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Magic of OZ~天性持ちの転生者~  作者: 赤間 そあ
~第二章 王国崩壊編~
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~此後~

プリスデンの住民の大移動から一夜明け、今後の方針を定めるため、執務室で会議を開く事になった。さすがに幹部全員を集合させるわけにはいかない為、アルディ=オズワルド国王とシリウス=ヴァンクリフ大公爵、近衛兵団団長インシュミット=ハイマン、法務大臣 フィフス=ゴードリック辺境伯、そしてこちらからは、ジル=ヴァンクリフ、グレイ=ミーア、ラインバルト=マウワー公爵そしてインザス国リザベル王女が参加をした。

「アルディ様、疲れはとれましたか?」

「ありがとうジル。それより、昨夜のザザンの襲撃に無事で良かった。」

「あれくらいは、問題ありませんよ。それよりもその後の事についてですよ。」

ジルはザザンが言った3日後の式典で行われる決闘についての事をその場にいる者に伝え、シリウスがすぐに口を開いた。

「奴等、最初からシガー王国、ミーア、インザス国、全てを手に入れる腹積もりだったか。」

「戦争をするよりも安上がりでしかも早い。ミーアを渡す事もプリスデンから民を連れて出る事も容認した背景には、これがあったからでしょうね。」

「図々しい奴め。それでアルディ様いかがいたしますか?」

「まずはリザベル王女の意向を聞きましょう。」

「わたくしは、構いませんよ。喜んでインザス国を賭けの対象にしてください。」

ジルが慌ててリザベルを止めた。

「リザベル!分かっているのか?そんな事をすれば、もしかしたらインザス国までも無くなってしまうんだぞ!」

「ジル様。一度はわたくしの過ちで滅びかけたのです。それをあなたに助けていただいた恩は計り知れません。その大恩あるジル様が困っている時に目を逸らすことなど出来るはずもありません。それは、父もゴリアテも同じ気持ちです。」

リザベルは両手に通信玉を抱えインザス国にいる国王レイモンド=ハインリッヒと宰相ゴリアテ=ボルクバルトに通信を繋げていたのだ。二人もリザベルの考えに同調していた。

「それに、ジル様ならば敗けませんわ。」

『そうですな姫様。倒れる姿が想像できませぬ。』

『その通りだ。大恩あるジル殿にすべてを委ねるとしよう。』

「まったく。あなた方は………。有難う御座います。」

ジルは、国王レイモンド=ハインリッヒ、リザベル=ハインリッヒ王女、宰相ゴリアテ=ボルクバルトの心意気に打たれ目に涙が溢れそうになった。それを見たアルディ国王もシリウスも腹を括った。

「決まりだな。」

「ハインリッヒ国王、リザベル王女、ボルクバルト宰相、シガー王国を代表して感謝をいたします。」

『お気になさらず、オズワルド国王。我々も助けていただいた身ですから。』

国と国が手を取り合い難局に立ち向かう姿をその場にいる者達は、国の本来あるべき姿を見たのだ。

『それで、5人対5人でしたか。ジル殿は決定ですな。後はだれを?』

ゴリアテが通信玉から話始めた。

「私も、その決闘の5人に入れていただきたいです。」

『婿殿!!』

「ちょっと、デリーおじさん!婿殿は止めてください。」

「そういや、ゴリアテ宰相は素性を隠してたんだったよな。」

ゴリアテはグレイに偽名デリー=コリンズとして小さい頃からの顔馴染みだった。

「そうです。いきなり宰相だと言われても癖は抜けませんよ。」

『ハッハッハッ。かまわんよデリーで。』

「私が構います!」

『グレイは神経質だな。』

「お願いしますよ。ほんとに……。」

少し場が和んだところで、ジルはグレイに話の続きをするように言った。

「やっぱり、ルイス=ハーケンか?」

「ええ。ザザン曰く力を隠していたみたいですから…。私の落ち度なので払拭したく思います。」

それを聞いていた一人が、それならばと声をあげた。近衛兵団団長インシュミット=ハイマンだ。

「ジル様、私も加えていただきたい。副団長であったドラルコート=レイスも出るやもしれません。ならば私がこの手で…。」

「わかった。俺、グレイ、インシュミット、この三人は決定だな。残り二人か。」

「そうですね。誰にしましょう……。」

シリウスとジルが残り二人の人選を悩んでいると扉の外が騒がしい。何だと思いジルが扉を開けてみると、ブライ、オーガスト、ネロ、シェリー、ラゴール、ラベンダーが「俺が!」「わたくしが」などと勝手に、残り二つの席を巡り言い争いを扉の前で繰り広げていた。そんな様子をヒルデ、ルゥ、ミリアリア、ゼネガー、ガーネットは冷ややかに見ていた。


「何やってんのお前ら。」

「主!後の二人は誰にするのです?」

「はぁぁぁ……。ほんとにお前らは……。」


半ば飽きれ何も言わずにジルは扉を閉めた。静かに扉前から即刻立ち退きをするよう注意する。


「騒がしくして、すみません…。」

ジルは、部屋の中にいる面々に少し恥をかいたように頭を下げた。

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