~廃村~
俺とブライがプリスデンから出立して二日目だ。今日の夕方にはミーア国、都市グランベルにつくだろう。
あれから、下位魔物には、ちょくちょく戦って魔法の感覚を磨き続けたがブライ曰く。
「初期魔法が強すぎなんで、イメージをもっと小さくしてくださいよ。」なんて言われる始末。
魔物との戦った跡は火炎魔法で森が黒焦げになり煙が上がっている。
(ほんとすいません……。)
練習しながら旅を続けていると、やたら大きく拓けた場所に出た。以前、村があったみたいだ。
最近果てた村ではなく、戦争で破壊された村だろう
村といっても藁葺きの屋根や骨組みを枝で作った貧相な家ばかりだ。
誰も住んでいない雰囲気だったのだが、何かうめき声が聞こえてきた。
そっとブライと共に近づいてみる。
そこには、女の亜人が傷を負って倒れていた。
服はボロボロで襲われたみたいだ。
「主、猫妖精族ですね」
ケットシーって猫の妖精でしたっけ。
昔見たライトノベルにも出てたな。
ケットシーは白い肌が特徴で剣と魔法を扱えるらしい。
だが倒れているものは、奴隷のような身なりをしていた。
こちらに気づき睨みつけている。
俺は気にせず近づいていく。
「お前、大丈夫か?」
そいつは睨み続ける。
「ちょっとまってろ。」
ブライに回復魔法の名前を聞いた。
「助けるのですか?」
「うん。ほっとくわけにはいかないだろ。」
「怪我だけみたいですから、回復初期魔法の『ヒール』で大丈夫でしょう。」
そいつに両手をかざし回復魔法を唱えた。
「『ヒール』」
すると、傷は癒えみるみる元気になった。
そいつは、俺の方を向いて近づいてきた。
俺はそいつをじっと見つめ敵意がないこと伝える。
「俺はお前の敵じゃないよ。」
そいつに向け言った。そういうと俺の前で頭を下げ膝まづき。
「死にそうなところをを助けていただき、ありがとうございますー。」
ケットシーが俺に向かって話し出した。
「なんで、あんなに傷を負っていたんだ?」
「少し前に野盗が村を襲い、皆連れていかれて…僕は命からがら逃げてきたんです。それでこの廃村に隠れていたんですが…」
女なのに、一人称が僕なんだな。
「なるほどな。これからどうするんだ?」
「仲間を助けに行こうと。」
ブライが言う
「だが、その体では返り討ちに遇うのでは?」
「しかし、仲間が私を逃がすのに犠牲になっているかもしれないと思うと……。」
「気持ちはわかるが……」
ブライが俺を見て
「主、お願いがございます。」
俺はブライがすべてを言う前に悟った。
「わかった。いくか。」
「まだ何も言ってませんよ。」
「お前、こいつの仲間助けに行きたいんだろ?」
「はい…。主にはかないませんね。」
「んじゃ、野盗退治にいきますか。」
「お供します。」
ケットシーに野盗の居場所を教えてくれと言った。
「えっ?助けていただけるのですか??」
「うん。案内してくれる?」
「ありがとう。ありがとう。」
何度も礼をいいながらケットシーはボロボロ泣いている。
俺は、一応防御力を上げるために革のマントを羽織り
ブライは街を出るときにメリルが用意した黒色の半身鉄鎧下半身の馬の部分には鎖帷子のマントみたいなものと剣を2本携えた。
(あらかっこいい!まさしく黒の騎士だな。)
ケットシーには俺の背丈と変わらないからマジックボックスから男物だが靴と着替えを出し着替えるように言った。
こんな高価な物は頂けないと遠慮しているが、今着ている服から胸や肌が露出しているので、目を向けれない事を言ったらすぐに着替えてくれた。
(残念な気もするが……。まぁいいか。)
着替え終わると俺たちはすぐに行動した。
野盗の根城はわりと近く10分もかからずに到着した。
洞窟を根城に利用し多種族のものを拉致しているみたいだった。
ブライに先に確認をした。野盗でも殺すのはまずいよね?と聞いたら。
「何故です?相手は野盗なんですからかまわないですよ。」
「そうなの?」
「何人も手にかけている輩に遠慮入りませんよ。」
「わかった。ならブライは人質を守ってくれ。」
「主は?」
「正面から行って来るわ。一応投降の意思があるかは確認するが駄目なときは俺一人で片付ける。」
「わかりました。では俺は広い場所にやつらを誘導した後に人質を救出に向かいます。」
作戦を、たてているとケットシーが
「まさか、お一人で野盗と戦うのですか?」
「まぁね」
「そんな危険ですよ。」
「大丈夫大丈夫。」
「せめて私もあなたについて戦います。これでも少し魔法も使えますので。」
「わかった。けど俺の後ろにいてくれ。加減ができない。」
「わかりました。」
んじゃ、人質救出作戦開始しますかー。




