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第十一章 神の棺

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2903/2905

第二千九百一話 参加国

 ガイウスの素早い決断に、異議を唱える者はいなかった。


 アグルト王は感謝の言葉を述べた。


「ありがたい。では、早速ゾーマに手紙を送ろう。その手紙に、出来ればここに参集した各国の王、そして皇帝にも署名してもらえると、なおありがたいが」


 アグルト王の提案に、皆が賛同した。


 ガイウスが笑顔で言う。


「それはいい考えだ。全員の同意があれば、ゾーマも安心して傘下に入れるだろうしな」


 アグルト王はうなずき、言った。


「ゾーマにも兵を出すように言った方がいいか?」


 ガイウスが腕を組んで考え込むと、傍らのローグ王が言った。


「その方がよいのでは?ユラシアに対し、我が方は続々と参加国が増えているとアピールすることが出来る。そうなれば、抑止力として一定の効果も期待できると思うが」


 一同がローグ王の言葉に賛同した。


 ガイウスは皆を代表して言った。


「よし、じゃあゾーマにも一万の軍をジアラに送るよう、依頼しよう」


 ガイウスは円座の皆の顔を見回すも、異議を唱える者は見当たらなかった。


「他に、何かこの場で話し合いたいことがある者はいるかな?」


 ガイウスはそう問いかけるも、誰も手を挙げる者はいなかった。


「じゃあ、これで第一回五か国連合会議――いや、これからどんどん参加国が増えていくことを考えれば、名称は変えた方がいいな。帝国会議ってことでどうかな?」


 ガイウスの提案に、一同賛同した。


「よし、じゃあこれにて、第一回帝国会議を終えるとする。いいかな?」


 皆が一斉に拍手をした。


 ガイウスは得意げに笑みを浮かべるも、すぐさまそれを引っ込めた。


「じゃあ俺は、早速マンド国に――ああ、そうか。ゾーマへの手紙に署名しなきゃいけないのか」


 アグルト王は軽く手を挙げ、配下の者を呼ぶと、すでに何やら書き込まれた相当な上質紙を、持ってこさせた。


「実はすでに手紙は用意済みだ。派兵のことはまだ書いていないが、そのことは余白のところに後で書いておく。なのでガイウスは、ここに署名をしてくれればいい」


 アグルト王に促され、ガイウスは上質紙の一番最後の方に署名した。


「よし、じゃあこれでいいな。後のことは頼んだ」


 ガイウスは署名を終えるなり、そう言った。


 アグルト王を筆頭に、一座の者たちがうなずいた。


 ガイウスは皆の顔を順にひとりずつ眺め終えるなり、一度大きくうなずくと踵を返した。

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