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Magic of OZ~天性持ちの転生者~  作者: 赤間 そあ
~第三章 国境都市編~
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~一年後①~

バルバロッサ=ワインズマンとの戦いから早一年が経とうとしていた。領主として活気溢れる街にしていく事が今最も重要な仕事だ。幸いこの一年は小さないざこざはあったものの他国からの侵略や戦争は無く平和そのものだった。

俺が領主となったと同時に国名がオズワルド王国になったのを機に街の名前と城の名前をついでに変えたのだ。

オズワルド王国 ジル=ヴァンクリフ辺境伯領。街の名は国境都市ミーア、城の名をグランベル城。

ミーアを街の名にしたことで前々から住んでいる住民達には大好評。城の名も無かったのでグランベル城としたら、これも中々好評だった。



この一年で街を発展させる為、最初に取りかかったのが、衣食住や医療治療の普及だ。戦争孤児の保護、戦争被害者への保証の充実、将来その者達が職に就き誰からも迫害されない街作りを目指したい。



まずは住。ミーアは、中央の城を除けば商人街、住居街、職人街、歓楽街と4つの街の集合体なのだが、治安の余り良くないスラム街が点在する。悪事を働く者や盗賊の根城に利用される場合もあるためスラム街にある廃墟を取り壊す。その空き地には家の無い住民達の住居や新たに店を持ったり出来るように開発をした。当初は街全体に結界を張っていたのだが、商人や行商人の忠告により行き来しやすい方が街が発展すると聞き、従来のやり方を変え危険な時にだけ結界が発動するように改良を施した。とはいえ、怪しい者や危険思想の者共が街に入りやすくなる。そのために巡回兵士を配置することにし、若い兵と共に騎士や老練な兵士達にも、持ち場を与え順番に警備を担当させれば指導と経験を教えることも出来る。まぁ一石二鳥だな。



次に食。これに関してはヒルデ、ポルタ、ミリアリア、ルゥに任せっきりだ。ヒルデとポルタが農作物を、ミリアリアが水産物、ルゥが狩猟と役割は完璧だ。しかし食材は確保が出来るようになったのだが、料理がヤバイ。この世界は、素材の味しかしない料理が主であからさまに不味いのだ。調味料など皆無で、グレイとミリアリアが見つけた岩塩しかないのが現状だ。何とかしたいがその知識が俺には無く、困り果てている。



そして衣。製糸できる繭を発見したまでは良かったのだが、今はそのサクラ桑の繭を大量生産中だ。ある程度の量が確保できれば職人街の連中に作ってはもらえるのだが問題なのは職人不足だ。


職人街には、職業別に、武器や防具を鍛造する鍛治師組合(スミス)、石畳や城壁、煉瓦造りの家屋を施工する石工組合(メイソン)、木造家屋や木彫装飾建具、家具を受持つ大工組合(ファベル)、布製品、皮製品、衣料全般の服飾組合(ユルク)鉱山組合(マイン)などがあるのだが何処とも人材不足で頭が痛い。


歓楽街はその逆で、酒場や宿屋、色街には旅客が少なく閑古鳥が鳴いている。商人街と特産品の売買で賑わってはいるが宿泊せずに街を素通りする商人や旅客が多い。プリスデンやエルシャ、それにインザス共和国に泊まり客は流れて行っているのだ。


冒険者組合ギルドは、冒険者が溢れている事に悩まされている。辛うじて警護任務が商人から出ているだけで討伐任務や採集事案が少ないのが原因だろう。



最後に医療。これが一番難しい。今までは教会の神父やシスターが回復魔法を使い治療に当たっていたが、状態異常の毒や麻痺なんかは、薬草を煎じるしか手はなかった。最悪な場合は死に至る事も日常だ。俺が状態異常回復魔法(キュア)を使えるようになり少しは役に立てるが街全体を飛び回るわけにはいかない。医療関係者の育成が急務なのは明白だ。



しかし仕事は、あるが人がいない。逆ならば仕事を増やせば良いが、人ばかりはどうしようもなかった。戦争の傷跡がまともに影響していたのだ。


目の前にある、山積みの問題点をどうにかしない限り街の発展が遅延するのが手に取るようにわかる。


急ぎ解決しなければならない問題点はこうだ。



1、人手不足の解消と人口増加


2、医療従事者の育成と環境対策


3、料理の充実


4、新たなる観光地としての宣伝や充実


5、商売による外貨獲得



とまぁ、この5項目をこの一年間の重点的に街の発展重要課題として対策に乗り出していったのだ。



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