1話
初めての投稿です。
週に2・3回のペースで挙げると思います。
皆さんは朝起きて自室の窓からの景色が都会からちょっとした森になっていたら
どう思うだろうか?
しかも、家にいたはずの親やペットはいないのに、何故か隣には幼馴染で下着姿の美少女河井桜が寝ていらっしゃる。
とにかくそいつを叩いて起こす。
(叩いたのがお尻なのは、ま〜、ほっといてくれ)
そして一つの疑問を抱く。
なにコレどういう状況?
ここまでは皆さんも同じ行動をしますよね?
「は〜、、、ん?あれ?シンちゃん!?な、なんで!?」
ようやく起きた桜は何故か部屋が変わったことより
俺の方が気になるらしい。
ホントどっか抜けている。
しかし、今はそれが安心させてくれた。
「イヤー、俺もよう分からんけど、まずは服着ろ。。。」
ようやく自分の姿を理解し赤面する桜はほっといて俺は部屋を見渡した。
そして、机の上にいかにも怪しい感じの本2冊と高級そうな羽ペン、そして
近未来チックで少しオシャレな金槌がそこにあった。
「なんだこれ?」
「ね〜シンちゃん、私の服は〜?」
本には『Book of God』と書かれたものとよく分からない文字で書かれたものがあった。
とりあえず英語の方は中が日本語だったからそっちから読んでみた。
川崎新太さん、河井桜さん本当にごめんなさい。
色々あってあなた達の住む世界を間違って更新してしまいました。
ちなみに私は新太さんの憑神の第3柱・創造の神です。
憑神というのは全ての生物に憑いている神のことなんですが、
そんなこと置いといて。
とにかくあなた達を異世界に飛ばしちゃいました。
なので、ある程度の生活ができるようにいくつか謝罪品としてギフトを
用意しました。
まず、新太さんには私のオリジナルスキル<創造>とスキル<付与LvMAX>
<マルチ・ユザーLvMAX>そしてコレらを使うための道具、
あと、こちらの世界のお金、お家兼お店となる建物を送っときました。
で、桜さんには桜さんの憑神、第256柱・剣の神がスキル<剣術LvMAX>とオリジナルスキル<剣舞>をつけてました。
この本にはその他、言語とかお金の価値とかこの世界の常識とかスキル辞典とか
色々書いてあったが、中でも自分たちのステータスまで書いてあったのは実に嬉しい。
正直、この本に書かれた内容が本当なら異世界転生とか男の子の夢だよね?
しかもチートスキルいっぱい。
もはや更新間違ってくれてありがとうの域だよ!
しかしま〜、まずは色々調べないといけないだろう。。。多分。
あの神(?)がくれたのであろう家は二階建てで何故かでかい崖に埋まるような
形で一階は店として使えるようになっていた。
レイアウトからして武器屋とかだろう。
他には作業場的なところもついているからここがしばらくの拠点になると思う。
また少し遠くに城壁都市みたいな街も見えた。
そこで森の中を馬車が通る音がした
馬車の音とか聞いたことないけど多分そうだ。
音がした方を見ると白い顔した一人のおっさんと馬車を囲むように
いかにもチンピラ風の男4人がこちらに向かっていた。
「ね〜シンちゃん、あの人たち絶対悪者だよね?」
いつの間にか外に出てきていた桜はどこで見つけたのか木の剣を持っている。
いや、本当危ないよ。それ。
「倒していい?」
「おっさんは残してやれよ」
おそらく桜的にもスキルを使いたくてしょうがないだろう。
俺だってスキルたるものを見てみたい。
俺が許可を出すと同時に桜はチンピラどもに一気に距離を詰めていた。
前の世界じゃこんなことできないはずだ。
さすがスキル。
そんなことを思っている間にチンピラが文字どうり
吹き飛ばされていた。
残ったおっさんは目を見開いている。
そしてようやく状況を理解したのか俺たちのところに駆け寄り
泣きながら喜んでくれた。
「いや〜、助かりました。あなた達にはどうお礼申し上げていいかわかりません。
コレでも私は商人の端くれ、いま持っている商品ならどれか差し上げます。」
テオと名乗るおっさんは泣き止むと同時にそんなことを言い出した。
しかし、いまはほとんど、こちらの情報がない。
だからテオさんの話に乗っかることにした。
「しかしいっぱいありますね〜、なんの商人なんですか?」
「はい、私は王国の方で雑貨を営んでおりまして
中でも武具の材料は王国騎士団の方にも扱ってもらってます。」
ん?
武具の材料?
もしかして、この人と手組んだらスゲー儲かるのでは?
「どうされました?よだれが垂れてますが?」
「あっすみません。実はこれから防具店を開こうと思っていて」
「そうでしたか!でしたら私と契約を結びませんか?
あなたでしたら、割引させてもらいますよ?」
「ぜひお願いします!」
なんかすごくRPGゲームみたいな流れだけどこれで店(?)を開ける。
「では、こちらの鉄の方はサービスです。
どうぞこれからもご贔屓に」
「ありがとうございます」
「それとこちらは彼女に」
そういって桜に何かフルーツのようなものを渡していた。
テオさんの目が曇ってたのは、、、、、気のせいだろう。