第3話
な、なんでこうなってるんだ
私は初日に助けてもらったみつき先輩と
一緒に帰っている。
みつき「は、はるか」
みつき先輩が声をかけた
春香「は、はい!どうしました?」
私が聞き返すと
みつき「あのお願いがあるんだけど…」
みつきが真剣な顔で春香を見つめて言った
お、お願い?一体なんだろう…
春香「私にできることなら、聞きますよ!」
春香がそう聞き返すと
みつき「私と、ダブルス組んでくれないかな?」
思わぬお願いに私は固まった
少しして春香が
春香「み、みつき先輩ってシングルスの方が上手いし、私とダブルスなんて」
春香が自信なさげに言った
みつき「私さ、実は元々ダブルスの選手なんだよ」
みつきの言葉に
春香は
春香「えっ!そうだったんですか!?」
みつき先輩がダブルスの選手だったなんて
そんな風には見えなかったな
みつき「中学生の時だけど3年間一緒に組んでいた子がいてね」
みつきが昔の話をする
春香はじっと黙ってみつきの話を聞く
みつき「最後の大会、全国がかかっている大会で3位で終わっちゃって」
みつきが少し俯きながら話し続ける
みつき「準優勝までは全国行けたんだけど、相手のマッチポイントの時に私が焦ってミスして終わっちゃたんだ」
みつきは空を見上げて
みつき「それで、その子が高校はもっと強い人と組みたいからってそれで離れ離れになっちゃって…」
みつきが少し泣きそうになっていた
それを見て春香が
春香「みつき先輩は悪くないですよ!私部活やったことないですけど、強い人が勝つとは限らないじゃないですか!」
春香はみつきの手を握りながら
春香「その時の調子もありますし、全国がかかってるなら尚更緊張します。それにわざと負けたわけじゃないじゃないですか!」
春香がそういうと
みつきが少し笑って
みつき「ありがとう。春香は優しいんだね」
みつき先輩がこんな悲しそうな顔するなんて
春香はみつきの目を見ながら
春香「私でいいのなら、みつき先輩とダブルス組ませてください!」
と言った
そして春香は付け加えるように
春香「そして、その人と仲直りしてください!」
と言い放った
みつきは少し驚きながら
みつき「うん!その為にダブルス組みたかったんだよ」
嬉しそうにみつきは春香を見つめて言った
みつき「あのさー春香」
ん?みつき先輩どうしたんだろう
春香「どうしました?」
春香がそう聞くと
みつき「手、離してくれないかな?」
春香は固まって
照れながら
春香「す、すいません!」
みつきの手を離した。
みつきは笑顔で
みつき「春香のおかげで、元気がでたよ。ありがとう」
と言うと
春香の頭に手を乗せて
みつき「これから宜しくね春香。」
頭を撫でながら言った
えっ、どうしよう
顔赤いかも、恥ずかしい
みつき「あ、私左側だから!また明日ね!」
みつきが手を振りながら去っていく
春香は手で顔を隠しながら
春香「また明日。」
と照れながら言った
私はこの時確信した
高橋みつきを好きだという事を