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第117話 サプライズ⁉!涙の任命式!

「う~ん、頭が痛いよ……」


 リリカは、いつものように寝ぼけたままキッチンにやってきた。


 今日はチャチャではなく、大きな枕を抱えている姿が何とも愛らしい。


 彼女はフラフラとした足取りでテーブルに向かうと、ぼんやりした目で周囲を見回した。ステラはその様子を見て優しく微笑み


「おはよう、リリカ。こっちにおいで」


 と、ステラは穏やかな声で手招きした。


 リリカはゆっくりとステラのそばにやって来ると、ステラはリリカの頭にそっと手を置き、その手から光の粒子が静かに広がり始めた。まるで星の輝きのように美しい粒子がリリカの頭を包み込み、そのままゆっくりと痛みを和らげていく。


「ニャハッ! スッキリ! すごいよ、ステラ! これが治癒魔法?」


 と、リリカは目をぱっちりと開け、喜びの表情を浮かべながらステラを見つめた。


「そうよ。魔力を極限まで下げて、酔い覚ましをしてあげたの」


 と、ステラは優しく微笑みながら答えた。


 そのやり取りを見ていたセルフィは、昨日の出来事を思い出してクスクスと笑いながら話し始めた。


「昨日は大変でしたね。酔いつぶれたステラ様とリリカ様をチャチャに乗せて、私が猫耳ハウスまで送り届けたんですよ」


 ステラは少し顔を赤くし、頭を下げて申し訳なさそうに言った。


「本当にごめんなさい。たしかジュースだって聞いていたんだけど……今後は気を付けるわ。正直、あまり覚えていないの」


 その話を聞いたリリカとセルフィは、お互いに顔を見合わせて笑い合う。


「もう、リリカ!先に酔っぱらったのはあなたじゃない!」


 ステラは怒りながら言った。


 セルフィは朝食の準備に取りかかった。


 今日のメニューは、昨日レオン家からいただいた新鮮な野菜と卵を使ったサンドウィッチ、そして手作りの野菜ジュース。


 三人は昨日のレオン家での出来事を思い出しながら、楽しく食事をとった。


「さあ、今日も作戦会議があるわ。明日は早めに準備を済ませて、各々任務に備えましょう。しっかりと休養を取ることも大事よ」


 と、ステラが食事を終えた後に声をかけた。


 そして


「話は変わるけどちょっと相談したい事があって」


 と真剣な表情で二人の目を見つめながら言った。


 その後三人は、チャチャに乗ってメルヴィルの研究所へと向かった。


 風を切るような心地よい感覚が三人を包み込み、気持ちを引き締めさせた。


 研究所に到着すると、すでにレオンが少し緊張した様子で三人を出迎えた。


 彼は真剣な表情でステラに挨拶しながら、これからの任務について集中しているようだった。


 ステラは、レオン家で起こった出来事についてメルヴィルに報告をした。


「そう……じゃあ準備は整っているわ」


 と、メルヴィルが真剣な表情で頷いた。


 その後、四人はいつものように講義室に入った。


 しかし、その日は少し様子が違った。


 しばらくしてメルヴィルが後から入ってきた時、彼女は大切そうに木箱を抱え、いつもより少し豪華な衣装を身にまとっていた。


「さあ、皆。これから打ち合わせ通りに進めるわよ」


 と、ステラがリリカとセルフィに耳打ちをしながら教壇に立った。


「皆、起立!」


 とステラが厳かな声で指示すると、何も聞かされていなかったレオンも驚いて立ち上がった。


「これより、任命式を執り行います。レオン、前に」


 と、メルヴィルが重々しい口調で告げる。


「え?俺?」レオンは驚きながらも、セルフィに付き添われて教壇の前に進み出た。


 レオンは緊張し、額に汗がにじむのを感じていた。


「レオン・スベルトゥール、あなたをエルフェリア王国専従魔法騎士に任命します。配属先は猫耳魔法大隊。階級は六等級騎士とする。猫耳魔法大隊隊長ステラ・ステューシー」


 ステラがその言葉を告げると、部屋の中は一瞬の静寂に包まれ、神聖な雰囲気が広がった。


 メルヴィルが持っていた木箱を慎重に開け、美しい勲章を取り出してステラに渡す。


「おめでとう、レオン。これからもよろしく」


 と勲章をレオンの首にかけ握手をかわす。


 その瞬間、レオンは言葉を失い、ただ深い感動に包まれていた。


 自分の存在が正式に認められたことに、胸が熱くなった。


「はい、ステラ大隊長!」


 レオンは感激の表情を浮かべ、敬礼をすると、皆からの拍手が巻き起こった。


 セルフィは涙をこぼしながらレオンに抱きつき、レオンもその温かさを感じながら、彼女をしっかりと抱きしめた。


「俺、やっと騎士になれたんだな……」


 と、レオンは涙をこらえながら感極まった声で呟いた。


「そうね。でも、まだ六等級騎士よ。これからが本当に大変なんだから」


 と、セルフィは彼を励ましながら優しく微笑んだ。


 リリカも満面の笑みを浮かべ、レオンに声をかけた。


「レオン、おめでとう!私が合格にしてあげたんだから、感謝してよね!」


「リリカ様、ありがとうございます!」


 と、レオンは再び頭を下げ、感謝の言葉を述べた。


 その光景をメルヴィルは優しく見守っていた。


 ルクス・マギナ攻略任務の前に、レオンが正式にエルフェリア王国の専従魔法騎士として任命さた。さらに、まさかの猫耳魔法大隊に加わる事になる。新たな戦いに向けて、猫耳魔法大隊の絆が一層深まった瞬間であった――。

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