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第千百八十七話 反復

「……あっ!現れた」


 カリンが、先程とは異なる場所に現れたカルラを見つけて、思わず素っ頓狂な高い声を上げた。


 するとデルキアが、すかさずそれをからかった。


「お前、どこから声を出しているんだよ」


「しょうがないじゃない。突然現れて驚いたんだから」


「間抜けめ。いつ何時でも油断するなよ」


「そういうあんたよりわたしの方が先に見つけたわよ」


「……そんなことはない。わたしは既に見つけていた」


 デルキアがほんの一拍間を開けて言った。


 それをカリンが聞き逃すはずもなかった。


「嘘つきなさいよ!完全にあんた言い淀んだじゃないの!」


「違う!わたしは見つけていた」


「嘘よ。絶対に嘘」


「嘘じゃない!絶対に嘘じゃない」


「嘘つき」


「違うと言っているだろう!」


 デルキアたちの不毛な言い争いの最中であったが、そんなことはガイウスには関係がなかった。


 ガイウスが突如として、先程の強烈なエネルギー波をカルラに向けて放ったのだ。


 カルラは瞬時にまたも異空間防御壁を全面に展開した。


 そして再び両者は激しく火花を散らして激突したのだった。


「……同じ展開ね……」


 カリンが少し呆れたように言った。


 だがデルキアは、それに対して首を傾げた。


「……まあ確かにそうなんだが……」


「なに?なにか言いたそうね?」


 するとデルキアが首を軽く傾けたまま、ガイウスたちを凝視しながら言ったのだった。


「……あれって、カルラがガイウスを特訓しているんじゃないか?」


「……でもガイウスは今、何者かに操られているんじゃないの?」


「……だとは思うんだけど……」


「じゃあ違うでしょ」


 するとそこで再びカルラの防御壁がガイウスの攻撃によって破られた。


 だが先程と同様、カルラは後背の防御壁に飛び込むことによって難を逃れたのであった。


 ほとんど先程と同じ展開を目の当たりにし、デルキアがつまらなそうに言った。


「……じゃあなんだ?おんなじことの反復をする意味はなんだ?このままじゃまたも防御壁を破られて、異空間に逃げ込むだけなんじゃないのか?それとも……この後、違う展開が待っているということなのか?」


「う~ん、どうかしら?……ていうか、わたしたちはどうすればいいのかしら?このまま攻撃し続けても意味がないように思うんだけど……」


「まあな。さっきから全然ガイウスには効いてないしな……でもまあカルラは援護しろと言っていたわけだし……続けていればいいんじゃないか?」


「……そうね……まあとりあえずそうしておいたほうがよさそうね……」


「とりあえずガイウスとカルラの出方を見つつ、なんか変化があればその都度対処するってことでいいんじゃないか?」


「……そうね。そうしましょう」


 全く変化のない攻防に飽き飽きしている二人であったが、特に新しい展開を思いつけなかったためか、仕方なく現状維持案に同意をするのであった。

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