事故
俺のテンションは今天元突破している。
何故って?……そりゃあ、今ちょうど友達が家にいるからだ!
「なんだかんだ言って寮に来るのは初めてだよ」
「お前の家って門限厳しいもんな」
そう。今までも家に呼んで遊びたかったんだ。だけど、祐樹の家族は事件の日から祐樹の帰りが遅いとえらく心配するのだそうな。だから自主的に門限を15時半にしたらしい。……早くね?
「……………」
おい待て。何故そこで黙る。黙る要素全くなかっただろう。……まさか
「……もしかして親に連絡入れるの忘れた?」
「……うん」
そして祐樹が悲壮な表情俺のベットに置かれた目覚まし時計を見、俺も見る。そして、時計は無常にも15:43という数字が表示されていた。
「……急いだ方がいいんじゃない?」
「……捜索願出してないといいなぁ」
祐樹がまるで悟りを開いたような表情でスマホを取り出し電話をかけようとする。そして、祐樹は一度固まり手動でロック開けてた。……フェイスIDが使えないって顔変わりすぎでは?そして、何が起きるかわからないからって、スピーカーにするな。俺を巻き込もうとしないでくれ。
――p『もしもし!?祐樹!?祐樹なの!!!』(爆音)
「「ッ〜〜!!」」
み、耳が……ッ!祐樹テメェ音量最大にしてたな?しかもワンコールどころか半音で、電話に出てくるとは思わなかった!おかげで、不意打ちくらった俺は大ダメージよ。お前は……さらに大ダメージか。携帯持ってたもんな。仕方ない。許してやる。
『祐樹!?祐樹どうしたの!?もしかして怪我でもした!?』
いま、貴方のせいで俺と祐樹は怪我しました。
『なんで反応が……もしかして誘拐!?やっぱり誘拐だったのね!ほら、とっと喋りなさい!誘拐犯!目的はなに!?お金?お金でしょう!祐樹の体が目的なら電話はかけてこないものね!』
まずい。このままだと本当に警察に行ってしまう。祐樹は……まだ、耳を押さえてるな。仕方ない俺が行くか。だいぶ治ってきたし。
『喋らないなら警察n「もしもし祐樹の友達の奏斗と言います。ちょっといま祐樹が電話に出れない為代わりに出ました」……男の声?あれ?じゃあ誘拐じゃない……?』
よし!効いてるぞ。このまま畳み掛ける……!
「そうでs『お母さん!騙されちゃダメだよ!最近はボイスチェンジャー使ってAPEXをしてる人も多いんだよ!?犯人が持ってても不思議じゃない!』『そ、そうね!危なかったわ!』
今の妹ちゃんだよな?めちゃくちゃ嫌なタイミングで入れてきやがった!……どうする?今完全の俺の容疑者パーセントは100%になってるぞ!?ここからどう巻き返す….!
「奏斗貸して」
「生き返ったか!」
「ごめんね。任せちゃってでももう大丈夫だから」
そう言って、祐樹は俺から自信満々のケータイを受けとり――通話を切った。
「ちょっと待て!?なんで切った?なんで切ったんだ!?」
「どうせ僕の声を聴かせても変声機を疑うし、ビデオ通話もそうだ。だったら、僕のメイドから連絡を入れて貰うのが一番手っ取り早い」
「お、おう」
めちゃくちゃ冷静な祐樹によってその後誤解は解けメイドさんから、伝言で。
「と、友達の家に!?……う、うぅ……よかったわ。そんなに仲のいい友達ができて。楽しんできなさい。……なんなら朝帰りでもいいわよ」
と、ものすっごく似たモノマネで伝えられた。……やっぱりボイスチェンジャーは結構普及してるんだろうか?
△▼△▼△
「疲れたな」
「疲れたね」
俺はそう思いながら、まだ少しキーンという音が響く耳を押さえる。
「……なんで音量MAXだったんだ?」
「……奏斗のメイドさんってすごい美人だよね。小野小町かと思ったよ」
「話を逸らそうと適当なこというな」
そもそも、お前世界三大美女なんて見たことねえだろ
「……違うんだ。別に音量最大にして奏斗をびっくりさせようだなんて考えてたわけじゃなかったんだ」
「ギルティ」
その言葉を聞いた瞬間俺の中で死刑が確定した。コイツは絶対に許さねぇ
「待て!話せばわかる!」
「問答無用!」
そう言って俺は祐樹に向かって手元にあった物を投げる。
「水の呼吸!柳!」
そして祐樹が避ける。
――ガチャ
と、扉が開きちょうど中に入ってきた人物にそれが当たる。
「ふぐっ」
「「あ……」」
そして俺愛用の枕が顔面に当たった美琴は、そのまま固まり……倒れた。
鬼を滅する何かと、犬養毅が出てきましたね。気づきました?気づいた!って人はブックマークと★★★★★をお願いします!下にちょっとスクロールしたら出てくるんで。




