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Magic of OZ~天性持ちの転生者~  作者: 赤間 そあ
~第二章 王国崩壊編~
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~会議~

軍備増強班は各自が受け持つ担当をシンドルフ公爵邸に集まり会議をしていた。情報収集班はすでに各自が単独で情報収集にあたっている。こちらから連絡しないことは、あらかじめ伝えているので何かあればあっちから連絡があるだろう。食糧貯蓄班も皆で考えてすでに動いているし、外貨獲得班も任せておいて間違いない。問題は軍備増強班だ。なにせ、脳筋ばかりが集まっているため、何かあれば敵に突っ込む事しか考えていない。そうならないため俺は執務室から通信玉にて会議に参加していた。

会議にはシンドルフ公爵、ブライ、オーガスト、ネロ、ラゴールが参加している。


「皆、集まったな。会議を始める前に今後この班の指揮はシンドルフ公に執ってもらう。事前にシンドルフ公には了承してもらっている。俺がいない場合シンドルフ公の指示に従うようにな。」

他の4人は了承しこれに同意した。この班は軍属経験者がほとんどだがシンドルフ公とラゴールだけが違った。

「んで、軍備増強って何すりゃいいんだ?」

ネロがラゴールの問いに答える。

「主に兵の人数確認、兵の補充、装備の備蓄、武器の開発、防衛手段の確立とかですね。」

「それって、俺の出る幕ねぇーじゃねぇか。」

いつまでも、グチグチと文句を言っているラゴールに俺は釘を刺しておいた。

「お前ねぇ。まだ鉱山の贖罪終わってないだろうが。」

「うっ。」

「当分お前とお前の部下はそれをしろ!」

「お おう。わかったよ。終わらしゃいいんだろ。」

「終わればな。」

ラゴールは、さっさと終わらせば鉱山から離れられると納得していた。6ヶ月分の採掘量なのに、すぐ終わらせる気でいた。

(ふふふ、早く終わるといいけどな…。)


会議を再開し、シンドルフ公が現在のミーアの状況を俺に伝えてきた。

「現在の兵の人数なのですが兵だけでなく民で戦えるもの併せても全部で300。その人数分の武器や防具はあります。ですが、兵を増やそうにもミーアにはもう人がいません。武器を作る材料があるにも関わらず使う者がいないのが現状です。」

「シンドルフ公、ちなみに相手の兵力はどれくらいだ?」

「単純に見積もってもインザスだけで2000。海の王軍と空の王軍併せると1000。計3000ぐらいです。」

「3000か……。」

「それと、財政を預かる身から言わしていただくと兵がこれ以上増える事は好ましくありません。商業や農業を営む者達よりも人数が圧倒的に増え税収を増やさざる得なくなり、たちまち機能しなくなります。」

「税収を増やすのはダメだな。他国に怪しまれるし、民を苦しめるだけだ。」

「私もそう思います。」

武器や防具ならば、すぐにでも作れるが人だけは半年間ではどうにもできない。他国に助けを頼めば、敵にバレるかもしれないし、話に乗る国もないだろう。

「ジル様、陸の王軍の戦力はいかほどですか?」

「おおよそだが300ほどだ。」

「敵、3000に対して、こちらは600。約5倍の差ですか。」

圧倒的な戦力差を言うと、一人だけ楽観しする者がいた。ラゴールだ。

「そんなもん、簡単じゃねぇか。1人で5人倒せば良いだけだろうが。」

以外な事にブライもオーガストもその考えに同調してきた。

「ブライ、お前達は5人倒すくらいは簡単だろうな。だが新兵も同じ事が出来ると思うか?」

「それは、無理ですね。」

「だろ?」

「ですが兵は増やせない、戦う事もままならない。この状況、主はどうなさるつもりですか?」

その時、シンドルフ公が発案をしてきた。

「生きる兵士を増やすのではなく、死なない兵士ならばいかがでしょう?」

「死なない兵士?」

「そうです。お忘れですか?あなたが私たちに見せてくれたじゃありませんか。」

「あぁ、あれね……。」

「そうです。闇暗系第三位階魔法《不死者行進(アンデットマーチ)》ですよ。」


闇暗系 第三位階魔法

不死者行進(アンデットマーチ)

・自らの戦力として無数の不死者を呼び出す。

グールやスケルトン等の意思の無い者に限る。


「魔法士団を結成し第三位階魔法《不死者行進(アンデットマーチ)》を重点的に鍛え上げ一人の魔法士が不死者を5体呼べば戦力的にも互角ですよ。しかも、不死者なんで食糧の心配もいらなくなりますし。」

「無理だな……。」

「何故です?」

「あの魔法は、魔力を随時消耗するんだ。少しの間なら大丈夫だが長期戦には向かないだろう。」

「そうでしたか。妙案だと思ったのですが……。」

「いや、目の付け所は悪くないぞ。」

「と、いいますと?」


俺はこういう時の事を考え、暖めておいた案を皆に伝えた。


「……というわけだ。どうだ?」


皆が唖然としている。それもそのはず、そんな事をできるのは、俺をおいて他には居ないからだ。

シンドルフ公の考えは実際いい所をついていた。魔力の消耗がなければその案を採用していただろう。俺の考えたそれは魔力の消耗も関係なく事前に準備できるものだった。


「その案でしたら、兵数の問題も食糧も防衛も解決できますね。」

「だろ。ただし問題もある。それをしようとすると多くの材料がいる。だからブライとオーガストとネロにはラゴールと共に採掘を頑張って欲しい。鉄以外の鉱物もな。シンドルフ公には鉱物の採掘量の計算や種類の分別、製造場所の確保を頼む。後は俺がやる。」

「わかりました。製造場所には当てがありますからお任せを。しかしジル様は、そこまで考えていらっしゃったから、この班は体力に自信のある者ばかりだったのですね。グレイ様はこちらとばかり思っていましたので気にはなっていたのです。」

「そういうことだよシンドルフ公。」

俺と、シンドルフ公が談笑している後ろで苦虫を噛み潰したような顔で四人が立っている。

「ちょっと待ってくれ旦那。ってことは俺はずっと鉄掘るのか?」

「ああ、そうだぞ。じゃあ後はシンドルフ公よろしくな。」

「わかりました。鉱物や場所の用意が出来次第連絡します。」

「了解だ。宜しく頼む。食糧班からの連絡が来たから切るぞ。」

他の四人は嫌な顔をしながら俺を見ていたが無視して通信を切った。

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