~密義~
第二章 開幕です。
これからの展開をお楽しみください。
誤字脱字は許しくださいね。
プリスデンから帰ってきたジル達一行は、主要幹部を執務室に集めた。シガー王国アルディ=オズワルド国王とジルの父シリウス=ヴァンクリフ大公爵との会談により今後の方針がとりあえず決まったので皆に報告する為、召集した。決まったといっても秘密裏に動く事が大半である。期限は半年間で情報収集、軍備の増強を行う。
「俺の考えだが、半年間が勝負だと思ってるんだ。その間に出来るだけ情報収集を徹底し内密に軍備を増強させる。」
「すいません主。何故、半年間なのですか?」
ブライが、手を挙げ聞いてきた。
「現状、今のミーアは資金が無いし食糧も少ない。その問題を克服するには、最低半年は必要だと検討した結果だ。」
「なるほど。となると情報収集、軍備増強、外貨獲得、食糧貯蓄を同時進行する必要があるということですね。」
「あぁ。ただし半年の間、相手が攻めて来ない場合に限ってだけどな。」
「ならば、いっそのこと此方から仕掛けますか?」
「負ければミーアが地図から無くなるぞ。それでもするか?」
「すいません。いまミーアは余力がありませんね。」
「ミーアだけじゃない。ミーアと戦った陸の王軍も今は余力がない。敵はそこまで計算してたのさ。それよりもいまは、まず情報だ。」
相手がいつ反旗を翻すか、我が領土に侵攻するか等の情報を手に入れる事が必須であった。しかし情報をジル達が握っていると敵に悟られた時点で大規模な軍勢で押し寄せられ終わるだろう。それほどに今回戦う相手は大きい存在なのだ。
「それで今回、集まってもらったのは、新たな任務に着手してもらう為だ。グレイ頼む。」
任務内容について、グレイが説明をする。
「先ほどブライが言った情報収集班、軍備増強班、外貨獲得班、食糧貯蓄班に分かれ任務に当たってもらう。」
①情報収集班……インザス宰相ゴリアテ=ボルクバルト、海の王、空の王の動向を把握しその周辺から情報を得る。
ゼネガー
②軍備増強班……兵の強化、武器防具の調達、周辺地域の防衛準備
ブライ オーガスト ネロ ラゴール シンドルフ公爵
③外貨獲得班……資金調達、特産品の交易
グレイ シェリー マウワ-公爵
④食糧貯蓄班……食糧自給率の底上 食糧確保 魔物捕獲
ヒルデ ミリアリア ルゥ ポルタ ウィンストン公爵
「この班編成で、任務にあたってくれ。」
「ちょっと待てグレイ。情報収集班、俺だけかよ!」
ゼネガーが勢いよく文句をいい放ったがジルには当てがあった。
「ゼネガー心配すんな。ちゃんと考えてあるって。今から皆に紹介する。入ってくれ。」
執務室の扉から、長い髪の女性と物静かな男性が入ってきた。
「知っている者もいると思うが、ラベンダーとガーネットだ。今日から俺たちの仲間になるから。」
「ラベンダーですわ。よろしくお願いしますね。」
「ども、ガーネットです。」
大公爵シリウス=ヴァンクリフが情報収集なら適任だと、ジルの元へ二人を遣わしてくれたのだ。
「この二人なら任せられる。ゼネガーいいか?」
「メイドと執事って…。大丈夫かよ……。」
「あら。このクソチビ何か言ってますわ。ガーネット、訳してくれる?」
「心配してくれてるんだよ姉さん。」
「ふーん。大丈夫よ、おチビさん。私たちは貴方より強いし、貴方より、ジル様のお役に立つから。」
「ほう。俺より強いってか。女だからって手加減しねーぞ俺は。」
ゼネガーとラベンダーが一触即発の雰囲気で睨みあっている。
「やめとけお前ら。仲間なんだから仲良くしろって。」
「ジル様、申し訳ありませんわ。」
「チッ!」
「お前ら同じ班なんだからな。喧嘩すんなよ。ガーネットも、ちゃんと仲裁しろよ。」
「うっす。」
(大丈夫かこいつら……。)
「とりあえず、こんなところだな。自分達に必要な人材がいたならば登用してかまわない。これからは時間との勝負だ。半年以内に攻められても敗北、情報を握った事を悟られても敗北、軍備を増強している事がバレても敗北。若い兵や、街の者、街に出入りしている行商人が戦いの事を知れば恐れおののき逃げ出す者が出て敵に知られる事態にもなるだろう。半年以上、相手に悟られず秘密裏に情報を集め軍備増強する事、これこそが今出来る唯一の対抗措置だ。」
そして、運命の6ヶ月が始まった。
我々は、圧倒的に不利のなか戦いの準備をする。敗北するという最悪の事態を避ける為ここにいる者達に、いまそこにある危機を知らせておいたのだった。
しかし恐々と死を待つ者など、いまこの場には居なかった。
これからも、がんばります。
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