第二話「突然出会ってしてしまった武装人格の人格って?」
戦いに身を投じる事を決意した神無月采だったが・・・?
その戦いのドアを手前にして立ち止まる。
一歩を踏み出そうと思うが、ドアに手が掛けられない
そういえば、「10分」なんて言ってたな。
マニュアルを読む事にしよう。
「・・・スマホは文明の利器だな。・・・んでマニュアルは・・・」
あった、本のマークの下にご丁寧に「マニュアル」なんて表示が。
丁寧にもほどがある。
「10分あればどこまで読めるか・・・」
軽く「基本ルール」という項目をタップする。
・『ありとあらゆる手段を使って、<参加者>を自分を含む12人まで減らしてください』
・『どんな手を使うのも自由です。勿論、此方の次元の人間を巻き添えにしても、貴方達の姿は見えないのですから、盾にするも良。
その方が持っている物を奪いとるのも自由です。』
・『武装人格を手にするまでは「存在する全て」が武器です。当然、武装人格を手にしても、全てが武器です』
「武装人格か・・・次の項目は・・・」
次の項目は「KP」について。不穏な単語だ。
Kill、つまり殺すという事だ。・・・とりあえず見てみよう。
・『貴方達が「他のプレイヤーを殺したり」「ゲームに齎される者達を殺したり」する事によって手に入るポイント、それがキルポイントです。(略称KP) このポイントを使用し、「武装人格ではない武器を購入する事が可能です。武器だけではなく、様々な物が購入できます。』
次に見るのが「KPの使用方法、獲得方法」・・・殺害以外に獲得方法があるのか?
・『KPを使うには、ホーム画面に存在する「KPマーケットアプリ」を使用してください。貴方達の貯めたKPは自動的にこのアプリに登録されます。』
・『KPを得るには基本的に殺害、ですが、GMによる「特殊指令」を達成する事により増えます。また、参加者間でのKPのやり取りは許可されております。』
・『KPマートで購入した物資は、次の休憩時間に休憩室に置いておきます。』
「自動的ってどういう仕組みなんだろうな。マーケットアプリか・・・これか。」
買い物カゴのマークのアプリ。表示はKPマーケット。
それをタップすると、「Mart」という文字と共に画面が暗転する。
そして右上には、恐らく俺の所持しているKPだろう。300P。
中央には「本日のオススメ!」と書かれた商品だ。
銃のマークの横には「9x19パラベラム弾 1発10P」
・・・今買ったとしても届くのは次の休憩時間、それまで俺が生きているかどうか、だ。
相手に撃たせず殺せば弾は手に入る、はず。
「・・・10分経ちました、今休憩室に居る方は強制的に外へと出て頂きます。」
脳に響く女性の声と共に、俺は俺が死のうとした場所、屋上へと追い出された。
・・・おかしい、さっきは落ちた道路だったはずだ。
俺はポケットに入れた拳銃(グロック17)を取り出し、眺める。
これは「本物」だ。
紛れも無く。初心者でも分かる。重さ、色、その他諸々だ。
・・・確か・・・まずはマガジンを差して、スライドを引く・・・
「あとは・・・セーフティを掛けて、よし。」
再度ポケットに仕舞い、階段を降り、手前の大通りを歩く。
勿論、不自然のないよう、他の通行人に歩幅を合わせて。
・・・そういえば今は何時だ?スマホの時計を何気なく見てみる。
8:00、通勤時間だ。道理で会社人が多いわけだ。
(・・・この中に一人や二人、居てもおかしくはない・・・よな。)
服装はどうやらその時点で着ていた物で送り込まれるらしい。
通りで「パーカーとジーンズ」な訳だ。
特に服装に指定も無い会社だったからなぁ。
もし「同時刻」に「俺と同じ状況」になり、「会社人」だった人間がこの中に居たら?
