表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/47

エピローグ

 結局のところ病院に着く前に、朽木さんは目が覚め、恥ずかしそうに俺の背中から降りたのだった。


 結構な傷だったが、大丈夫なのだろうか……。


 紫の球体についても聞いてみたが、それは天狗の魂である可能性が高いらしい。体は死んでも魂が生きていれば、いつ悪事を働くか分からない。

 と言うことで、「私がどうにかしておくよ」とのことだった。


 詩乃音と神崎については、吹き飛ばされていただけで、後々、会えたので特に明記はしないとして。


 問題は俺の死の話だ。

 そう言えば、この話が終われば、俺は殺されるうんぬんの話があったようなと。


 それについてもいい知らせがあった。


 俺が天狗によって攻撃されたとき、まるで夢のような感覚。目の前が真っ暗になったとき、実は本当に俺は死んでいたそうだ。

 だが、体に秘めていた大量の妖力が、死を拒否した。

 大量の妖力のほとんどが死の拒否、体の再生に使われたそうで、そのお陰で俺は生き返ったらしい。


 そんなわけで今の俺の体には、ほとんど妖力がない。つまりは、未練残して死んだとしても、体に秘められた妖力から、化物が生まれることはないということだ。


 よくわからないけれど、ハッピーエンドってことだな。


 にしてもこの物語。

 俺は必要なかったのでは、と、つくづく思う。


 きっと俺が居なくても朽木さんがどうにかしてくれそうな……。


 まあ、とにかく、俺のやることは全て終わったってことだな。


 夏休みのほとんどをこうした騒動に使ったせいで、ほとんど休めてないし。

 仕方ないから、残りの一週間はゆっくりと休むことにしようかな。


 そして、それから、じっくりと動いていこう。

 天狗によって、不運にも殺され、化け狐へと変えられた、人達を助けに。


 夏休みは残り一週間。


 八月一日から八月二十四日までの二十四日間の話。


 俺と呪われた少女達の怪奇な物語は、八月二十四日をもってして、終わった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