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魔法少女ヒカリ  作者: シュガーウォーク
変化
3/21

1パート

「しかし、君が魔法少女になるとはねぇ。」


「ねぇミント。変身アイテムブレスレットなの?ペンダントとかじゃないの?」


「変身したとき首に宝石がついてる数珠つけてたでしょ。ブレスレットじゃないと置き場所ないし。というか君警察官なの?」


「わるい?」


「いや、悪くないよ。むしろいいと思う。昨日戦いが終わったあとすぐさま仲間たちが駆け付けて残ってる物を分析して鬼の弱点や対策を探し出そうと早速動いてるじゃんか。こんなの初めてだよ。しかも警察官だからか戦うって決めるまでが早い早い。」


「私、警察官だからね。人を守らないと。なんかさ、ミントの言い方って前にも同じ事があったみたいな言い方だよね。」


「君が三代目。初代魔法少女の名前がヒカリちゃんだったから名前が魔法少女ヒカリなんだよ。」



「あらそうなの。なんで変身呪文だけわかったんだろ?」


「僕にもわかんない。気分じゃね?」


「なんのこっちゃ。」



その頃病院では。


「ものの見事に捻挫。随分やらかしたわね。鬼と相撲でもしてたの。」


「いやー相撲はしてないですね。」


心配して見に来た暁美に桜が話しかけた。


「暁美さん、こちら私がよくお世話になってる恵さん。女医なんだよ。」


「あーこの子が例の魔法少女か。」


「そうですね。肩に乗ってる黒猫は・・・・・あれ?なんだっけ?」


「ミントです。」


「昨日いろいろありすぎてもう頭に入りきらない。」


恵はじーっと暁美の顔を見たあと、恵に言った。


「まぁなるべく動かさない事ね。」


「わかりました。今日はこれから小学校に?」


「えぇ。親子でなんか作るんだとさ。忙しいってのに。」


「雄介くんでしたっけ?」


「えぇ、今年の4月から小学生。」


「あの子も小学生かぁー。」



「今日の朝、魔法少女のニュース見てたら騒いでたよ。無邪気なやつだ。」



唐突に桜に電話がかかってきたので恵は早速電話に出た。


「警察本部にもどってくれ。」


上司に言われ桜は一旦本部へ戻った。課長の照井は口を尖らせていった。


「鬼の登場に魔法少女か。挙句その魔法少女の正体がわが警察の警察官とは。にわかには信じ難いな。」


「それは私も同意見です。」



「残念ながら鬼の被害は続いている。従って今回は鬼事件特別捜査本部をつくる事になった。鬼に最初に遭遇した桜さんも参加してくれ。暁美さんも是非にと。」


「わかりました。」



桜は暁美をつれて新設された鬼事件特別捜査本部の会議に出席した。頭をかきながら本部長の宗形が話し始めた。


「えーこれより捜査会議をはじめる。まずは歴史班。捜査結果を。」


「全国の博物館や神社などから鬼や魔法少女に関する資料を集めましたが鬼に対する対抗策のようなものは見つかりませんでした。魔法少女に関する物に関してはいくつかあり、まず現在確認されている形態が魔法少女ヒカリの大地の形態というらしいです。」


暁美は驚いた。全然知らなかったからだ。


「また、大地の形態以外に水の形態と山の形態があります。それぞれ水の形態は青色に山の形態は緑色になります。武器は大地の形態ではステッキですが、水の形態では弓矢、山の形態では非常に細い剣。剣というには細すぎるので、むしろレイピアに近いと思います。」


「どうだ?暁美さんは参考になったか?」


「大変勉強になりました。」



立ち上がって礼をしたあと、座ると同時にケロッとした顔をしているミントをみつめた。


「えーミントくん?どういう事かな?私、なーんにも聞いてないんだけど。」


「え?そんな情報いらないのかと。」


「いるよ!」


「あら、そうなの。」


「そうなのじゃないわい。」




ミントの首を人差し指と中指で挟んで顔を筆箱に突っ込んだ。



「・・・・・となっているのが今の現状です。」


「まぁ、鬼に関してはまだ情報が足りないだろう。情報を集め、魔法少女の力を借りずに鬼を撃破出来るようになるのが当面の目標とする。まずさしあたっては確認されているヒョウに似た鬼を見つけること。」


本部長の宗形が話をまとめた。


「それじゃ割り当てを言うぞ。とりあえずは今回も桜さんは暁美さんとコンビを組むということで。暁美さんの力をなるべく使わないようにしたいがいざとなればそうせざるを得まい。」


「わかりました。」


「それとあと君は昨日クモ型の鬼とが出たいくつかの地点をマップにして、出現場所に規則性がないかの調査。君は・・・・・」



課長が割り当てを言っているのを聞きながら暁美と桜は捜査を始めた。車に乗りながら桜は言った。



「あと2つも形態があるんだね。」


「知りませんでした。ミントのやつ何も言わないから全く。」


「それよりも、水の形態や山の形態って何ができるんだろうね。水になっちゃうのかな液体みたいに。」


「それはなんか攻撃効かなくて強そうですけどその形態だけで全部解決しそう。」


「確かに。」


「それぞれで出来ることがわかんないとなぁー。ねぇミント?」


「水の形態はすごく動きが早くなるよ。物陰に隠れて弓矢を打ちやすいでしょ。山の形態は力が強くなってレイピアを使いやすくなるでしょ。」


「初めてミントが役に立った。」


「心外だ。あと、移動用に蝶を召喚できるよ。」


「すごーい!聞かなくても教えてくれたー!えらいねー!」


「なんかむかつく。」



2人やりとりを聞いて桜は笑っていた。暁美は桜の笑った顔を初めて見た。


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