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11話 戦果無し

 独り言聞かれてた事件から数日後、偵察らしき2匹が来た。

僕ばかり出るのも良くないと言う事で僕は後方で待機、先輩1機に同期が4機の合計5機の部隊が迎撃したが結果は戦果無し。

 後日似たようなことが起こったがやはり戦果は無かった。出撃機体は全て96式戦闘器で僕の97試戦と比べると速度も武装も下である。


 これをいつの間にか僕に対する贔屓だと言い出す人たちが居て基地内でも問題になって来た。一度操縦したら分かるのだろうが癖があるこの機体を貸すわけにはいかない。隊長達は問題が起きないようにと色々考えていたが結局何もできずに事故が起こった。


 その日は敵2匹の偵察と思われる部隊に僕が単独で迎撃する事となった。97試戦に乗り込もうとした時一人に後ろから押さえられ

「この機体が有ればお前以上の戦果を……」

と言ってる間にもう一人が97試戦に乗り込んだ。移動だけは出来たみたいだがその後離陸しようとして失敗したのか急上昇後落下して大破した。

機銃が暴発しなくてよかったと考えていた僕は多分まだこの時意味が分かっていなかったのかもしれない。


 とりあえず出撃しないと……まだ96試戦が保存されていたので弾薬を補充し出撃した。

「96試戦、カケル出撃します」

「敵は現在基地上空で旋回中。迎撃頼む!」


「敵確認。迎撃します」

まあ結果で言うと偵察に2匹で来たぐらいなら簡単に落とせた。しかし問題は97試戦である。

「敵2匹駆除終わりました。それで……適合者と97試戦は?」

「2匹撃墜お疲れさまでした。適合者は重傷。97試戦は修理不可能だ。多分機体が中の人間を守ってくれたんだと思う」


「そうですか……。了解!戻ります」


 基地に戻ってから確認すると基地の一部に穴が開いていた。落下の衝撃が強かったのだろう。

帰ってから隊長に

「お前の機体を奪おうとしてたやつらは1ヶ月の強制労働と1年間の減給だ、甘いと言われるかもしれないが適合者は貴重だからな……」

「甘いとは思いません。実行した一人は重傷だと聞いてますし。しかし貴重な戦闘器が1機無くなりましたね。試作機はまた作るのですか?」


「作るよ。壊れた97試戦は乗り手を選ぶ戦闘器だったからな……次はもう少し操作しやすい機体だと思うぞ」

「そうですね。事故を近くで見て次の試作機が少し怖くなりました」

 

 この日から同期の皆の雰囲気が暗くなった。

僕に話しかけてくれるのはもう西宮しかいない。

 

 僕は新型の試作機の開発に発言できるようになったので今はそちらに集中している。そして数ヶ月後97試戦の2号機が完成した。


今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


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