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未知との遭遇
気を失ってから,どれ位の時間が経過したのだろう・・・
ぼんやりとした意識の中で、記憶が蘇り、今までの記憶を
思い起こそうと目を開いてみると、最近起こりつつあった
あの状態、今までとは全く違う世界のあの世界が
目の前に広がっていました。
空の色が僅かですが、緑がかったり
薄赤色になったり、紫色になったり刻々と変化していきます。
周りには物質は全く有りません。
色の変化は数秒単位で変化して、次第に暗い色に
変わり始めました。
突然、闇が、漆黒の闇が周りを完全に包んでしまったのです。
ただただ茫然とする私に背後から、声を掛けた者がいました。
吉田博士、大丈夫だったですか?
びっくりして振り返ったそこには、細い体には似つかわしくない
意志の力がみなぎっている、そういう強いオーラのある若い男性が
柔和な微笑みを浮かべて、立っていました・・・・つづく