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魔法少女ヒカリ  作者: シュガーウォーク
仲間
5/21

1パート

「ジーチェ・トンモン」


魔法少女ヒカリは山の形態に変身して鬼と戦っていた。白かった部分が一部緑になった。


サイ型の鬼が猛烈に突進してくるのを受け止めた。あまりの馬力にうしろにずるずると押されているがタイミングを見て手を離した。サイ型の鬼がツノを壁にめり込ませている間に魔法少女ヒカリはレイピアの召喚呪文を唱えた。


「カーモ・ピアレイ」


ブレスレットからレイピアが飛び出しそれをつかんだ。


「ツーヒツ・ピアレイ」


レイピアの刀身が緑に発光した。頭を抜いて突進してくるサイ型の鬼をすれ違いざまに切り、爆発して撃破した。



倒したあと、鑑識が現れ証拠品などを調査していた。


弘樹に呼ばれて暁美は科捜研に行った。


「はい。呼ばれましたので来てみました。」


「あー暁美さん。戦っている時の武器ってここで出せる?」


「いいですけど、武器はかなり大きいですよ。」


「それは大丈夫。ほら、鬼に関して未だに対抗策がつかめてないから確実に何体も倒してきている魔法少女ヒカリの武器を分析して対抗策にしようって話しさ。貴重な武器だし壊したり機能がダメになる事がないよう暁美さんにも立ち合ってもらいたいんだが」


「なるほど。もちろんいいですよ。」


とりあえずまずはステッキを出して渡した。


スキャンなどをかけてパソコンを見ていた。暁美ものぞき込んでいた。


「これはこれは。基本は普通のステッキだな。多分魔法で倒してるのかな。使ってみた感じは?重くなったりとかは?」


「ないですね。基本は必殺呪文を唱えれば光って倒せますが唱えなければ普通のステッキです。」


「出来ている成分も金属だったりとかあるだけで基本は普通。こりゃ調べるのは手間がかかりそうだ。」

「鬼の調査っていまどこまでわかってるんですか?」


「奴らは強力な外骨格を持っていて拳銃も効かん。あほみたいに力もあるしさすが鬼。」


「あ!一つ気が付いたのがあります。倒せる向きがあってそっち側で殴らないと倒せません。」


「手で持つ方は絶対に光らないのか。もうすぐそこの部分に光が当たるから分析できるよ・・・・・うーん・・・・・至って普通。あれ?なんだこれ?」


「どうしました?」


「至って普通っていおうとしたが少し前の方が中身の形が違うな。」


「宝石がついてるからですかね?」


「これは前の部分を集中的にやったほうがいいな。分子量測っていい?」


「分子量?まぁよくわかりませんが壊さない程度に是非。」



ステッキを弘樹が持ち、より奥の部屋にはいっていった。魔法少女ヒカリの武器のためピンク色で塗られていて宝石の形などもかなりかわいらしくデザインされているがそれを立派な男性である弘樹が持ち歩くのはなんとなくミスマッチでおもしろかった。弘樹はステッキを機械に固定し蓋をしめた。


「分子量測定するよー。」


「何するかはわかりませんが壊れないんですよね。」


「もちろん大丈夫。」



しばらくすると弘樹が感動した声を出した。


「なんとまぁ。こんなに極端とは。」


「いかがなされました!」


「単分散だ。ここまでしっかりと単分散であることを考えるとかなり結合が規則的だな。分子量もかなり大きいかもしれん。」


暁美の目が点になっているのをみて笑いながら補足した。


「要するに非常に硬いということ。」


「あーそう言う事でしたか。」


「殴って倒してるわけじゃないから魔法を注ぎ込むのに耐えられるようになってるんじゃないか?相当なエネルギーに耐えられなければ意味がないからね。」


「ふむふむ。」


「あとは魔法とはなんぞやというところだがおそらく暁美さんにも分からないことだと思う。」


「はい!わかりません!」


「そんなさわやかに満面の笑みでいうな。しかし、おもしろいな。」


弘樹は笑いながら言った。とても30代後半とは思えない、まるで少年のような顔である。


「魔法に近いものを再現できれば有力な対抗策になる。予算もらって研究するか。ほら、これは返す。ありがとう。」


「もういいんですか?」


「うん、これ以上はさすがにステッキに近いもので研究してかないと。本物はダメ。壊れるかもしれないからね。」


「ちなみにどんな事を?」


「レーザーをあてたり、高温にしたりして魔法に近いものを再現する。ほら、近いものになったら同じ色で発光するでしょ。」


「なるほど!」


「ただもちろん条件が合わなければ壊れちゃうからステッキの先の宝石に近いものをまず作ってそこから実験かな。あそこまで分子量が一定に近い材料だと買うだけでも高いから予算もらわなきゃならん。いやぁやりがいがありそうだ。」


「また何かあったら呼んで下さいね。」



暁美は弘樹に軽くお辞儀をして歩いていた。しかし、技術とはすごいな。こんなにたくさん仲間がいて、三代目の魔法少女ヒカリであるわけだがもしかすると一番恵まれているかもしれないと噛み締めていた。



「過去の事件で、クモ型の鬼をはじめヒョウ型を含め過去に12体もの鬼を暁美さんとともに撃破してきましたが未だに鬼は出続けています。」


「暁美さんの強力で被害は最小限だが暁美さんにかかる負担が大き過ぎるだろう。現在、科捜研に調査を依頼している。」


会議で本部長の宗形が言った。


「鬼の調査の方はどうだ?」


刑事が立ち上がって言った。


「鬼の被害にあった場所は18件中15件が企業などであり、過去に問題となった企業です。」


「鬼が新聞を読むとは思えんしな。」


「その件についての目撃証言ですが、鬼が人の影から生まれたのを目撃したそうです。」


「あいつら影から生まれんのか。」


会議がざわついた。歴史班が立ち上がって言った。


「鬼は怨霊や憎しみの塊と定義されているので人間の感情が具現化したのかもしれません。」


「しかし、マイナス感情を全く持たない人間なんているのか。全国各地に大量に出るぞ。」


「鬼の出た地点をマップにしたものですが、大体一つの円の中におさまります。何か指揮系統がいて、鬼の誕生を管理しているのではないかと思います。」


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