ならいいじゃねえか。またあんなのが出てくるわけでもあるまいし。」
その言葉に対するフランの答えに守の顔は真っ青になることになる。
「そのまさかなんだよ!もしもボスモンスターがやられたら誰が冒険者を通さないようにするんだい?そのまま放置しておく?そんなわけがない!同じボスモンスターが出てくるに決まってるじゃないか!」
「で、でも、復活するにしたって時間がかかる筈だろ?」
「君が寝てた時間で大体復活までの時間は食われてしまったよ!」
「っていうことは…」
「「逃げろおおおおおおお!」」
勢いよく跳ね起きた守と結界を解除したフランは思いっきり顔を引き攣らせながら扉に向かって走り出す。
二人が部屋を出てから二秒後に部屋の中から大蛇の叫び声が聞こえてきたのを聞いて守とフランはホッとして大きなため息を吐いたのだった。
「「あ、危なかった…。」」
「「ん?」」
見事にハモった二人の前に今一匹の大きなトカゲが現れる。
「気を付けたまえよ、マモル!今私たちは第二層にいるんだ!第一層よりも魔物は強力になっているはずだ!」
「おう!」
フランの助言で相手に警戒しながらも守は剣を抜いて勢いよく剣を振って斬撃を飛ばす。第二層で初めての戦闘が始まった。
「確かになんだか魔物も強くなってる気がするなぁ…」
「そうだろう?」
守が斬撃を何発か飛ばして仕留めた魔物を解体しながら、守とフランは話を続ける。
「なあ、第一層と第二層のボスモンスターの強さの違いはどれくらいあるんだ?」
「私は確かめたことは当然ないからわからないが、聞いた話によると一層進むごとに二倍ずつ強くなるらしい。」
「うっへぇ…。てことは、第二層で二倍、第三層で四倍、第四層で八倍、第五層で十六倍、第六層で…」
「ちょ、ちょっと、真面目に計算するのやめてくれないかな。なんだか絶望を味わいそうな気がするんだ。」
「それもそうだな。こんなところで心が折れるのはマジで勘弁…、お?」
突然言葉を止めた守にフランが不思議そうに問いかける。
「どうしたんだ?」
「おい、これ見ろよ!剣だぜ!しかも俺が今持ってるのよりも性能の良さそうな!」
「どれどれ?ほう!トカゲの体の中から剣が出てくるなんて珍しいね!しかも見たところかなりの業物ではないか!君の剣はこれに変えたらどうだい?」
「おお!それは良いな!俺もかなり強くなれる気がする!」
「そういえば、強くなると言えば修行だな!君もさっきの戦いでボスモンスターとの実力の差を実感しただろう!これからも特訓あるのみ、だな!」
「おお、そうだな!」
「ちなみに、君の時間操作の使用は禁止だ!使用したら罰だからな!」
「おう!望むところだ!」
転生してから約二週間。たったそれだけの時間で、普通の学生であった守はすっかり異世界に馴染み、その姿はまるで一端の冒険者の様だった。
まあ、リッチーなのだが。
駄文になっていないかが気になるこここの頃。




