表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】意味が分かると怖い話 解説付き  作者: 鍵谷端哉


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
26/60

帰り道

最近は不景気のせいか、物騒な事件が多くなっていて困る。


つい、先日も通り魔によって、女性が殺害されたばかりだ。


 


しかも、その通り魔は連続でやっているらしく、2週間前と1ヶ月前の事件も同一犯じゃないかって言われている。


いずれも狙われているのは女性とのことだ。


警察は犯人を捕まえるどころか、まだ凶器さえも特定できてないらしい。


 


男の俺は狙われないだろうけど、絶対とは言えない。


気を付けることにしよう。


 


とはいえ、せいぜい、夜に出歩かないようにするくらいしかできないが、それも、会社の残業があれば、そういうわけにもいかない。


わざわざタクシーを使ったり、会社の近くのホテルに泊ったりなんてことはできない。


だから、結局は周りに気を付けながら歩くくらいだろうか。


 


そんなある日。


残業で遅くなり、家路を急いでいた時だった。


茂みから、血だらけの女性が飛び出してきた。


 


「助けてください! アイスピックを持った男にっ!」


 


視線を向けると、ガサガサと草が動いている。


どうやら犯人は逃げてしまったようだ。


 


俺は慌てて、救急車と警察に電話をする。


ほどなくして、警察がやってきて、俺は事情聴取をされることとなった。


あの、血だらけの女性は救急車に乗っていったのであろう、姿は見当たらなかった。


 


次の日、そのことがニュースになっていた。


犯人が男で、凶器はアイスピックを持っていたこと、また女性の犠牲者が出たことが報道されていた。


これで、犯人は捕まるだろうと、コメンテーターが自信満々に言っている。


 


よかった。これで、安心して、夜でも道を歩けそうだ。


 


その日の夜。


駅から出ると、昨日の女性が話しかけてきた。


 


「昨日、助けてくれたお礼がしたくて……」


 


これはちょっとした役得だ。


通り魔の犯人に感謝しないといけないかもな。


おわり。


 













■解説

ニュースでは「また女性が犠牲になった」と報道されているのに、昨日の女性が話しかけてくるのはおかしい。


(草むらで動いていたのは、瀕死だった被害者の女性で、『血だらけ』だった女性は、返り血を浴びていただけ)


つまり、犯人は話しかけてきた女性ということになる。


また話しかけに来たと言うことは、この後、語り部は口封じされた可能性が高い。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