第1話
春が来た
私は今日、高校生になる
友達「はるかぁ」
友達の声、私をよんでいる
春香「おぉ、おはよー」
私の名前は安城春香、今日高校一年生になる
そして私を呼んでいたのは友達の野村美咲
一緒の中学校だった
私の事ならある程度知っている親友だ
美咲「春香にしては早く来たね、中学のときは遅刻ぎりぎりだったのにね」
美咲が笑いながら私に言っている
それも仕方ない実際私は中学校のときいつもぎりぎりに起きて全力疾走で
学校に通って間に合ってはいたけど、みんなからは「遅刻魔はるかちゃん」と呼ばれていた
春香「高校は近いから、ぎりぎりにはならんもんね!」
春香は少しほっぺを膨らませながら美咲に対して言い返した
美咲「はいはい、それじゃ入学式始まるから体育館いこう」
美咲がそう言って歩き出した
春香「え~ちょっと、まっ!」
あれ?足を踏み外した?
ヤバイこける!?叫びそうになった
私は思わず目を瞑った
「大丈夫?」
透き通った声が聞こえる
私はゆっくりと目を開けた
春香「あ、あの私、えっどうなったんだ」
動揺している私に声の主が語りかける
「転けそうになってたから、私が受けとめた所だよ」
短い髪に吸い込まれそうな瞳、綺麗な肌
凄く美人…つい見惚れてしまう
「おーい、本当に大丈夫?もしかして足ひねった!?」
はっ!っと我に返って彼女の手から離れる
春香「だ、だいじょうぶです」
「なら良かった、君一年生でしょ?入学式早々足ひねって出られないってなったら大変だからね」
彼女は心配そうに私の足を見てそう言った
私を助けた彼女は身長も高く、スタイルも良かった
なぜか私は胸が高鳴っていて何も言うことができない
黙っている私に彼女が
「あっ、私もそろそろ行かないとだし君も気をつけて歩くんだよ」
去っていこうとしている彼女の後ろ姿を見て
私は咄嗟に声を出した
春香「あの!」
彼女が振り向く
春香「名前を聞いてもいいですか?」
私は高鳴ってる胸を押さえながら名前を聞いた
「みつき、高橋みつき」
そういうとみつきは早足で
体育館へ向かっていった。