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第108話 レオン復活⁉子供たちの笑顔!

 診療所のベッドでレオンが眠る一方で、セルフィは新しい下着とメイド服に着替え、慌てて食堂へと向かっていた。彼女の足取りは軽やかだったが、ふと立ち止まり、鼻をひくつかせた。


「……リリカの匂い?」


 一瞬、気のせいかと思い首をかしげたが


「昨日の残り香かしら……?」


 と深くは考えずそのまま食堂の扉を開けた。


 中ではガレット団長が朝の業務をこなしており、彼女が入ってくるのを見ると穏やかに微笑んだ。


「おはよう、セルフィ」


 セルフィは少し頭を下げ、申し訳なさそうに言葉を返した。


「遅くなってすみません。おはようございます、ガレットさん」


「いやいや、疲れたろう? レオンはどうだ?」


「はい、順調に回復しています。だいぶ元気になりました」


 セルフィの顔には安心感が広がっていた。


 彼女はレオンと過ごし、彼が着実に回復していることに心から安堵していた。


 食堂でガレットに報告した後、彼女はレオンに食事を持っていくことにした。


「食欲もあるようなので、朝食を彼に運んでもいいですか?」


 ガレットは微笑み、頷いた。


「そうか、それなら大丈夫だな。食欲が戻れば、もう心配することはない」


 セルフィは食堂でパンや果物を手早く準備し、レオンのもとへと向かった。


 診療所に戻ると、レオンはまだ少し眠たそうにしていたが、セルフィの持ってきた食事の香りに目を開けた。


「セルフィ……ありがとう」


 セルフィはレオンの上体をゆっくりと起こした。


「はい……あ~ん」


 セルフィはパンを一つまみちぎりながら、一口ずつレオンの口元に運んだ。


「一度やってみたかったの。無理しないで、ゆっくり食べてね」


 セルフィは照れながら言った。


 セルフィは優しく語りかけながら、レオンがパンを噛みしめるのを見守った。


 二人だけの静かな時間が流れる中、レオンはふと笑みをこぼし、セルフィを見つめて言った。


「セルフィ……これ、癖になりそう」


 その言葉に、セルフィの頬が少し赤く染まったが、微笑みながら言った。


「ハイハイ、また倒れたらしてあげる」


 思わず苦笑いするレオン。


「ご馳走様、セルフィ」


 レオンは朝食を終え、再びベッドに横たわると、少し眠たそうに目をこすった。


 セルフィはそっと彼の手を握り、彼の額にキスをした。


「私は子供たちの様子をみてくるわ。ゆっくり休んでて」


 セルフィは朝食を片付けると、久々に孤児院の子供たちと過ごす時間を楽しむため、外へと向かった。


 外に出ると、子供たちはセルフィの姿を見つけるなり歓声を上げ、彼女の周りに集まった。


「セルフィ姉さん!久しぶり!」


「セルフィ姉さん!今日はどうしたの?」


 子供たちは次々と声をかけ、セルフィは笑顔で応じた。


「久しぶりにみんなと遊ぶわよ!」


 こうして、恒例の鬼ごっこが始まった。


 ルールは子供たち全員が鬼となり、セルフィを追いかけるというものだった。


 セルフィは軽やかに地面を蹴り、まるで風のように跳びはねながら、子供たちのタッチを軽々とかわしていく。


「さあ、来てみなさい!捕まえられるかな?」


 セルフィは子供たちの挑戦に応じ、時折大きくジャンプしたり、急な方向転換で一気に距離を取ったりして、鬼たちを翻弄した。


 子供たちは何度もセルフィに飛びかかろうとしたが、彼女の素早さに手も足も出なかった。


「まだまだだよー!」


 セルフィの明るい声に、子供たちはさらに挑戦を続ける。


 小さなグループに分かれて奇襲をかけたり、全員で一斉に襲いかかったりと、全力でセルフィを捕まえようとしたが、彼女は風のようにするりとかわしていく。


 そんな賑やかな光景を、ガレットや孤児院のスタッフたちは微笑ましそうに見守っていた。


 彼らにとって、子供たちが元気に遊び回る姿を見ることは何よりも嬉しいことだった。


 ガレットがそろそろ昼食の時間だと思い、ゆっくりと腰を上げたその時、不意に視界の中にレオンの姿が入った。


「レオン!もう大丈夫なのか?」


 レオンはガレットの前に立ち、少し照れくさそうに頭をかいた。


「ガレットさん、ご心配おかけしました。もう大丈夫です。セルフィと子供たちの楽しそうな声にいてもたってもいられなくて」


「そうか、よかった!それにしても元気になって何よりだ」


 ガレットはレオンの顔を見て安心したように微笑んだ。


 その瞬間、セルフィがレオンに気づき、子供たちに声をかけた。


「みんな、レオンのところまで競争よ!」


 子供たちはセルフィの言葉を聞くや否や、一斉にレオンに向かって駆け出した。


「わー!レオン兄ちゃんだ!」


 子供たちは元気いっぱいにレオンのもとへ走り寄り、彼を囲んで口々に無事を喜んだ。


 中には、安心して泣き出す子供もいたが、セルフィはその子たちを順番になだめていった。


「ほら、泣かないで。レオン兄ちゃんは元気になったから、大丈夫よ」


 レオンは子供たちにもみくちゃにされながら、少し困ったような笑みを浮かべた。


 そんな光景を見て、ガレットは苦笑しながら言った。


「やれやれ、お前らしいよ」


 子供たちの無邪気な愛情と、セルフィの優しい微笑みが彼を包み込んでいた。


 こうして、セルフィの献身的な看護のおかげで、レオンは元気を取り戻し、その姿を見た孤児院の子供たちも喜びでいっぱいになる。レオンとセルフィ、二人と子供たちとの触れ合いを優しい目で見つめるガレットであった――。

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