第14章:わがなつかしの・・・相部屋のメンバー紹介♪
・・・寮の部屋は、1階・2階合わせて、そうね・・・全部で20部屋はあっただろうか。
そして、一部屋あたり、だいたい4人が入り、校舎や農場での授業や農業実習が終わると、道路を渡って、みんなでゾロゾロとこの寮に歩いて帰り・・・同じ部屋で一夜を過ごし、翌朝また、勉強道具や作業着を持って、歩いて校舎へおもむく・・・こういった流れになっていた。
室内には、ベッドと机・椅子が、学生ごとに用意されており・・・ベッドはどの部屋も、いつもカビくさかった。
(・・・たまには、天日干しくらいしろよ。)
ぼくは、奥から2番目の部屋であるが・・・ここで、部屋のメンバーを紹介しておこう。
ぼく・・・サファイアの涙こと『栗原茂雄』は省略しますね♪
まずは、『加藤よしひさ』。
宇都宮農業高校・・・当時の略称は、「宇農」・・・いまは改称され、『栃木県立宇都宮白楊高等学校 』・・・の出身。(白楊→はくよう)
けっこうハンサムだが、ちょっとおせっかいな悪い部分があり、ことあるごとに余計な口をはさんでくるので、みんなから「ちょべ」というあだ名で呼ばれていた。
「ちょべちょべしてるやつ」・・・これがあだ名の由来である。
(↑ コンニャロメには、マジでイライラさせられやしたぜ。いちいちいちいち、なにかっつーと、人を観察しては、「余計なひとこと」放ってきやがるし、いらねー「お世話」焼いてくるんだから・・・。どっかいけ、テメー。)
次に、「粂川きみひろ」。
スリムで長身の学生。
性格は、かなりワイルドで、目つきが悪く、非常にとっつきにくい。
俳優のような、低い、特徴ある魅力的な低音ボイスを有する。
普段はおとなしいが、実習になると、泥を投げてきたり、田んぼに刺さっているサオを引き抜いて、ぶんぶん振り回して威嚇したりと、やんちゃでどうしようもない側面もある。
『たからものⅢ』における「桑川くん」のモデルが、実はこの「粂川」なのである。
あの大谷町の『磐石荘』の部屋の標札が、「桑川」ではなくて、誤った「粂川」と、マジックで書かれたシーンがあったことを、おぼえておられるだろうか・・・?
アレね・・・実は、まったくの「さかさま」・・・
つまり、実際の史実はまるっきり逆で、「粂川」が「桑川」と書かれていたというのが真実だったのである(笑)。
実際、それを見た粂川本人が、「なんだこりゃ!?」といって、その場にいた友人と苦笑していたことを思いだしますなぁ。
最後に、「黒崎かずのり」。
・・・彼とは、あとで述べていくが、当初、ちょっとした「因縁」があった。
非常に目つきが険しい、危険なニオイと暴力の予感がする、初見でもマジでケンカが強そうな迫力を持つ、実にヤバイ印象の男。
のちに研究科に入ってからは、ぼくと打ち解け、たった一度ではあったが、いっしょにドライブしてみたり、彼の家や彼の自室にもおじゃまする仲になった。




