未来からの使者
私の記憶に幼い日の不思議な思い出が有ります。
まだ自然が巷には溢れていて、いろんな所が
子供たちの遊び場になっていました。
その日もいつものように、ところ構わず遊んで日が沈むのも
忘れて夢中になって飛び回っていました・・・
薄暗い青い夕闇があたりを包んで、もう夜の使者を
迎えようとしていた黄昏時期
私は遊びの流れで墓場へとなだれ込んで行きました。
もう一人の友人はどこかに隠れています・・・
私は早く見つけようと、必死に探し回っていました。
お墓には色んなお供え物がありますが、一つ離れた場所に
見慣れないお供え物が目につきました。
小さい揚げ豆腐が沢山それも、綺麗に積み上げていました。
そしてその横に、まるで鉄人28号のリモコンを小さくしたような
精密機械が置いてありました・・・
確かに、揚げ豆腐と、リモコンみたいな機械が置いてあります。
私は急に怖くなり、友人も置いてけぼりにして
必死になってその場所から逃げ帰りました・・・
もう50年も前のこと
今考えるとあの小さい機械は、携帯電話だったような気がします・・
なぜ、50年も前にお墓に、揚げ豆腐と、携帯電話が有ったのか
そして今、急にそれを思い出したのか・・
そう、これは今から起こる出来事のほんの序章にすぎなかったのです・・・
あの出来事を思い出して、最近身近で
不思議な出来事がよく起こるようになりました。
2~3日前、地下鉄に乗ろうとして並んでいたら
後ろから押されたような気がしました。
たまたま前に並んでいる人にぶつかって、線路に
転落せずに済みましたが、後で考えるとぞっとします。
それから時折、空の色が僅かですが、緑がかったり
薄赤色になったり、紫色になったり、そんな現象が
私の中で起こります。
近くの人にその事を尋ねても、不思議な顔をされます。
そして今日、道を歩いていたら、上から物が落ちてきました・・・
その時耳元で誰か囁く声で、立ち止まって
難を逃れました。
最近、色んな事が身近で起こり始めています
これもこれから起こる出来事の始まりにしか過ぎなかったのです・・・