33話 全滅
「今僕の大切な……って言ったよね?!」
「言ってない。けど、間違ってたらごめん。僕に好意有るのかな?」
「そうよ。なんか危険そうだから言っておくわ。昔からあなたが好きよ。……数年前に姿が見えなくなって心配してたんだから……。一緒に空を飛ぶ夢も叶ったし、私の夢も叶えて」
「それってそんな夢?」
「だから貴方と結婚する事よ」
「僕も好きだ。だけど今は戦争中……身分も違う……でも一緒に居たいし他の人と結婚するのは我慢できない」
「2人で生き残って結婚しようね」
「あの……聞こえてるんだけど……敵近いし無事に帰ってくるように」
無線機から無情な声が聞こえた……
「こちらカケルこれより攻撃に移る」
あれ?敵増えてる……?
「敵中型機が増えてます……現在交戦中」
撃墜した敵が地面で爆発する……もう基地が近い
「こちら基地。対空砲撃つので注意」
対空砲が上空で炸裂している……がそれも終わった
「こちら基地。弾丸が尽きたため全部隊撤退する」
「こちらカケル。もう逃げてください。こちらも弾丸尽きました」
上空で旋回するしか出来ない……敵は爆弾を持って基地に突撃していく……不幸中の幸いだったのは敵の攻撃が基地に集中していた事だったが、基地は荒れ地となった。
この日我が国の戦力の大半が無くなったのだった。
「エナ……降りようか」
「どこに?」
「少し離れたあの空き地に」
「わかった」
着陸後近くに居た軍人が来て最後まで戦ったお礼を言われた。
「被害は出てますか?」
「多分負傷者は居るが……敵の攻撃が基地だけに集中していたので殆どが逃げられたと思う」
「そうですか……」
「君たちは立派に最後まで戦った。それは間違いない。ありがとう、お疲れさまでした」
歩いて基地に戻ったが……酷い状態だ
「カケルとエナ様か?無事でよかった」
「隊長、無事でよかった」
「俺は無事だが……基地はもう駄目だ無線機もやられた。戦闘機は壊滅だ……適合者は全員無事だ」
「西宮達も無事でしたか?良かった」
「もう何もできない……他の基地とも連絡が出来ないし」
「一緒に飛びます?」
「どういう事だ?」
「3人で近くの基地まで飛びます?」
「エナも保護してほしいし、近隣基地まで」
「3人でも飛べるのか?」
「飛べると思いますよ」
「では頼む」
歩いて機体に戻った
「しかしお前の魔力は何時尽きる?」
「分かりません」
「あの……座席だけど、カケルの座席に隊長、私の座席にカケルが座っても良いかな?」
「何で?」
「私の席は他の人に座って欲しくないかなって……」
「まあ良いけど……エナは?」
「カケルの上に座る」
「え?」
「私の席に座るの良いって言ったよね?」
「でも僕操縦するんだよ」
「私だって汗流してないのにカケルと密着したくないよ……でも他の人と同じ席は嫌」
「なら隊長は爆弾倉に……って冗談ですよ。分かったよエナ。一緒に座ろう」
後で隊長から二人とも顔が真っ赤だったと言われた……
今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。
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