ボス討伐①
ようやくバトルシーン…には入らないで、バトルシーンは次話です。
申し訳ない…
守がフランと相談して修業を始めることを決意してから早くも一週間が経った。
守は一週間寝ることと食べることを除いてはずっと剣を振り続けていたので、すでに斬撃を飛ばすことができるようになっていた。
「よし。ここまで強くなったらもう大丈夫だろ。」
手に剣を握りながら守は一人呟く。守は外見こそあまり変わっていなかったが、その体に纏っている雰囲気は最初と比べ物にならないくらいに洗練され、もはや一人の完成された冒険者のようだった。
「おーいフラン、俺の準備は終わったぞー。そろそろ出発しようぜー」
「いいとも!さて、行こうか!」
意外とノリノリなフランに苦笑しながら守は持っていた剣を鞘にしまい、フランとともに歩き出す。
守は剣を振り続けるという修業をしていたが、修業をしていたのは何も守だけではない。
フランもまた自分は戦闘に向いていないことを悟って支援魔術の特訓をしていたのだ。フランは魔王の部下なだけあって魔法についてはかなりの才能を持っているため、今や守とフランはちょっとしたスケルトンの群れ程度なら一分あれば殲滅できるほどの力を持っていた。
途中で出会ったスケルトンを殲滅し続けていると、守とフランの前に大きな扉が見えてきた。
「ボスモンスターがいる部屋ってのはあそこらしいな…。」
「覚悟はできているかい?」
「当然だろ。一体何のために今まで修業を続けていたと思ってんだ?」
「フッ。それもそうか。では…」
「ああ…」
「「行くぞ!」」
二人は一斉に叫び、大きな扉を開ける。
扉を開けた二人が見たのは、大の大人の何倍もあるであろう巨体を持つ大蛇だった。
「キシャアアアアアアアアアアアア!」
侵入者の姿を視認した大蛇が鳴き声と共に炎を吐いてきた。
守はリッチーの動体視力で炎の息を見切って炎をよけながらフランを抱えて部屋の中に滑り込んだ。
守が大蛇の炎の威力を知るために後ろを振り返ったが、その顔はすぐに引き攣った。
守たちがいた場所には炎が通ってできた後が地面に刻まれてプスプスと音を立てていたのである。
守とフランは斬撃を飛ばせるようになった程度でボスモンスターを倒せると思っていた自分たちの計算が間違っていたことを知るが、時すでに遅し。
なぜかいきなり閉じてしまった扉を横目に見ながら、守とフランの無謀な戦いが幕を開ける。




