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転生先は貞操観念逆転世界!?  作者: 晶洞 晶
第二章 夏休み編
52/67

夏休みだっ!

隔日更新ですみません。

「くぁぁああ……眠い」


 俺は寝ぼけ眼で朝五時の街(寮)を走っていた。

 本当は4時に起きていたのだけど、知っての通り俺は朝に弱い。結局家を出るまでに1時間もかかってしまった。


 ――タッタッタ

 ――タッタッタ


 それにしても、やっぱり朝の冷えた空気は気持ちいい。え?朝でも7月ならそんな涼しくないだろって?確かに夏に入ったせいで温度はそれほどでもないけど、相対的には冬と変わんないからセーフ。


 ――タッタッタ

 ――タッタッタ


 ………さて、ここまで無視して来たけどそろそろ現実逃避はやめよう。

 そう思って、確認のために一度止まった。


 ――タッタ

 ――タッタ


「………ストーカーか」(小声)


 家を出てからしばらくしたところで、急に街(寮)に響く足音が増えたのだ。最初は気のせいかと思ったけれど、それが付いてくるので俺は確信した。

 だが、ストーカーと言ってもここは寮だ。つまり学校の敷地内。正直に言って一般人に校門を突破できるとは思えない。そうなると必然的に怪しいのは内部犯。つまり女子寮の人間。でも、男子寮(街)に入るには屈強なお姉様方の監視の目を潜り抜けなければならない。当然普通の生徒にはそんなこと出来るわけがない。だが、幸か不幸か俺は一人だけそれが実行可能な人物を知っている。それは――


「祠堂流の祠堂秋穂」


 そう、彼女以外には考えられない。けれどもストーカーが彼女だと断定はできない。何故なら


「秋穂は祐樹にホの字だった筈……俺をストーカーするとか意味わからん」


 だから必然的に秋穂は除外されるわけで、そうなるともはや誰が犯人なのか分からなくなってしまう。…………………うん。考えるのはやめよう。元々地頭はそんないい方じゃないし考えても無駄だ。そんな物より俺には体を動かす方が性に合ってる――ッ!


「――フッ!」

「――ッ!?」


 ふははははは!。焦ったな犯人よ?まぁ、狙っていた獲物がいきなり全力疾走し始めたんだ。追いかけるのが自然の定め。だがそれは命取りだぞ変態女!さぁ!我が俊足の前に沈め――ッ!


 そして俺は、ある程度犯人を引き離したところで角に方向転換し入る。そして曲がった直後にある電柱に隠れようかと思ったけれど、辞めてもうひとつ先の電柱の角に隠れる。………べ、別に出会い頭で変態女の会うことがにビビったんじゃないんだからねっ!


 ――タッタッタ……タ


 来た。遂に、ついに彼奴が曲がる。この俺が安全圏から顔を拝んでやるわ!

 さあ!どんな顔をしているんだ!?前世のキモデブ性転換バージョンか?それとも地味子ちゃんか?もしや大穴狙いで超絶美人か――ッ!!?


「――ッ!どこに行ったのだ。我が宿敵カナートは。……クッ!完全に見失った――ッ!」


 天悠お前かぁあああ!!!


「夏休み前日からこの寮に住む者として、挨拶をしよう3時から出待ちしていたと言うのにっ!何故我は肝心な時に意識が遠のいて声をかけられなかったんだ!」


 それは多分眠かったんだと思うよ?


「クッ!まさか我は無意識のうちに彼奴に気圧されたとでも言うのか?……まさか、あの時闇の帝王カナートは、帝王色の覇気を放ったのかっ!それならば我の意識を持っていかれそうになったのも納得できるが……」


 だから眠かっただけだろ!それ!つーかそもそも3時から出待ちとかやるからだよ!


「フッ……力無き弱者では引越しの挨拶の品すら渡せないというのか……なんたる鬼畜っ!鬼の所業っ!」


 3時から家に張り付いてるストーカーがいますって通報したろか?


「まあ、仕方あるまい。次は更なる修練を積んで出直そうではないか」


 あ……どうしよう。これ流石に出直させるのは可哀想だし……でも、この場面で出ていくと天悠のやつ羞恥で死なないか?……まぁ、出直させるよりは良いか。よし、天悠!俺はここに――


「そしてその時この、闇の法衣(自作:全身コスプレセット)を渡そうではないか」

「――ッ!?」


 俺はいなかった。俺はいなかった。俺はここにいなかった。そう、あの時俺は信じられないそのまま速度で走り去って行ったに違いない。そうに決まってるんだ。だから、それを渡すのは諦めてくれ!クッ、何故だ!?頭では嫌がっているというのに右手が疼くっ!だが、だが!俺はまた厨二病に感染するわけにはいかないんだ――ッ!!!


 そして俺の必死の祈りが通じたのか、天悠はそのまま去っていったのだった。


 △▼△▼△


「………ってゆう事があったんだよ」

「朝から何やってるの?」

「俺の尊厳と戦ってた」


 朝、俺は今朝の出来事を祐樹に報告していた。


「それにしても夏休み前日から入寮って珍しいな」

「多分奏斗と遊びたかったんだと思うよ?」

「はは、何して遊ぶんだよ」

「夏コミとか?」

「….…………」


 俺は、俺はあの日もう厨二病にかからないって決めたんだ。だから天悠との縁もここまでだな。姿見かけたら逃げよう。


「冗談はともかく奏斗は夏休み何するの?」

「まだ、あんま決めてないんだよなぁ……」


 そう。意外とこの世界やる事がない。男性優遇とは言うけどどこにいっても女性が大量にいるから肩身が狭くてしょうがないんだ。あれだよ。無条件で有名人扱い受ける感じ。野次馬がすごいの。


「予定が決まっていないのでしたら、私の別荘に来ません?」

「別荘?」


 俺たちが夏の予定で悩んでいると、大和撫子こと美琴がとても魅力的な提案をしてくれたのだった。

天悠くんって書きにくいんですよね……

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