オールドパンサーとテキーラな夜を (脚本)
バックグラウンドノイズです。
どうかお目通しを!
『オールドパンサーとテキーラな夜を……前篇部分 脚本』
バックグラウンドノイズの為、効果音はなし
3人「乾杯!!」
―各々が喉にビールを流し込む―
―高崎、大木は一気飲み―
―篠田は二口分啜るだけ―
高崎「っしゃ、盃が空いたゾ! 『角』をストレートで3つ!!」
大木「勝手にウイスキーって決めるなよ! じゃあチーズ系頼むぞ! ピザ! マルゲリータ2つ!!」
篠田「じゃあパネルで適当に注文しますか。無難に焼き鳥盛り合わせを……」
高崎「お、早いね(グイっと一気飲み)(タバコを吸う仕草、一吸い、一吐き)っか~~~~~~これだ!」
大木「いつもこうだな……ガキな飲み方しやがって(ウイスキーを飲む仕草)んまいな」
高崎「なぁにが『んまい』、だ。大人ぶった飲み方して。そんなかっこつけても、誰もカッコいいなんて思いませんよぉだ! ったく、売れないライターのクセしてイッチョ前に酒を呷って大人な意見ホザいて『カッコいい?』ってドヤ顔してさ……そんな、ほぼ無職のお前が何をやっても、説得力のかけらなんか、ないんですよ!!」
大木「あ? 喧嘩売ってんのかよぉ! お前もオタク専門の本屋の副店長が何を偉そうに! 収入がほぼ俺と同じの『フの字』に言われたくないわ!」
篠田「フの字って?」
高崎「腐女子って意味でしょ? 馬鹿ね、アタシの場合は熟成しているのよ。上等なワインみたいにね。あなたには勿体ないわ~」
大木「温くなったビールの間違いだろ?」
高崎「なんだとぉ!! 頭にバカルディ注入すっぞコラ!!」
大木「んだ? やんのか!!」
店長「おぉ~、いいね。俺も寝たきりになったら、点滴で血管に酒を入れて頂きたいもんだ!」
高崎「あ! 店長!」
大木「お疲れ様です!」
篠田「ちょうどよかった、のか?」
店長「今日は珍しい酒を飲ませてやるぜ。その名も、『オールド・パンサー』西部開拓時代からあるカウボーイのウイスキーだ。『今日はいつもより強いのを』って注文すると、こいつが出てきたらしい」
大木「うわ、ラベルがもう年代物を物語っている……強そうだな」
高崎「是非一献!」
篠田「私も一口!」
店長「おう、そのつもりだ。グラスを持て。よし、皆にいきわたったな? よぉし、じゃぁ飲めお前ら!!!」
高崎「(快感って感じ)んぅ~」
大木「(強ってイメージ)んぅ!!!」
篠田「(毒を盛られた感じ)ぐへぇあ!!」
店長「どうだお前ら、こんなうまい酒、飲んだことあるかぁ?」
高崎「これは凄い! タバコが進むわ(タバコを咥えながら)」
大木「ロシアにも取材に行ったことあるけど、ウォッカよりキツイよ、これ」
篠田「うが、うへ、ふへぁぁあぁぁ」
高崎「シノちゃんにはキツすぎたみたいね。そんなにお酒強くないもんね……」
篠田「お、オレンジジュースをお願いします……」
店長「あ、あ、あ~ 頼み方があるだろ?」
篠田「ウォッカ抜きのスクリュードライバーをお願いしますぅ……」
店長「おし! 任せろ。じゃぁお前ら、店を燃やさない程度に飲んでけや(退場)」
篠田「(グロッキー状態)もう、火事が起きてますよ……私ん中で」
ここまで
プロフィール
高崎
中野区のオタク専門の本屋『ファンタジック・ナイト』の副店長。そこらのオタクではなく、拘りを持ったオタク。自分が崇拝する作品が馬鹿にされると、平気で噛みつきにかかる。
エリツィン大統領が裸足で逃げ出す程の酒豪。たとえアルコール80のリキュールを飲んでも怯みを見せない。
飲み比べができる居酒屋で、たまに駆け試合に出る。いまのところ無敗。その店で大木と出会い、意気投合する。ヘビースモーカー。
性格はかなり強気で活発。恋愛にもかなりズカズカ向かっていく性格。酒がある程度入ると、羞恥心が無くなり、デリカシーのない発言をするようになる為、男はできない。泣き笑い(躁鬱)上戸。だが、脱ぐ性格ではない。意外と乙女チックな一面がある。
大木
フリーのジャーナリストでライター。だが、駆け出しで三流雑誌でしか執筆経験はない。バックパッカーであり、ロシア、ヨーロッパ、インド、メキシコなどに行った経験がある。そこで得た教訓「水は大事」ラオスとアムステルダムで麻薬をちらっと齧った事がある。
たまに日本に帰ってきては高崎、篠田と三人で酒をかっくらうのが楽しみ。高崎に片思いを抱いているが、中々言い出せないでいる。
高崎ほどではないが、かなりの酒豪で、ロシアで飲み比べをやり五人抜きを達成したことがある。だが、高崎には日本酒、焼酎、ウイスキー、ワインと、どの種類の飲み比べでも負けている。
性格は少し弱気だが、バックパッカーを始めたことによりかなり度胸が付いている。初対面の悪態に平気で返せるほど。
酒が入るとスケベ心をヌッと覗かせるが、寸でのところで躊躇する。聞き上戸であり、酔っても言葉に出さない。高崎曰く『ヘタレ紳士』
篠田
ごく一般的なOL。肝臓の頑丈さは一般の日本人レベル。つまりすぐに酔ってしまう。笑い上戸。
好奇心旺盛で、二人と出会ったのは、彼らが口げんかしているところへ居合わせたのが始まり。
性格は明るめ。二人に比べると特徴があまりない。冷静であり、ツッコみが鋭い。
店長
フランチャイズ居酒屋の店長。昔は自分の飲み屋を持っていたが、未成年に酒を薦めた為、経営権をはく奪された。しかし顔がとても広く、あらゆる方面に手を回して今の職にありついた。
酒を無理やり薦める性格ではあるが、酒に強いか弱いかを見極めての行動。弱い者、また学生のワルノリには相手しない。
あらゆる国の酒を手に入れ、振る舞うのが趣味。
腕相撲がやたら強い。
以上です。
お目通しをありがとうございます。
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