6話 移動
今回から1話短めです。
もともと自分達の居た中央島に敵が来なくなったため、現在敵の襲撃が多い南島に移動する事となった。
僕以外は船で移動するため、早目に出発したので現在基地の中によく話す人が殆ど居なくなってしまった。
勝手に飛行も出来ないし、勉強でもしようかと思ったら敵発見の連絡が入ったらしく呼び出された。
「敵と思われる3飛行物体が隊長たちの乗っている船に近付いている。この基地からも少し遠いが96試戦は出れるか?」
「隊長たちが危険ならすぐ行きます!」
「少し待て。機銃の弾丸を今から補給する。補給が終わったらすぐに出て欲しい」
「分かりました。近くで待機します」
弾丸補給はすぐに終わり整備担当から
「機銃の調整もしておいたが実際飛んで撃たないと正しいかは分からない」と言われた
「こちら離陸準備終わりました。離陸許可をお願いします」
「こちら基地、了解。離陸を許可する。気を付けて!」
「はい。害虫退治してきます」
出来るだけ素早く離陸し南向きに飛行した。
「現在南向きに飛行中。方向は此方でよろしいですか?」
「基地からも確認している。そのままの方向で飛行せよ。詳細が分かり次第連絡する」
「了解!このまま前進します」
飛行高度を上げ速度も上げた。
高速で飛行していると例の嫌な感じがしてきた。
「こちら96試戦。敵が近そうです」
「了解。もしかしたら他の基地からより先に到着しているかもしれない……。最高速度で飛行したのか?」
「少し急ぎました」
「まあ聞かなかったことにする。偶然早く着いたんだ、君の言う害虫退治をよろしく頼む」
「了解」
少し前に巨大な蝿のような虫が3匹見えた。
「敵3匹確認。これより攻撃に移ります」
「戦果より無事に帰って来いよ」
前方から攻撃したが装甲が厚いのかなかなか落ちない。その分速度が遅いので1匹ずつ狙って時間はかかったが3匹を撃墜した。
「敵3匹駆除終わりました。中央島の方に帰還します」
と言うと聞きなれた声が無線機から聞こえた
「下から見てたがよくあんなに大きい敵を落とせたな。魔石は此方で回収しておく。今日は中央島まで戻ってくれ。いきなり君が新しい基地に来たら多分皆驚く。こちらの準備が終わったら連絡するから来て欲しい」
「隊長、了解しました。皆を驚かせない為に中央島基地に帰還します」
隊長は笑いながら答えた
「あ~、すまんがこの会話は南島基地も聞いているぞ。まあそう言う事だがよろしく頼む」
「こちら南基地。大型新人がどんな人か楽しみにしてます。3機撃墜ありがとう」
「こちら新人です。もうすぐ行きますので……期待しないで待っていてください」
両方の基地の人に笑われたが、隊長達が無事でよかった。
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
ここまで読んでいただきありがとうございます。