表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/35

第03話 新しい【スキル】獲得

 

 おはようございます。今日もすばらしいサッカー日和ですね。

 

 さあ、ボールを使って⋯って0歳児にそれはできませんっ。

 

 寝る前にステータスを確認して興奮したのを覚えている。自重しなくては、これでも精神年齢は30歳だからな。

 

 しかし【スキル】はどれもチートと言っても過言ではないレベルだ。

 

 補佐系の【スキル】ということを差し引いても、持ち主の努力しだいで化ける能力。

 

 向上心増加に努力に対する厭う気持ちを軽減なんて努力大好きストイックっ子になる気がするなぁ。

 

 いや、全然悪い気持ちがしない⋯もうしっかり【スキル】に影響されているみたいだ。

 

 前世ではかなりの面倒臭がり屋だったので、かなり助かる。

 

 本当に2度目の人生では頑張りたい。1度目でできなかった事、もっと少し頑張れば良かった事なんて数え切れない程あるし。

 

 ふふふ、【スキル】の効果なのかさっきから向上心が溢れ出てくるな。

 

 早速【最先端サッカー学】をチェックしてみるか。神様パワーなんだろうか、何故だか開き方が分かる。

 

 生まれたばかりだから筋力が足りず、ブルブル震える手でステータスに行き【最先端サッカー学】をタップ。

 

 ふぅ、0歳児にはこれですらきついぜ。

 

 ブウォンっ、

 

 という効果音とともに現れたデカイスクリーン。1メートルくらいあるのでは無いだろうか?

 

 自分の体が小さくなったから正確な長さ、大きさが測れない。

 

 あれ?え、これやばくないか? マミイに見られたら終わりだ。

 

 ———案の定見えませんでした。

 

 心配でマミイを見つめていたが近付いて来て撫でられただけで目の前にあるスクリーンには何も反応を示さなかったのだ。

 

 よしこれでじっくり読めるぞ、と思ったが視力がまだ出来上がっていないことを思い出し絶望する。

 

 あああ゛!俺のプランがぁぁぁ⋯⋯。

 

 《音声データを再生しますか?》

 

 おぉおおお!信じていました。神様ありがとうございます。

 

 今日も頑張っていこうと思います(祈り)。

 

 《最先端サッカー学 著者 天狗王

 本編では最先端の科学を駆使しサッカーを学ぶものである》

 

 神様直々に書いてくださったのか、これは期待できるぞ。

 

 《本編は幼年期0歳から6歳、児童期6歳から12歳、青春期12歳から18歳、青年期18歳から24歳など人間の成長段階に合わせて適切なトレーニング方法が記載されている。また専門編では戦術、状況判断能力、メンタル、空中戦、パス、ドリブル、、、、、、》

 

 ふむふむ。なるほど、なるほど。

 

【最先端サッカー学】いわく、この本は100以上に渡るサッカーで必要な能力を分野別で紹介してると、それもかなり細かく分けてあるな。

 

 クリエイティブなんていう項目もあるぐらいだ。

 

 全てを網羅するににはかなりの時間がかかるぞこれ、

 

 ちらっと見たが幼年期はまだしも、6歳以降の児童期のチャプターなんて何百ページあるんですかってレベル。

 

 早速幼年期をクリック。

 

 ブウォンっ、

 

 《幼年期を音声再生しますか?》

 

 コクリと頷くと再生され始めた。

 

 綺麗な声だなぁと思いながらも集中しなければと活を入れる。

 

 《幼年期初期において重要視されるファクターは……》

 

 やはりサッカー学様も脳の発達の8割は5歳までに形成されると書かれているな。

 

 お!やはり自分の身体をコントロールする能力は脳に依存しているのか!前世の記憶も捨てたものではないな。

 

 なんでも自分が脳裏に描いたように自分の身体を自由自在に止めたり、動かしたりする動作はこの幼年期の環境に起因すると書かれている。

 

 詳しく掘り下げてみると【最先端サッカー学】では運動神経とは脳から筋肉まで送られる運動指令が使う「情報の通り道」のことだとか。

 

 脳から命令が出て運動につながるまでの神経のシステムを神経系といい、これらの発達は8割5歳に出来上がる。

 

 なるほどなぁ。つまり小さい頃に運動しまくって、身体と脳の結び付きを鍛えまくればいいんだなとざっくりだが理解できた。

 

 そうと決まれば鍛錬あるのみ。

 

 サッカー学様には子供に登ることや握る動作など安全で0歳児にでもできることから始めようと説明しているな。

 

 かぁーーーー! 身体全然動かねえぇー!

