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第128話 ルクス・マギナ攻略作戦 ⁉其の三

 魔犬獣との激しい戦いを終えたセルフィとレオン。


 二人の息は少し荒れていたが、その顔には充実感が漂っていた。


「いいコンビじゃない? 二人とも」


 リリカが笑いながらからかうように声をかけた。


 セルフィは苦笑し、レオンも少し照れたように笑う。


 だが、その和やかな時間は一瞬で打ち砕かれた。


 突然、森全体がざわめき、木々が大きく揺れ始め、地面が不気味に波打つように動き始めたのだ。


「何これ、地震?」


 リリカは驚いてステラに飛びついた。


 だが、ステラはいち早くその異変に気づいていた。


 冷静な表情で彼女は即座に指示を出した。


「下よ!地中から何かが来る!みんな、後ろに飛んで!」


 その言葉が終わるか終わらないかのうちに、地面が盛り上がり、大きな亀裂が走った。


 そして、異様な気配が再び漂い始めた。


 低いうなり声とともに、地面の裂け目から新たな魔獣が姿を現した。


「これ……一体何なの?」


 リリカは呆然とその光景を見つめた。


 地中から現れたその魔獣は、今まで彼らが戦ってきた魔犬獣とは比べ物にならないほどの巨大さを誇っていた。


 その背丈は木々を軽々と越え、三つの巨大な頭が彼らを睨みつけ、鋭い牙を剥いている。


「これは……今までの魔犬獣とは桁違いね!」


 リリカが叫んだ。


 ステラもその異常な存在感に眉をひそめた。


「これは……ちょっとだけ厄介かも」


 ステラが冷静に状況を見極めながら言った。


 セルフィはすぐに決断し、ステラに進言した。


「この場は私とレオンにお任せ願えませんか?ステラ様」


 ステラは一瞬彼女の顔を見つめた後、静かに頷いた。


「わかったわ、でも無理はしないでね」


「ありがとう、ステラ様!」


 セルフィはすぐにレオンに向かって声をかけた。


 「さあ、レオン、ここも私たちの技で一気に決めるわよ!」


 レオンも力強く頷き


 「任せろ!」


 と言い放ち、剣を構えた。


 セルフィは素早く前に出て、両手を高く掲げ、風の力を解放した。


 彼女の周囲には強力な風が巻き起こり、その風は鋭く回転し始め、次第に「風の槍」としてその形を整えていった。風がうねりを上げると、セルフィはその槍を前方に向かって突き出した。


「これが本当の風の槍よ!」


 セルフィは叫び、その槍を巨大な三つ頭の魔犬獣に向けて放った。槍は空気を切り裂き、魔犬獣の一つの頭に突き刺さった。衝撃とともにその頭は崩れ落ち、魔犬獣は苦しそうに唸り声を上げた。


「やったわ!」


 セルフィが叫んだ。


 一方で、レオンも力を集中し、水の力を剣に宿らせた。


 彼の手には青白い光が集まり、剣が輝き出す。


「これが俺の技、ウォーターブレードだ!」


 レオンは声を上げ、魔犬獣に向かって突進した。彼の剣が魔犬獣のもう一つの頭を狙い、鋭い一撃を放った。その刃は見事に魔犬獣の首に命中し、頭が切り落とされた。


「よし、あと一つだ!」


 レオンは声を張り上げ、セルフィに合図を送った。


「足止めは任せたわ!」


 セルフィは一旦後方へと下がり、次の攻撃の準備を整えた。


 だが、ここで魔犬獣も黙ってやられてはいなかった。残された一つの頭は凶暴に動き出し、鞭のようにしなる巨大な尻尾を振り上げた。そして、死角からその尻尾がレオンに向かって勢いよく叩きつけられた。


「グハッ!」


 その強烈な一撃をまともに受けたレオンは、地面に叩きつけられ、衝撃で意識を失ってしまった。彼の体は無力に地面に横たわったままだった。


「レオン!」


 セルフィは叫んだ。しかし、その瞬間、彼女にも魔犬獣の巨大な尻尾が襲いかかった。


「セルフィ、危ない!」


 リリカが叫んだが、セルフィの動きは一瞬の驚きで止まってしまっていた。


 その瞬間、魔犬獣の尻尾がセルフィを捕らえ、彼女は空中に持ち上げられた。そして、その巨大な顎が彼女に迫り、セルフィの小さな体を一気に飲み込もうとした。


「うぐぅうう!」


 セルフィは巨大な顎に胴体を挟まれ、激痛と共に意識が遠のいていく。視界がぼやけ、涙と汗でにじむ中、彼女の目に映ったのは、地面に倒れたまま動かないレオンの姿だった。


「レオン……ごめんね……」


その言葉を最後に、セルフィは意識を失った。


無事、魔犬獣の討伐に成功したセルフィとレオン。だがそれも束の間、巨大な三頭の魔犬獣が現れる。セルフィはまた自ら志願しレオンと共に戦いを挑む。三頭のうち一頭を見事打ち取るが、死角から襲ってくる尻尾の前に倒されてしまうのだった――。

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