第91話 猫耳の甘い囁き⁉セルフィの長い夜! 其の二
セルフィはリリカの耳をそっと撫でながら、心の中で静かに感謝を囁いていた。リリカがセルフィの胸
元に顔を埋め、柔らかな体がぴったりと寄り添うたび、セルフィの心には愛しさがじんわりと広がっていった。
「猫神様、本当にありがとうございます…」
リリカの無邪気な寝顔に触れることで、セルフィは心の奥底に沸き上がる愛情に包まれ、リリカのあた
たかさに満たされていく。
セルフィはリリカの耳をそっと撫でながら、その心地よさに少しずつ心を落ち着けていた。リリカがま
るで甘えるように、胸元に顔を埋めてくるたびに、その柔らかな感触が伝わり、セルフィの心には優しい
温もりが広がっていった。リリカの温かさを感じながら、セルフィはこの瞬間の幸福感に胸をいっぱいに
していた。
「本当に……幸せだわ……」
セルフィは心の中でそうそっと呟いた。リリカの寝顔はとても無邪気で、彼女が普段見せる活発で元気
な表情とはまた違う、幼さを感じさせるものだった。その安心しきった寝顔を見つめると、セルフィの胸
の奥で優しさがあふれ出し、リリカがどれだけ大切な存在なのかを改めて感じていた。
「リリカ様、いつも一生懸命で……こんなにも可愛らしい姿を見せてくれるなんて……」
セルフィは優しくリリカの髪を撫でながら、ふわりと柔らかな感触を楽しんでいた。リリカの髪は、ま
るで泡のように滑らかで、その感触が指先に伝わるたびにセルフィは微笑みを浮かべた。
「猫神様……ありがとうございます……こんなにも素敵な時間を与えてくださって…」
セルフィは心の中でそう祈りながら、リリカの寝顔にそっと触れ、そのぬくもりを感じ続けていた。彼
女の無防備な姿は、セルフィにとってまるで宝物のようで、この瞬間が永遠に続けばいいのにと願わずに
はいられなかった。
だが、そんな静かなひとときを楽しんでいるセルフィに、突然背後からステラが手を伸ばしてきた。彼
女の肩を軽く引っ張ってセルフィの上半身を強引に自分の方へ向ける。
「リリカ、こっちを向いて!」
その言葉にセルフィは驚き、思わず首を少し痛めそうになりながら必死に言い返した。
「ステラ様、私はリリカではなく、セルフィです!」
しかし、ステラはいたずらっぽく笑みを浮かべながら
「あら、セルフィ?……」
と、ステラは冗談交じりに答えながら、セルフィの首にそっと自分のふさふさとした尻尾を巻き付け
た。ステラの尻尾は、驚くほど柔らかく、そして温かい。セルフィはその感触に一瞬驚きながらも、同時
に心地よさを感じ始めた。
「ステラ様、その…少しくすぐったいです…」
セルフィは困惑しつつも、ステラの尻尾が彼女の耳元を撫でるたびに背中に心地よい震えが走り、リラ
ックスする
感覚が徐々に増していった。その穏やかな気持ちに包まれながら、セルフィはただこの瞬間を感じていた。
「これはお返しよ、セルフィ。気持ちいいでしょ? 少しは甘えてもいいのよ」
ステラはそう言って微笑みながら、さらにセルフィの耳元を優しく撫で続けた。セルフィはその優しい
タッチに、さらに気持ちが落ち着いていくのを感じた。尻尾が耳を撫でるたびに、心の中で小さな波が立
ち、静かな喜びが広がっていく。
「ステラ様…その尻尾…本当に気持ちがいいです…」
セルフィは静かに呟き、ステラの優しさに感謝しながらも、心の奥でじんわりとした感情が沸き上がっ
てくるのを感じた。ステラの尻尾に包まれたその感触は、まるで絹のように滑らかで、セルフィの背中を
軽く撫でるたびに、全身が心地よい温かさに包まれていった。
その瞬間、ステラが両腕を回してセルフィの顔を抱き寄せた。セルフィは驚きつつも、ステラのぬくも
りを感じ、彼女の頬が自分の頬に触れるのを感じた。
「セルフィ、あったかい……」
ステラは眠そうな声で甘えるように囁きながら、さらにセルフィの耳元に顔を寄せて、優しく囁いた。
「セルフィも本当に可愛いわ。私も少し甘えてもいいかしら?」
ステラはそう言いながら、そっとセルフィの耳に触れ、優しく撫で始めた。セルフィはその感触に驚き
ながらも、背中に心地よい震えが走るのを感じた。
「ステラ様…その…」
セルフィは驚きつつも、ステラの優しさに包まれていく感覚を楽しんでいた。二人の温もりが彼女の体
にじんわりと伝わり、その心地よさにセルフィは次第にリラックスしていった。
「猫神様……ありがとうございます……ステラ様……」
するとステラはセルフィのほほをペロペロなめ始めた。
「ヒャ!ステラ様!……何を……」
セルフィはそのまま動けず、ステラの舌が頬に触れるたびに、脳内に電撃が走ったような感覚になる。
するとステラはセルフィの耳たぶを優しく甘噛みし始めた。
「ン!ステラ様……」
セルフィは興奮のあまり、体がふわふわとした宙に浮いている様な感覚にとらわれていった。しばらく
なす術もなくステラの行為に身をゆだねていた。
すると、今度は背後からリリカがセルフィの顔に頬ずりをして、耳元で優しく囁いた。
「セルフィ……大好き」
リリカが子どものように甘えると、セルフィの耳たぶを甘噛みし始める。
「ンンッ!リリカ様まで……」
セルフィは絞り出す様な声で言った。
セルフィはステラとリリカに抱きしめられると同時に、耳たぶを甘噛みされ続け身体がとろけるような
感覚のまま深い眠りに落ちていった。
セルフィはリリカとステラの二人に挟まれながら、心地よい眠気に引き込まれていく。彼女たちの温も
りに包まれながら、セルフィは穏やかな眠りへと落ちていった。夜は静かに更け、ステラとリリカの愛情
と絆をさらに強く感じるセルフィであった――。




