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夏サバイバル  ヒーロー最後の7日間  作者: 双鶴


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9/9

エピローグ

夏が終わった。

遊園地のステージも、今は静かだ。

直哉は、大学の図書館で卒論の資料をめくりながら、ふとあの7日間を思い出していた。


着ぐるみの重さ。

汗の匂い。

腰の痛み。

子どもたちの声。

スタッフの気遣い。

悪役との連携。

そして、最後の日のあの言葉――

「また来てね。ずっと待ってるから」


あの瞬間、確かに自分は“ヒーロー”だった。

誰かの記憶の中に、立ち続ける存在になれた。


---


図書館の窓から、秋の風が吹き込む。

直哉は、ノートの隅に小さく書き込んだ。


「ヒーローは、誰かのために立ち続けた人の記憶に残る」


それは、7日間のすべてを表す言葉だった。


---


彼はもうすぐ社会人になる。

スーツを着て、会議に出て、書類をまとめる日々が始まる。

でも、あの夏の7日間は、ずっと胸の奥に残り続けるだろう。


汗と痛みと、誇りでできた時間。

誰にも見えない場所で、誰かのために立ち続けた日々。

それは、直哉にとっての“最後の変身”だった。


---


そして、遊園地のステージでは、今日も新しいヒーローが立っている。

子どもたちの声に応えながら、誰かの記憶に残るために。


直哉は、そっと目を閉じた。

あの着ぐるみの重さを、今でも身体が覚えている。


---


ヒーローは、誰かの記憶の中で生き続ける。

それが、直哉が得た“最後の夏”の答えだった。


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