地下都市
私の名前はラック、500年未来から来ました
吉田博士の身の回りの警護が主目的の
タイムパトロール隊員です
博士を殺害しようと企むある組織の手先から守るため
博士に触れてしまいました
タイムパトロールの規則で、過去の人たちに触れるのは禁じて有ります
鉄の規約を私は破ってしまい、お願いして、博士のお嬢さんの
目に触れない約束で、家に住まわせていただくことになりました
もっとも博士を完全にお守りする目的が果たせるからでも有ります
博士には翌日お休みを取っていただき、今回の出来事の真意を全て
お話することになりました
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私たちが住んでいる500年未来の世界は、博士がこの世に存在しない
厳密に言えば、子供のころ博士が殺されて、そこから
続いて来た未来なのです
2030年ごろから、地球の大気汚染が極端に進み
私たちは、生活の場を、変えざるを得ませんでした
その頃、莫大な資産を蓄えた大企業のA氏は、金にあかせて
あらゆる分野の知識人を集めました
大学の先生や、研究所の職員や、科学者、物理学者、etc
生活できる環境を人工的に作り、そこから生まれる莫大な富を
得るためでした
1つめは、空気を綺麗にするシステム
2つめは、太陽光を直接伝えることが出来る、光ファイバーシステムの開発
3つめは、植物や、家畜を育て、増やすシステム
4つ目は、汚染された水を綺麗にするシステム
5つ目は、地中を掘る技術の開発
6っ目は、地上の原子力発電をそのまま生かして
地下や、ドームに電力だけ引き込みました
これらの部門をいち早く進めて、地上では住めなくなる前に
都市国家を作り上げるのに、政府も巻き込みながら
作り上げて行きました・・・・
大きく分けて、2つ 1つ目はドーム型コロニーの開発
もう一つは、地下都市形成のための開発
ドーム式の野球場のような住まいを作りました
空気清浄装置や、汚染水の浄化、太陽光の取り込みなど
取り入れた施設・・・・・
これに住む事が出来る人々は、ほんの一部でしたが
汚染されつくした地上からすると、天国のようでした
それでも、汚染された空気や、水は少しづつ浸透して
このドームの人々は平均寿命は50歳くらいで亡くなってしまいます
それでも、ドームに入れた人はすごく運が良い方なのです
もっと金持ちや、学者や、医者や、政治家は地下都市に
生活の場所を求めました
完全な、汚染物質の遮断と、健康的な生活
世界中地下帝国が沢山出来ましたが、それでも人類の人口の
ほんの一握りの人たちだけでした
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そこまでしゃべると、ラックは涙を流し始めました・・・・・つづく