「あー大学ダリぃよなー」
「一限くらいサボっても問題ないやろ・・・」
目の前で大きな話し声が聞こえる。
大学生か。
サボるのはよくないぞ、ウン。お兄さんもサボりはそこまでしてないけどこんなになっちゃっ・・・
やめよう、悲しくなる。
・・・ん?大学?今の格好ならば・・・
「だよなー。」
便乗し、会話をするフリ。
勿論、俺の声は周りにも、その大学生二人にも「聞こえていない」。
俺の考えは至って簡単だ。
「大学内に入る」。何故なら今の時間、大学生ならば大学に居るはずだ。
この見た目でこの時間、外に出てるのは服装自由な会社か、それとも最期の手前の俺・・・いや、これ以上はやめよう。
とにかく「一部の人間」に限られるワケだ。
駅についたが・・・
雑踏そして、声、声、声!
声だらけで嫌気が差す。
・・・って、言っても無駄なんだろうけど。
改札は難なく通れた。
何故なら存在として認知されていないから。勿論、飛び越しだ。
良い子はマネしちゃいけない。絶対に。
色々と考える俺の耳に響く、とても鈍い音。
・・・銃声だ。銃声!?
お、お、お、俺撃たれた!?撃たれて・・・ないな。
銃声に驚いてない周囲の人間は・・・
って事は、俺達が持っている武器の音は聞こえない、って事か。
・・・もし、武器を落としたらどうなるんだ?
それに、銃の場合落ちた空薬莢は・・・
おっと、電車が来たか
特に電車内で襲われる、なんて事も無かった。
とりあえず俺は大学院内へと隠れようとした・・・
まさか、な、大学の裏道に入ると敵が居たなんてな。
「・・・居るんだろ!」
「バレたか・・・」
(ありえねえ・・・)
とんでもない武器を、相手は持っている。
マシンガン、M60E4。
その相手の風貌は・・・中高生くらいか?
・・・デカい銃の二脚を持って構えている。
少しでもトリガーを引かれれば俺は蜂の巣・・・だろうな。
「ブチ抜いてKPにしてやろうかと思ったけど、新入りか・・・」
「・・・へ?」
「・・・・・・人数減らすだけがゲームじゃないんだよ、お兄さん。」
「・・・はい?」
トリガーから指を離し、銃を抱える青年。
減らすだけがゲームじゃない?どういう事だ?
「・・・このゲームがきっかり12人になる事は完全に無い。・・・上次第だけど。」
「・・・という事は、君は俺より前に参加していた・・・?」
無言で頷きながら銃弾の数を確かめている。
・・・俺より前に参加者が居る・・・?
「どんどん参加者は継ぎ足されるし、殺しても殺してもキリが無いみたいで、俺は「KPを多く持ってる奴」を狙う事にしてるんだ。」
「・・・って事は俺は・・・」
「大丈夫、殺しはしない。あくまで俺はこのアプリの・・・ランカーを狩りたい訳。」
青年はスマホのアプリを起動させる。
その画面に映っていたのは「ランキング」。
部門はとても物騒で「殺害数」「KP」「武装数」。
俺のスマホにも、そのアプリがインストールされる。
「・・・ちょっとアンタのスマホにも送らせてもらった。来たばっかりなんだろ?一応は見ておくといい。」
「・・・どういう仕組みだ?」
「分かんねえな、とりあえず、自己紹介がまだだったな俺は・・・」
彼が何かを喋ろうとした瞬間だった。
駅のホームで聞いた音が鳴り響く。
彼の頭を撃ちぬく、「弾丸」。
その撃たれた彼の背後には、「制服」を着た「少女」。
俺と同じG17を持っているという事は俺と同じ追加者だろう。
「しょ、正気かよ・・・!?」
目の前の出来事に驚きすぎて、腰を抜かす。
その場で尻餅を着き、後ろへと下がるが、少女はこっちへと詰め寄る。
・・・お、俺には撃てない。
生まれてこの方人を殺した事なんて無い。
予定も無かった。
「・・・動かないで・・・動いたら、う、う、撃ちます・・・!」
「・・・分かった、動かないから、それを下ろしてくれないか?」
コクリ、と頷く少女。
それと同時に下ろされる拳銃。
---今だッ!
