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第八章 超神化の行く末 第一節 超神化

帝釈も完治し、帝釈は法海の家にいたのである。


「帝釈さんもう体のほうがよいのですか?」


「はい。おかげで何とか元気みたいです。」


「たっちゃん。よかったね。一時は心配したよ本当に。」


「俺は大丈夫だけど思ったけどな。帝釈が回復することくらいわかってたからよ。」


「うそつけ阿修羅丸。おまえが一番帝釈のことを心配してたんじゃないのか?」


不動丸はからかうかのように阿修羅丸にいったのである。


「う!うるせえ!おれは別に帝釈のことなんてこれっぽっちも心配してなかったんだからな!」


照れ隠しをするかのように阿修羅丸は大声をあげたのである。


「しかし、帝釈本当に一時はどうなるかとおもったぞぉ。あんな姿になって心配したのじゃぁ。」


「自分でもわからないんだ。あのとき憎悪が身を包み込むような感じがしてきずいたらって感じでさ。」


「正と負は表裏一体ということですね。超魔神化がそのいい例ですよ。さぁみなさん帝釈天様が神仏の森でお待ちかねです。参りましょう。」


そうして帝釈たちは神仏の森へと行ったのである。


神仏の森に到着するとそこには帝釈天がいた。


「帝釈よ。超魔神化をしたと報告を聞いている。負の心に飲まれたようだな。前にもいったがあの宝玉は天界ても禁忌とされていたものだ。しかし、超魔神化を成し遂げたということは


超神化をすることも可能になったということだ。」


「帝釈天様それで超神化をするにはどうすればいいんですか?俺にはまだその負の感情っていうのが心の中で渦巻いているような気がしてしょうがないのですが。」


「負を知ることで正を知ることとなる。浄化の力をもっていたであろう。その力を深く理解しているのであれば自ずと理解できるはずだ。」


「浄化の力を深くしる・・・・・負の心は怒り・憎しみ・悲しみ・・・・どれも悲しことだらけだ。でも浄化の力をつかって超魔神化をみてみるとなんでだろう自然とあたたかい感情になってくる。


慈愛・幸福感すべてが満たされたようなそんな感じです。」


「そうだ。その心をもってもう一度超魔神化をする想いで力を開放してみなさい。」


「はい。」


帝釈は帝釈天にいわれた通り、浄化の力を使い心を穏やかにして超魔神化をおこなったのである。


すると帝釈の姿は光に包まれた。その光はすべてのものをあたかかく包み込むような、慈愛に満ちた光であった。


「気持ちいいのぉ。お母様に抱かれている感じじゃぁ。」


「そうだね。苦しくない。すごく気持ちいい・・・・。」


天女と弥勒御前は帝釈の放たれた光に身をゆだねているようであった。


「すげえ。なんだこの感じ。やさしいのにすげえ力を感じるぞ。」


「本当だな!俺の親父が天界にいたときと同じ力を感じるぜ。」


不動丸と阿修羅丸にとって帝釈の光は父親の愛を感じているかのようであった。


「どうやら無事超神化を遂げることができたようだな。帝釈よその心を忘れてはならんぞ。戦いの根本は負である。その負に飲み込まれず、いかに浄化の力を保てるかがこの超神化の鍵だ。よいな?」


「はい。でも大丈夫です俺には心から信頼できる仲間がいます。それに浄化の力を使うってことは冥魔導神たちを負の感情から救うってことですよね。」


「そうだ帝釈よ。しかし戦いから救うということはとても難しいことだ。それも頭にいれておきなさい。」


「はい。わかりました。」


帝釈は超神化をといた。帝釈天は宝玉を阿修羅丸に与えた。


「阿修羅丸よ。まだ宝玉を渡していなかったな。その身はすでに神化をとげているがこの宝玉なしには超神化へと至ることはできない。さぁこの宝玉を受け取りなさい。」


「ありがとうございます。帝釈天様。」


「さぁ。汝らよ。超神化をとげよ。そして超神化へと至るのだ。」


天女たちは帝釈天に言われた通りまず負の心を知ることからはじめた。全員が負の心に気持ちをかたむけたのである。


「なにこの感情すごく嫌な感じ・・・・。」


「う・・うむ・・・心が引き裂かれそうなんじゃぁ。」


「火で全身を焼かれる思いだぜ。」


「すげえ・・・今にも力に飲み込まれそうだ。」


負の感情にそれぞれが感じ取っている中帝釈はみんなに声をかけたのである。


「大丈夫みんな苦しいのは同じだよ。冷静になって浄化の力を発揮するんだ。大丈夫自分を信じて。」


そのように帝釈にいわれると天女たちは心を落ち着かせてきたのである。


「そうだね。私にはたっちゃんがいる。みんながいる。何も恐れるものはないよ。」


「わしもじゃぁ。帝釈たちがおるからわらわもここまでがんばってこれたのじゃぁ。ここで負にのまれてたまるか。」


「心頭滅却すれば火もまた涼しってか?簡単にいってくれるぜ。でもよ帝釈おまえの言う通り心が穏やかになってきたぜ。」


「闘争本能が抑えきれないくらいつらかったぜ。帝釈改めておもったけど心が穏やかだとこんなに気持ちいいもんなんだな。」


そして全員が超神化をとげたのである。その姿はまさに神仏と同じ姿であった。そして穏やかな気持ちになった天女たちの宝玉も帝釈と同じように割れたのである。


「帝釈たちよ。よくぞ超神化を遂げた。その力は何者をもはばむことのできない尊き力である。」


「ありがとうございました。帝釈天様。俺たちこれでもう一度戦うことができます。」


「これで私の伝えることはおわった天界から汝らの活躍を期待しているぞ。さらばだ。」


そのようにいい帝釈天は光となって天へと帰ったのである。


その数分後神皇が神仏の森へと到着したのである。


「みなさん。その様子ですと超神化に成功したようですね。負の心に飲まれて帝釈様と同じことにならないかと心配でした。」


「なあにこの程度朝飯前って感じですよ。」


調子にのった不動丸であった。


「ぎりぎりだったくせになにいってるんだよ不動丸。」


「ふふふ。何はともあれ無事でなによりです。さぁ今日はもう遅いですから清浄京へと帰りましょう。馬車を用意してあります。それでみんなで帰りましょ。」


そして帝釈たちは清浄京へとかえっていったのである。

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