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Magic of OZ~天性持ちの転生者~  作者: 赤間 そあ
~第二章 王国崩壊編~
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~仲裁~

先程、執務室では女の戦いが始まったのだが収拾がつかないままだ。皆も戦争の疲れもあるので当事者だけ執務室に残らせた。

(こんな話、まわりに聞かれながらなんか堪ったもんじゃねー!)


グレイは、ミリアリアとミーシャの間に入らされ、あたふたしていた。

「二人とも、少し落ち着いてください。」

「「あんたがハッキリしないのがいけないんでしょーが!」」

「はい!!」

グレイはグレイで大変そうだな。

しかし、グレイとミリアリアが俺の知らない内に、そんな仲になっていたとはな。

ミーシャはずっとグレイを想っていたみたいだしな。

あいつも罪な奴だ。

「グレイさんは、一体どうしたいのかを言いなさい!」

「そうよ。グレイは、どうしたいのよ!!」

「どうしたいと言われても……。」

「「はぁー!?」」

「さっきも言いましたけど結婚は考えてませんし…」

優柔不断な返答でグレイはミーシャとミリアリアをかわしている。

こっちはこっちでヒルデとリザベルが言い争いになっていた。


「取り敢えず、お前らも落ち着けって。」

「落ち着いてますって!」

「わたくしもです!」


(落ち着いてねぇじゃん……。)


今だに、リザベルとヒルデは目からバチバチ火花を散らしている。

しょうがないから、俺は恋人の存在を二人に話した。

「あのなぁ、俺にはグレイと違ってちゃんと恋仲の者がいるんだぞ。いくら、お前らが頑張っても無理だって。」

「えっ!?」

「嘘っ!?」

「だから二人とも悪いが諦めてくれ。だいたいヒルデが俺に好意がある事なんか分からなかったぞ。」

「わたしの事はいいんです!!」

「あっそう……。」


ヒルデは顔を赤くしながら俺に対して怒りやがった。何で怒るんだ?


「ジル様、その方は、何処の何方ですの?」

「遠い所にいるからすぐには会えない人なんだよ。」

「本当ですかー??怪しい……。」

「本当だって。」

「その方は遠い所にいらっしゃるのでしたら、まだわたくし達もチャンスがありますね。それまでにジル様を振り向かせたら良いだけですし問題ありません。」

「そ そうよね、居ないのなら好都合よね。」

リザベルとヒルデは俺の恋人がすぐに会えない距離に居る事をいいことに、恋仲を割いて自分が収まる気でいた。


女の執念は怖い……。


「お前ら、諦めてくれよ……。」

「「嫌です!!」」


そんなとき、執務室の扉からブライが入ってきて大声を出した。


「いい加減にしろ!!」


その声に、言い争いをしている四人は動きを止めた。


「食事の準備が出来たことを告げに来たのだが、先程からお前達は何を考えているんだ!二人の気持ちも分からんのか!」

「「「え??」」」

「ミーアは戦争を勝利で終えたが、まだまだ復興していない。二人は民の幸せを一番に考え自らの事は後回しにし早くミーアを元通りにしようと考え行動している。そんな気持ちをお前達は、わからんのか!!」


「………………。」


「だが、お前達の気持ちも分からんではない。そんなに、主やグレイを手に入れたいなら街の復興に貢献してみせろ。周囲に認められるようになれば二人も考えてくれるだろう。」

「なるほど……。」

「それもそうね。本人より外堀を埋め既成事実をつくるのね……。」

「ヒルデさん、正々堂々ジル様を賭けて闘いましょう。」

「もちろん。王女様だからといって手加減はしませんよ!」

「その前に、敬語は止めてくれますか。王女ではなく、リザベルって呼んでください。」

「わかったわ、敬語はやめるわね。わたしもヒルデって呼んで。」

「ええ。これからよろしくねヒルデ。」

「わかったわリザベル。」

リザベルとヒルデは恋敵として、なんだか仲良くなったみたいだが俺はただ面倒事が増えたとしか思えなかった。

ヒルデとリザベルのやり取りを聞いていたミーシャとミリアリアもグレイを振り向かせる勝負の流れになっていてた。俺とグレイは呆然と立ち竦む中、ブライの一言で話はまとまってしまった。

(ダメだこりゃ。)

女共は良き恋の宿敵同士と共に部屋を出て食事に向かった。ブライはその姿を腕を組ながら見てウンウンと頷いている。

「ブライ、助けてくれてありがたいんだが、最後のは余計だっ!」

「ですが主、これで少しは静かになるでしょう。」

「逆に騒ぎになるかもよ……。」

「え?何故です?」

「あいつらハリキリすぎて、何かやらかすような気がするんだよ……。」

「考え過ぎでは?」

「だといいがな。そうなったらその時に考えればいいっか。それより食堂に行こうぜ。」


戦争よりも女共の相手で疲れた俺とグレイそして仲裁してくれたブライは執務室を後にして食堂に向かい飯を喰って今日は就寝に着いた。

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