「逃げるんだよォ!」
「あっ!!」
逃げるフリをする。
そして、少女が銃を構え、引き金を引いたら、振り向き、此方も構える。
・・・案の定、少女の銃には弾が入ってない。
「駅で弾を一発無駄にしたのは彼女」だからだ。
最初に貰った武器を思い出してみよう。
「G17一丁」と「2発入ったマガジン」。つまり、一発撃てばその時点であと一発で決めなければならない。
「一転攻勢、だ。・・・動くないでくれよ。」
「う、撃たないで・・・」
「・・・人を撃っといて何を・・・」
両手を挙げ、懇願する少女。
・・・俺には撃つ勇気は無い。
勿論、脅しだ。
「・・・撃ちますよ・・・」
「は・・・?」
・・・さっきの青年の死体から、M60を手に取って、此方へと向ける少女。
だが・・・
「あっ・・・」
「うわっ!?」
トリガーを引く少女。
勿論反動で弾はとんでもない向きへと飛んでいく。
今だ、逃げるしかない!
「待っ・・・待ってくださいよぉ!貴方が死んでくれれば・・・私は・・・私は・・・」
「知るか!「こっちで死んで何が起きるか分かりません☆」なんて場所で俺はくたばりたくないっつーの!」
走っている内に段々と障害物の多い正門辺りに出る。
・・・確か「一般人も死ねば物も壊れる」・・・だったよな。
もし乱射すればそこら中の人間が死んだり、物が壊れたり・・・
どういう仕組みなのかは分からないが、目の前で大量虐殺が起きるのはとても気分が悪い。
・・・なら・・・
「あれ・・・っ・・・」
銃声。
俺の手元から発される、銃声。
撃ちたくなんてなかった。
頭ではなく、足を撃つ。
これが「現実」ではなく「仮想」なら、足を撃って無力化すれば何か、助かるんじゃないか。
そう俺は思って、足を撃った。
「動け・・・ない・・・」
怖くなった。
俺が「殺そうとしてしまった」という罪の意識と、「少女の苦しそうな表情」。
あまりにも耐え切れず、呆然と立ち尽くす。
そんな倒れている少女に、「何かが突き刺さる」。
「・・・君ぃ?殺してあげないのはかわいそうだと思うよぉ?」
「・・・だ、誰だよ・・・」
「金の装飾が付いた日本刀」を持ったリクルートスーツ姿の女性。
黒い髪に、胸元を開いた妖艶な姿。
血の付いた刀を舐めている。
「私を知らないなんて、ねぇ・・・エンヴィス・・・恥知らずも居るもんだね。」
エンヴィス・・・?
明らかにこの人の顔は日本人、エンヴィスなんて名前じゃないだろう。
・・・じゃあ誰だ・・・?
武装人格とやら・・・なのか・・・?
「・・・正解」
「・・・は・・・?」
読まれてる?
此方の考えを・・・
「エンヴィスは武装人格、この刀のね。能力は精神透視・暗視・血臭察知・・・っ!?」
思わず俺は撃つ。
最後の1発だった弾。
・・・だけど、その弾は簡単に、「真っ二つ」に斬られた。
「ふー・・・ありがとね、エンヴィス、今の「撃つ手前」が分からなければ、私ここで死んでたかも。」
「・・・や、やめろ・・・来るな・・・」
「撃ってから「やめろ」って都合良過ぎない?」
「・・・く、来るな・・・」
「・・・ゆっくり後ろに下がるなら・・・斬るよ?」
その一言を聞く前に、足は走り出していた。
とにかくこの「女は危険」だ。
そう察知できる。
「・・・かくれんぼ、かぁ、いいよ・・・存分に隠れるといいよ・・・
とにかく走る。
奴に、誰だか分からないが自分を殺そうと迫りくる者から逃げる為に。
大学内はとても静まっていた、俺の走る足音が鳴り響く。
走りまわっている内に、段々と冷静になってきた。
そんな冷静になった矢先、だ。
「俺以外」の足音がして、ロッカーに隠れる。
「お、おい、大丈夫か?」
「あ、あぁ・・・ちょっとドアで指を挟んだだ・・・けッ!」
話をする大学生達、片方の大学生の心臓に、「ヤツの刀」が突き刺さっていた。
その刀を一気に抜くヤツ。
刀に血は無い、そして刺された学生にも傷は無い、が・・・
気を失っている?・・・それとも、死んでいる?
