38話 故障
「何で98複座が?」
「まあ知ってる通りにカケルが居なくなった後、この基地に使える戦闘器はなかった。では敵襲を受けたらどうする?ってことで、98複座を動かせないかと言う事になった。実験として二人の適合者で動かそうとしたのだが……動かなかった。そこで諦めたらよかったのだが、無理に動かそうとして暴走した。暴走と言っても魔力が足りてなかったのかそれほど速度は出てなかったが、この基地と接触して破損だ」
「……搭乗者やほかにけが人は?」
「幸い居ない」
「ならよかった」
「まあ良くはないが……色々とすまない」
「いえ、それは仕方なかったかと。今、破損した機体ってどうしてます?」
「修理中だ」
「では今は特に出来る事は無いと」
「そうなるな」
「分かりました新型機の開発の手伝いにでも行ってきていいですか?」
「それはいいが……これは聞いてもいいのか?カケルとエナさんは今交際してるのか?」
「はい。正確には婚約しました」
「婚約?!おめでとう」
「ありがとうございます。で、これからも二人で戦うので98複座も改良したいのです」
「その辺りは多分聞いても分からないので開発担当の人間と話して欲しい」
その後半年ほどで98複座の一般向け新型が完成した。
新型は元の98複座よりも発動機の出力や武装を減らしたもので、片方が飛行の魔力のみを担当し、もう一人が魔力と操縦。そして大き目の魔石タンクを付ける事で、従来の戦闘器より高速で長距離飛べるようにした。
で、元の98複座は名前を98複座改とし逆に発動機の出力を増し、搭載する弾丸数を増やした。
「なあエナ……正直に言うと重量増して動きが少し悪いけど、最高速は凄く早くなったし、弾丸数も増えたから長く戦えるようになったよ」
「この機体でこれから一緒に戦うのね」
「そうだね。でも早く戦いが終わったら良いのにな」
「そうね」
そんな話をしていたら基地内が騒がしくなってきた。
僕たちは隊長に近付いて話しかけた
「何か有りましたか?」
「ペスティサイドが宣戦布告してきた」
「我が国にですか?」
「いや世界中だ」
「もしかして虫と手を組んだ?」
「……そう言う事かもな。どうやったのかは分からんが」
「でもそれでもペスティサイド側が圧倒的に不利では?」
「いや最近他国の戦力が集中している基地に虫たちの攻撃が集中していてな……」
「我が国だけではなかったのですね」
「一定以上の被害があった国への攻撃が止まるからおかしいとは思っていたが……」
「それまでペスティサイドは疑われてなかったのですか?」
「いやあの国も攻撃されていたと聞く……偽装していたか?」
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
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