 

 手足をブラブラさせてみる。これも0歳児には難しい鍛錬なのだ。

 

 

 こうして時間があれば身体を動かし肉体を鍛え上げ、【最先端サッカー学】を開いて勉学に勤しみ脳を酷使し続けた。

 

 歩けるようになってからは歩きまくり、走れるようになってからは転んでも、立ち上がり走りまくった。こうすることによって転び方を覚えるのだ。

 

 未来の世界では過保護に育てられた子供達が、転んだ際受け身が取れなくて大怪我という事故が多発している。

 

 子供の運動能力の低下は深刻で、都市伝説でも有名なエイリアンは人間の未来の姿なのではないかと某専門家が騒いでいるらしい。【最先端サッカー学】は何でも載っているな。

 

 また登る動作、身体を止める動作も含めてありとあらゆる動作を網羅していった。

 

 流石は幼児の体、クタクタになった体も昼寝したらすぐに回復。これは【超回復】としてステータスに記載されないのだろうか。それは流石にないか。

 

 ここまで赤ん坊の体をしごくのは全てこのボーナスタイムで身体と脳の神経の結び付きを深めるため。目指せ最高の運動神経。

 

 

 

 ◆◆◆◆◆◆

 埼玉県 二宮家

 

 そして月日は流れ3歳児になった二宮ケイ。

 

 ここで忘れてはいけない家族構成なのだが、ワイのマミイは二宮惠子、パパンは結構年上だがダンディな二宮智和。

 

 マミイは専業主婦で朝からワイの世話と家事をしている。

 

 元来潔癖症を持っているのか、我が家はチリ一つない。毎日そこまでやるか?ってくらい掃除してる。

 

 料理はインスタ映えしそうな見た目に、味は最高、まあ完璧なマザーなのだ我がマミイは!はっはっはっははははっ!

 

 ちなみにかなりの美人さんだ。サラサラロングヘアーに料理上手。完璧グッジョブパパン。

 

 でも潔癖症ってのは本当でよくパパンが作業服でソファーに座るとブチ切れてる。

 

 そしてパパンはなんと社長なのである!中小企業と言うのだろうか、従業員数は30人くらい。

 

 いつもお酒飲んでるイメージだが何回か部下?らしき人が家に食事に来てたけど、凄いです社長!、社長っ!っておべっかされてたな。

 

 なんでも金型を作ってる会社みたいだな。車の部品あるじゃないですか、それの精密機器の製造元らしい。そこそこ繁盛してるみたいで、新しい機械も導入するみたいだな。

 

 なんという当たり!我が家は安泰だふはっははは!

 

 おっと忘れてはいけないケイ君3歳児。

 

 すくすくと育って、かなりやんちゃっ子だと思われているみたいだ。

 

 しかし幾ら鏡で自分の顔を見ても慣れぬな。その理由はかなり、いや。凄く整った容姿をしているからだ。

 

 綺麗なぱっちり二重に大きく柔らかな黒色の瞳、肌はまるで絹の羽織りものがするすると滑り落ちるようなキメの細かい肌。無垢でまだ純粋な美少年って感じだろうか。髪もサラサラ。

 

 はぁ、お母さんが髪を伸ばした方が良いと激推しするのでかなり伸びてしまった。今では女子のショートくらいあるんじゃないか。しかし、美人は三日で飽きるらしいが全く自分の顔は飽きないな。

 

 うっ、これではまるで俺がナルシストみたいじゃないか。やめてくれ。

 

 しかしお父さんの遺伝子は何処に行ったのやら。何故なら顔のパーツは全てママンの遺伝だ。

 

 いや、文句は全く有りません。本当にありがとう!愛してるぜ!お父さんの顔が遺伝されなくて良かった!