ともかく「意識が無い」事は確かだ。
「・・・エンヴィスの困ったところは、血臭察知で一般人まで見つけちゃう事だよねえ・・・それにドアで指挟んだ程度の傷でも発見しちゃうなんて」
血臭察知、って言ったよな・・・
・・・今の状況から考えると、ヤツの「武装人格」の能力の一つ、「血臭察知」は「血の臭い」に反応してその発生源をヤツに場所を教える。
それも、どんなに小さな「血の臭い」でも、だ。
その能力で知った位置の相手を、ヤツは参加者であれ、一般人であれ、その地点に居る発生源をすぐに仕留めに掛かる。
ならば。
早足でヤツが今、駆けて行った。きっと察知したのだろう。
「あの、狭いんですけど・・・」
「・・・えっ」
「・・・あのー。」
ちょっと待てよ。
俺が見えているのか?
「す、すまない、すぐ開ける。」
「お願いします。」
反応がある、という事は、プレイヤーか・・・?
ロッカーを開け、外に出ると、そこには黒い「法衣」のような物を着た、薄紫色の髪の少女が居た。
・・・住職?
・・・・・・にしては・・・派手な髪型、そして・・・首にネックレス・・・ドッグタグ・・・?
ドッグタグ、まさか。
「・・・君は・・・武装人格?」
「はい!」
「な、なら早いとこ契約を・・・」
「あっ・・・ちょっ・・・」
とりあえず契約だ。
武器があれば勝てる、勝てるんだ。
カメラを起動して・・・シャッター!
「ひゃっ!?」
「これで良・・・し?」
目の前の少女は居ない。
ただ、頭に声が響く。
『強引なのはどうかと思いますよ・・・僕』
「わ、悪い・・・死にたくなくて・・・」
『・・・えーっと・・・契約をあまりしたくなかったんですけれど・・・』
「・・・な、何で?」
『僕、凄い能力が使いにくいんですよね・・・』
「どういう?」
『まず僕の武装は「射撃・記憶型」、と言って貴方の中にある、「射撃武器」を再現して手元に作り出します。弾数は当然マックスです。』
弾数MAXで頭の中にある武器を再現できる、チートじゃないか。
それに追加で能力もあるんだろ?なら万々歳だ。
『まずそれに欠点があります』
「どういう?」
『その再現できる武器、それは「貴方が完璧に覚えている武器」でなければ作り出せません。』
「・・・へぇ」
『あまり驚かないんですね!?ちょっとこっちが驚きますよ!』
こう見えて、少しは銃の知識はあるほうだ。
サバイバルゲームに少しハマっていた時期もある。
いわゆる「ニワカ」だ。
それに知識が無いならなんたらペディアで調べりゃいいんだ。
「んで、次の問題。」
『僕は初期化されている武装人格なので「追加能力」は全く持ってません』
「・・・へぇ・・・へぇ・・・へぇ・・」
しょ、初期化ってなんだよ・・・
そもそも追加能力って・・・
というか初期能力とか無いのかよ・・・
だけど。
「十分だ。行くぞ!」
『あっ、ちょっ』
「来い!」
俺が念じる武器はもはや突撃銃界の代表さんとも思われるM4A1。
理由は簡単、コイツなら、想像が容易で取り回しやすい。
簡単に出せ・・・出せ・・・出せ・・・る・・・よね?
