~帰還~
これにて第二章完結になります。
インザス国王レイモンド=ハインリッヒと宰相ゴリアテ=ボルクバルトへの挨拶を終わらせた。その後、アルディやシリウスにグランベルに帰還する事を伝えに城に戻ったのだが、まだアルディと法務大臣のゴードリック伯の押し問答が続いていた。父シリウスと秘書長のサルビアさんに二人が落ち着いたら、帰った事を伝えてもらうようにお願いした。帰り間際にアルディ王からだと今回活躍したグランベルの戦士達への褒美を受け取り、城を後にする。
(とばっちりを受ける前にお暇することにしようっと。)
インザス国王レイモンドに会う前に予想外な客に遭遇して時間を使ってしまい集合時も押し迫ってきたので、その足で闘技場へ向かうとする。するとそこにはジルよりも先に皆が集合をし、待っていたのだ。
「すまん。待たせたか?」
「いえ、ちょうど集まったところですよ。」
グレイが代表して俺の問いに返答し、グランベルに帰る準備に取りかかる。準備と言っても、大したことはないのだがな。ラゴールの部下たちは一足先に転移を済ませ、ルゥはコクウや五匹の飛竜たちと、飛行して帰ったらしい。この場に居るのは、グレイ、ブライ、オーガスト、ヒルデ、シェリー、ミリアリア、ネロ、ゼネガー、ラゴール、ラベンダー、ガーネット、カムイ、リザベル、ミーシャだ。
「んじゃ、帰るか。」
「そうですね。数日しか達てませんが、グランベルに帰るのは久方振りの気がしますね。」
「色々あったからな。帰ったら皆に報告があるから執務室まで来てくれよ。んじゃ転移するぞ。」
帰ろうとした時、俺を呼ぶ声がした。声がする方を向いたときそこにはアルディとシリウス、ローガン、インシュミット、それに街の人々が一斉に闘技場になだれ込んできた。
「ジル!!」
「アル?どうしたんだ??」
「勝手に帰るなど、冷たいじゃないか!」
「見送られたら、照れるからな。」
「こら、ジル!王に向かってなんだその口の聞き方は!!」
「あっ!すいません。」
(ビックリして言葉使いがタメ口になってしまった……。そりゃ、怒られるよな…。)
父シリウスは誰よりも早く俺を注意したが、アルディはそれを咎めるどころか逆にそうしろと言ってきた。
「シリウス、私が普通に接してくれと頼んだんだ。私の唯一の友で気心を知れた仲だから許せ。」
「ですが、人前でもありますから王の命でも駄目なものは駄目です。」
「良いではないかシリウス。国も変わったのだ、王のやりたいようにすれば良い。」
「ローガン…。それもそうだな。だが時と場合は考えろよジル。」
「わかりました。善処します。」
それから少しの間、談笑を皆で交わしたあとアルディ王が改まって戦いの礼を言ってきた。
「ジル、今回は本当に助かった。改めて礼を言うよ。」
「もういいって。」
「いや、何度言っても足らないくらいだ。多くの民が救われたんだから。」
「当たり前の事をしただけだって。友人なんだろ?」
「ジル。恩に着るよ。」
アルディは初めて笑ったような、眩しくも優しい顔をしていた。俺は転生した相手がジルで本当に良かったと心より思った。
「俺たち、そろそろ帰るわ。」
「うん。気を付けて。転移だから気を付ける事もないだろうけどね。」
「ははは。また、何かあったらすぐに駆けつけるから。」
「その時は宜しく。」
「んじゃ、またな。」
魔法小鞄から転移玉を取り出し、手に取り地面に投げつけようとした時、廻りにいた街の人々からの感謝の歓声が闘技場を包みこんだ。王都エルシャが感謝を上げるほどの声は、戦った者達への何よりの褒美となったであろう。喜びに溢れ満ちた歓声、勝利を称賛する声を少し間、全身に浴び帰路に着くのであった。
毎日投稿を目指していましたが、私情により出来なかった事をお詫びします。
少しでも多くの方々に楽しんでもらえるようにこれからも執筆活動を頑張ります。誤字脱字は許してね。
第二章 登場人物紹介などを投稿が終わりましたら第三章開幕します。
今後とも宜しくお願い致します。
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