 

 しかし最近はっきりと分かった事なのだが、自分の精神年齢は体に引っ張られてかなり幼くなってしまった。

 

 正直、前世の俺だったら口が裂けても「ママン、パパン、、、」などと言わないだろう。また撫でなれる事に対しても全く嫌悪感がない。

 

 逆に安心感さえ与えてくれる。何が起こっているのだろうか。成長と共に緩和されれば良いが。

 

 3歳になった俺には趣味が1つある。それは毎日の散歩だ。外を歩いていると近所さんから必ず挨拶を頂く。しっかりと愛想良くする俺の評判は最高だぜ。まるでアイドルになった気分だ。

 

 また、うちの親には天才だと思われてる、いや思わせたと言っていいだろう。

 

 1歳くらいからは頻繁に喋ってるし、まあお察しって感じだな。

 

 何回かパパンとママンが夜のむふふな営みをしてるのを目撃してしまったが、しっかり子供キャラ全開で、

 

「何してるのパパ?ママ?裸で運動?」

 

 とかまぁ子供ってこんな感じでしょって感じで切り返した。

 

 両親の顔は苦笑いだったけど、、まぁ、恥ずかしいのはあっちなのでって感じだな。

 

 鍛錬の話に戻るが、メニューを効率的にこなすためにしっかり将来サッカー選手になる事も伝えたよ。

 

 お母さんは喜んでくれたけど、お父さんはちょっぴり悲しそうな顔してたな。やっぱり後継者にしたいと思っていたんだろうか。

 

 しかし目を離してる時限定で鍛錬メニューをやるなんて時間が勿体ないし、これに関してはしょうがない。天才だと思わせて、はたからみたら奇行でしかない訓練も我が家のかい君は凄い!で片付けさせるにはこの方法しかない。

 

 だが1つ気がかりなのが【努力★】だ。

 

【努力★】累積時間

 -身体操作 8031時間

 

 いや〜なかなか頑張りましたよ、はい。だが今だに次の【スキル】が獲得出来ない。

 

 本来なら、もう1万時間超えると思ったのだが、0歳児の頃はそこまで時間を使えなかったんだよ。

 

 サボってたわけじゃないだ!赤ちゃんの体なめてました⋯。

 

 あとから知ったんだが赤ちゃん平均で15時間から20時間寝るらしんよ。

 

 いや、猫かよっ!!!ってくらい寝る。

 

 まあそれでも3年間で1万時間近く頑張った。

 

 もう来る日も来る日も色んなメニューを淡々とこなしたよ。

 

 ちなみに最初の千時間達成で貰ったのは、

 

【体術】体を動かす事に補正止める・動かす動作や力のコントロールに補正

 

 とまあこれ運動神経やんっ笑って感じのスキル獲得しちゃいました。

 

 これをゲットしたあとはもう大変よ。発狂に嬉しすぎてグヘヘヘなんて顔を一日中してたよ。両親には怪訝な顔をされることもなく。あっちも嬉しそうにしてたな。

 

 ちなみにこれを得たのが1歳になる前なんだけど、もー凄いよ。

 

 やっぱりまだ筋肉や骨が発達してないから一つの動作にかなり集中が必要なんだ。

 

 だけどこの【スキル】をゲットしてからはなんか自分の動きが効率良くなってる気がするんだよなぁ。

 

 それに動きやすくなった気がする笑 まあ確かに補正は行われてるって感じだな。

 

 まぁその後は全然【スキル】貰えなくて⋯⋯。

 

 とほほ⋯⋯涙

 

 今はでんぐり返しとかあとストレッチによる可動域を広げる訓練をしているよ。

 

 でもそろそろ水泳クラブに入って本格的に可動域と呼吸器官を鍛えたいな。

 

 体はしなやかになるし、肺活量の増加にも繋がる。また呼吸筋とインナーマッスルを効率よく鍛えられる最高のスポーツなのだ。

 

 本当に水泳さまさまだよ。

 

 幼年期からインナーマッスル鍛えれば青春期になる頃にはそうとう強いフィジカルがゲットできるぜ。

 

【最先端サッカー学】に記述されている理論で水泳を行い鍛えれば、日本人でもフィジカル&スタミナモンスターになれるだろう。

 

 まあ全部【最先端サッカー学】様に書いてあるないようなんだがな。

 

 それに前世ではカナヅチだったから泳げるようになりたい。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 夜の運動?の後に「頑張ってね」まで言えたら完璧だったな
[気になる点] 外散歩は親も一緒なのかな 1人なら危険すぎて 親も周りもさせないと思うんだけど 書いてないと分からなくて不安になる
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