「・・・なぁ」
『・・・出ません、よね』
「お前知ってたの?」
『・・・はい。言おうとしました。』
「・・・えーっと、俺の想像に不備は?」
『特には無いですけど・・・此方の不備というか仕様っていうか・・・バグっていうか・・・バグと仕様は同じっていうか・・・』
やけに焦らす武装人格。
一体何をやらかしているんだ。
『実は僕、拳銃タイプの武器しか創造出来ないんです!!ごめんなさい!』
「・・・何だ、そんな事か。」
容易な問題だ。
大体、「どんな銃でも」なんて出来たら、出し放題だ。
これくらいの制約なら、逆にやり易い。想像も。
「来い!」
俺の手に収められる銃。
とても重たい銃。
銀色で、とても目立つが、逆にその銀色が相手を圧倒する。
「デザートイーグル」、「.50AE弾を使用する、大型拳銃」
『はぁ・・・有名な所ですね・・・てっきり僕はもっとマイナーなところで攻めてくるかと・・・』
「煩いな、俺はよく分からないんだよ。」
『マグナム弾ならこう、オートマグとかリボルバー系統とか、もっと、ありますよね?ね?』
しかしこの武装人格、とてもやかましい。
頭の中で愛らしい声で面倒な語りかけをしてくる。
「とにかく、だ。一発で殺せればそれでいいんだよ。」
スライドを引く。
さっきまで使っていたグロック17よりも重厚な「ガチャン」というのが形容するに正しい音が小部屋に響く。
スライドを引いたときにチラリと見える、金色の弾丸。
これが、ヤツを殺す弾丸だ。
『で、どうやっておびき出すんです?』
「こうだ。」
自分の手をすぐ側にあった置き忘れのカッターナイフで切る。
勿論「軽く」。
『リスカしたー!?』
「リスカじゃねえよ!手の甲・・・っと・・・お喋りしてるヒマは無い、構えるぞ。」
『構えるのは貴方ですけどね。』
「そうだな。」
俺は真っ直ぐに構え、狙いをドアの中央に定める。
走る音。こちらへ向かってくる音。
ヤツだ。さっきも聞いた足音だ。
あの「血臭察知」の抜け穴は「どんな小さな血の臭い」にも反応することだろう。
つまり、血をわざと流し、「臭い」を作り出す。
それとヤツの話し方と戦い方からすると最初に出会ったマシンガンの男の言っていた「ランカー」か、もしくは「その手前」か。
とにかく俺より上で、新入り相手に少しは手を抜いてる。何故なら「弾の切れた初期武器を持っている」という状態の俺を見たから。
弾が無ければ銃は撃てない。だが、新しい銃を手に入れてしまえばどうだろう。
ここで「待ち伏せ」して出たところをズドン、だ。
それにヤツは血臭察知でこっちの居場所が分かればすぐにこの目の前のドアを開けるはず。
・・・ドアが開くだろう、ドアが・・・開いたッ!
「今ッ!!」
引き金を引く。
構えていた腕が反動で腕へと上がる。
それと同時に鈍痛が走る。
『・・・ナイスショットです。』
「・・・やった・・・か?」
「う、腕・・・!?私の腕・・・!?」
俺の手にある、デザートイーグルから放たれたマグナム弾は、刀を持った女の右腕を吹き飛ばした。
血煙と肉片が俺の近くへと飛び散る。
『さぁ、トドメを!』
「エンヴィス!?早く左手に!左手に武器!」
「・・・やらせるかっ・・・」
右手に「持っていた」が「地面に落ちた刀」が段々と霧散していく。
そして完全に消えた後、左手に同じような形の刀が形成される。が、ヤツは今膝を着いている。
目を瞑り、そこへ1発。2発。撃ちこむ。
そこには、「血の水溜り」が出来ていた。
『・・・命中。よく撃てましたね。それも2発も。』
「・・・・・・」
言葉に詰まる。
何が起きているか、俺には今理解が出来ない。
理解が出来る事は「俺が殺した」。それだけ。
今にも吐きそうなレベルの血煙、そして肉片。
硝煙と血の臭い、そして周囲、既にもう、倒れそうだ。
嗚呼、段々と・・・意識が遠く・・・




